記者が記事にする為に聞いた真実
初投稿になります。
短編にしては長いかと思われます
続くか不明です。
文も全て稚拙なので読みにくいかと思われます
続くなら一話完結型です
『はるばるお越しいただきありがとうございます。
上司の為とはいえ遠かったでしょう?…そうでも無い?そうですか。では。』
これはとあるお方のお話です。
私はあるお方にお仕えしている侍女でございます。
その方は優しくて朗らか。それでいて可憐な方でした
ですが、ある時からありもしない噂が流れ始めたのです。
『醜くて傲慢』『やりたい放題な落ちこぼれ』
『手の付けられない暴君令嬢』等々
所謂悪口です、はい。
本人のことを知らない第三者が適当に言いふらした噂…なのでしょうが、この時既に婚約者がいたのですよ。どうなったと思いますか?
すぐに婚約者が疑われ、色々話を聞いたところ
『それを撒いたのはお前の行動だろう』
との事でした。
自分は関係ないの一点張りです。
それはそうでしょう。『容姿』に関しても入っていたのですから
容姿を知っているのは周囲の者だけ。ですから誰もが本当に関係ないと考えてしまったのです。
それが間違いでした。この噂、大元をきっちり辿れば犯人は婚約者だと断言出来る証拠が確かに残っていたのです。
それを両親はしませんでした。何故かって?立場の違いです。
弱いものは強いものに従え。というように、此方の立場があまりにも弱かったのです
そして婚約発表当日、婚約者は現れず代わりに伝言のみが。
『すまない、仕事が片付かないから出席が遅れるか出来ないになってしまう』
という内容でした
婚約発表当日ですよ?ありえますか?
あまりにも無頓着…いえ、馬鹿にしすぎなので
会場に向かうついでに寄ったのですよ、婚約者の家に。婚約者を呼ぼうかと言われましたが様子だけ見て行きますとだけ伝え、婚約者がいる場所へ案内してくれたのですよ。何か話し声が聞こえるなと思い覗いてみたら
なんと、別の令嬢と談笑してるではないですか。
あまりにもありえないかつ、衝撃的でしたので言葉を失いましたよ、私もあのお方も。
執事はさすがに気まずいと感じていたのでしょう。早めに出発して伝えてみたらどうか、と。ですが、当人はカタカタ震えていて言葉にできない恐怖を抱え込み走って馬車に戻ってしまいました
そもそもマズいと感じる前にお止めになるのが通常なのではないでしょうか。呆れてしまいます
馬車内にて目的の会場に向かっている間、一言も会話をせず震えを止めるので精一杯でした。
…会場に到着して最初に謁見…婚約者と一緒に、でしたが…をしたのですが、あまりにもショックが大きすぎて何も喋れてませんでした。…それもそうですよね。あの出来事の直後なのですから。ですので
かいつまみながら、私が事の説明を代わりにしたました。
…あのお顔は二度とみたくはないです。怒りに満ちたあの歪んだお顔を。
事の説明をし終わって、応接間に案内されそこで深呼吸を繰り返してやっと元に戻った。と思った矢先、件の婚約者が来まして。
……血を流すのか?というくらいに空気が悪くなりましたね、ええ。分かっておりましたよ、はい。
ただ来ただけならば良かったのですが、談笑相手であった令嬢も一緒に来ているものですから余計です。
タイミングよく王がいらしたのでそこまで酷いことにはなりませんでしたが、獲物を狩る捕食者のような目付きをしてましたね…あのお方、怒らせると本当に怖いのですよ。
そして婚約発表等出来る訳もなく、話し合いに変わってしまいました。招待した方達には申し訳ないと今も感じております…
話し合いは一方的なものばかりで此方がしどろもどろになるしかなかったのです。
全て此方が悪い、お前と婚約なんかしなければお前よりいい令嬢と婚約できたのに等々。
はてさて?何が悪いのでしょうか。大人しく目立たずに過ごしてきた此方、が。
そう思い口に出そうとしましたが、かの方が先に聞いてましたね。さすがです
そしたらなんと、噂の数々がポンポン出てくる出てくる。…それもそうですよ、流したの婚約者である方なのですから。
気付いた時にはもう遅い、その通りですよ。後の祭り、というものですかね?
バッとそこから立ち上がり何処かへと向かわれた婚約者…そう思ったのですが、嫌な予感がよぎり、進言し皆して会場に向かったのですよ。
このような時の勘はよく当たりますよね?
声高らかに婚約破棄を繰り出し、新規に婚約する事を一息で言ってのけました。
まぁまぁまぁ。という方もいれば噂は本当だったのか…という方。様々ですよ。
あまりにもムカついてしまったので私とかの方で表に出たのですよ。ええ。止められたって知りません。
容姿なんて知らない方からしたら誰?ともなりますよ。急に裾から令嬢と侍女が出てくれば。
ドレスやアクセサリーの色は婚約者の髪や瞳と同じ色でしたけどね?
そこで察しのいい方々は震えながらその場にいましたけど。
察しの悪い方々は噂話ばっかり繰り広げては止められてましたね。ざまぁみろ、です
とはいえ、さすがに何かを発さなくてはまずいので
自己紹介…という名の噂の的である私の主を紹介したのですよ。ザックリと。
みるみるうちに顔が青くなり、真っ白になった方もいましたね。本人を目の前に噂をしていたのですからそうなりますよ。
噂と全て違う令嬢を前にその方々、何したと思います?
…えぇ、媚びを売り出したのですよ。今までの詫びという体で。
もう遅いというのに。
ちなみにその元婚約者達はそのまま衛兵に引っ捉えられてどっか行きましたよ。どこかなんて知りません。
『令嬢は元気かって?勿論元気ですよ。
今も穏やかに過ごしております。ほら、あそこに…』
『マイヤ!終わった??』
『はい終わりましたよ。お嬢様』
『そう。…この方が今回話聞きたいって言ってた?』
『そうですよ』
『…初め、まして。俺は記者兼作家のディートリヒ・アインストです』
『初めましてディートリヒ様。わたくし、ノイシュタットですわ。』
『お嬢様、椅子持ってきますね』
『大丈夫よ、持ってきたから』
『畏まりました』
『…それにしてもその話聞いてどうするのかしら?大体の人は脚色してこっちが悪いみたいにするのだけれど。』
『単純に本当のことを知りたかっただけ、です』
『そうなの?へぇ意外かも。』
そんなに意外なのか…???
『…それにしても、その時の髪型やドレス、アクセサリーの色教えてくれないのですね』
『はい、お教えすることも可能ですがこの方が脚色された時に分かるので』
『なるほど。策士ですね』
と色々話をしていたら何処からかぐうぅと音がなり…
『マイヤ〜…お腹空いた…』
『もう少しでお時間なので我慢してください』
『むう。』
『仲がいいんですね。お2人』
『勿論。ずっとわたくしの傍にいてくれた、わたくしだけの侍女なのですから』
『なるほど。それと』
『ふふ。婚約者なんて居ないし、結婚すらしてないわよ。あの後から嫌になっちゃって。それにもう行き遅れですから…』
『そうですか…ありがとうございます。』
『お嬢様、そろそろ…』
『そうね、…では、ディートリヒ様?帰りお気をつけて。』
『貴重なお時間、ありがとうございました。』
『…いい人ね、ディートリヒ様って』
『お嬢様?』
『ふふ、何にもないわよ、マイヤ。行きましょう?』
…この時の記事が今までのものを覆してしまう事を今の俺は知らなかった。
そしてこれは近い将来巻き起こる数々の災難(?)を受けるディートリヒによる最初の引き寄せであった
お嬢様の爵位は子爵。
婚約者の爵位は侯爵。
浮気相手の令嬢の爵位は男爵
となっております。
最後までありがとうございました。