if 異変探し(アベル)
普通ではありえない幻【異変】を生み出すスキルを持つモブ(そんな人はいない)の暴走に巻き込まれたアベル
アベル「言ってる意味がよくわからないんだけど。」
モブ「すみません、殿下が対象になってしまったので自分と一緒に巡ってください!異変ありかなしか見て、10回合ってれば出られるので!」
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1st
アベル「異変と言われてもね…」
グレンがしがみついた金属杖で素振りするレイクス「おはよう!良い朝だな!」
振り回されるグレン「おはようございます~」
空を見るアベル「…昼、か?」
モブ「殿下、異変の定義について少し…先生がたについて何か…やりかねなくはないと思った?…いやいや…」
2nd
サングラスをかけたサディアス「おはようございます。アベル様」
とりあえず見るアベル「………おはよう。」
サングラスをかけたチェスター「おっはよ~アベル様、サディアス君!今日も頑張ろっか~」
アベル(これは異変…か?)
サングラスをかけたウィルフレッド「おはよう、アベル!あれ、サングラスはどうしたんだ?今日は皆でかける約束だっただろう。ほら、これをかけなさい。」
アベル(………どっちだ…?)
渡されたのがハート型と気付いたアベル「異変だ」
3rd
シャロン「おはよう、アベル。」
アベル「………ああ。」
床や壁まで伸びた髪が勝手に蠢いているダン「…ぇげな…れこだん…」
シャロンを見るアベル「………、何か言う事はないのか。」
シャロン「なぁに?」
アベル「…何でもない。異変だ」
4th
教室の扉を開けたアベル「特に変わりは…」
背筋を伸ばし机の上を整理し教科書とノートを広げ真剣な顔で授業を聞く姿勢でいるジャッキー「これはこれは、殿下。おはようござい」
扉を閉めたアベル「異変」
5th
女子生徒を両腕に侍らせたウィルフレッド「やぁ、アベル」
アベル「異議あり」
モブ「異議あり!?」
一秒もなくモブの腕を捻り上げたアベル「ウィルはあんな事しない」
モブ「すみませんでした!わざとじゃないけど!すみませんでした!!」
6th
爽やかな笑顔のホワイト「こんにちは、アベル殿下。」
鳥肌が立ったアベル「っ……!?」
穏やかな笑顔のホワイト「今日は鳥達の歌声が耳に心地良く、素晴らしい日だね。」
無意識に後ずさりするアベル「………。」
和やかに微笑むホワイト「女神の祝福を受けたような温かさ。僕もつい眠くなってしまうけど、教師としては気をつけないといけないね。えへへ」
青ざめたアベル「やめさせろ…」
7th
ノーラの話を10分続けているシミオン「その時の笑顔が大変愛らしかった。何度惚れ直せば良いかわからない」
うんざり顔のフェリシア「そろそろ黙りなさい、シミオン。口を縫いつけるわよ」
モブ「殿下」
アベル「なに」
モブ「あの、異変…」
アベル「普通だ」
モブ「どっちが!?」
8th
見知らぬ女子生徒「あ、殿下じゃないですかー。やほやほ」
不快そうに眉を顰めたアベル「誰?」
白茶色の縦ロールに厚化粧の女子生徒「えーやばば!ほらわたし!ネイトですよ~。新作のコスメど?お母様とオソロ!可愛いっしょ?」
アベル「終わらせてやれ。…不憫だ」
9th
ホールケーキ10個を前にしたロズリーヌ「幸せですわぁ~っ!ほっぺが!まぁほっぺが!ねぇ!落ちそうで!!」
ちゃっかり自分にも取り分けるラウル「落としたら物が食えませんよ」
目を見開くロズリーヌ「確かに!?」
判断に迷うアベル「……。」
モブ「異変なしですかね…」
目を細めるアベル「…いや……ラウル・デカルトの利き手が逆になってる」
モブ「細かっ!!」
10th
頬を染めてアベルを見つめるシャロン「あの、ね…?」
アベル「?」
シャロン「私、ウィルよりも…貴方のことが好」
アベルに関節技をかけられたモブ「いだだだだだ!」
アベル「こんな事言わない」
モブ「すみません!わざとじゃないけど!すみません痛いっ!折らないで!!」
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結果的にノーミスで脱出
説教中アベル「特に最後のは何かな。君はわざとじゃないと言うけど、仮にそうであっても王家並びにアーチャー公爵家への侮辱と捉えられても文句は言えないよね」
モブ「誠に申し訳ございません…二度と!二度と幻とはいえアーチャー公爵令嬢に」
シャロン「私が何?」
アベル「何でもない」
シャロン「?でも今……そちらの方は?」
アベル「通りすがりの不審者だ」
シャロン&モブ「えっ」
アベル「レイクスに突き出してくる」
モブ「え!?待っ…許してーー!」




