小ネタ 8 (2023.2~2023.8)
109.正しい形へ
ギルバートが「自分の子とは思えない」と思ってましたが、これを独り言か何かでセリーナが聞いた場合「天からの授かり物に思えるくらい我が子は天才って事……!?わたくしもそう思いますギル様!」になります。
セリーナの方には夫の言葉をマイナスに捉える機構(?)が無いため。
エリオットが聞いたら、セリフ的に(ギルバートが無能という事実と異なるものを前提として吐かれた、かつ、子供が聞いたら悲しむと推測される言葉のため)アウトなので怒られます。
「瞳が銀色なら納得した」方は口に出す事は確実にないのですが、もしセリーナに聞かれた場合は
「アベルが何故かエリオットに似てきたと思っていらっしゃる…?あの男いつの間にわたくしの息子にまで、影響を与えるほど擦り寄ったの……それともギル様、あの子には銀の瞳が似合うとお考えなのかしら……?」
になります。
エリオットは「何の話だ?」と聞き返した直後に理解して動揺のあまり拳が出ます。浮気を疑うという話ではなく「俺の子があんなに強いわけない」(いつものネガティブ)が主軸なのはすぐ理解しますが、主君の息子に自分の影を重ねるのは不敬なので。
不敬なのでパニクって一旦主君を殴る(?)
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顔に出にくい人達の話
パーシヴァル・オークス
表情筋が中々働かないタイプ。たとえば嬉しい時、本人の中では全力ハイテンションで喜んでるし行動(ピース、駆け回る、踊る等)もしてるし言うので、喜んでるのは当然のこと。「わざわざ」表情に出すまでもないこと。
……というのが幼少期から続き、表情筋が発達せず。周りの反応が面白いという理由も若干あります。おちゃらけた面のある人物だと知られない方が楽な事も多かったので、周囲も無理に直そうとはしませんでした。
元騎士団長ですから、古株の騎士の中には素を知っている者も割といます。
ホワイト(ルーク・マリガン)
喜怒哀楽はあるけれど、常にどこか「どうでもいい」という気持ちがあるため、あまり熱を伴いません。よって大袈裟な挙動に繋がらない。心が喜んでいても、上に被さる虚無感が感情をある程度抑圧/鎮静化させてしまいます。
ずっとそうなので本人は当然のこと(自分はそういう性格の人間である)と考えており、それが悪い事とは思っていないし、ゆえにぽっかりと穴が空いたような「どうでもいい」=虚無感がなぜあるのか、理由を考えるに至りません。虚無感が薄れる事はあるかもしれないけれど、なくなる事はない。
シミオン・ホーキンズ
己に正直な男。基本、何に対する反応でも本人は真剣です。真剣に喜び、真剣に怒り、真剣に悲しみ、真剣に楽しむ。真剣に向き合っているからこそ堂々としています。
必要があれば真剣に嘘も吐くし、また、滅多にしませんが社交用スマイルは作れます。(フェリシアが特訓させた)
嬉しい時に心がフワッと舞い上がる(感覚的)のではなく、「嬉しい」という言葉が思考の中心にでかでかと叩き出される(理論的)タイプ。
嬉しい。ならば自分はどうすべきか。こうだ。…のような思考回路のため、周りからすると唐突・極端に見えがち。
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403.見れたもんじゃない
サディアスの飛行酔いは、普段高級車を自分で運転している人が、猛スピードでドリフトする軽トラの助手席に腰だけ縛り付けられた感じです。
ダンは、シャロンやメリルを連れて飛ぶならもうちょっと気を遣います。野郎二人ならまぁ適当でもいいか、と思ってます。
チェスターは父パーシヴァルの魔法で庭を飛んだ事があるのですが、アベルが「直線的な魔法の発動は苦手」と言っていた通り、危なっかしく蛇行したり回ったりしたので、父は母ビビアナを真っ青にさせ、侍女エイダにしこたま怒られる事になりました。チェスターはちょっと三半規管が鍛えられた。
ジェニーは魔法の理解どころか喋りも拙いほど幼かったので、兄が飛ばされるのをポカンと見て目を回してました。
パーシヴァルは巨大な渦を想像する事で真っ直ぐに近付ける努力はできますが、地球は丸いのに水平線は真っ直ぐだねみたいな理屈なので、発動の規模が大きくなりがちなデメリットがあります
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いつか書くのか、書かないまま終わるかわからないんですが、皇帝アベルは「結婚しないのは仕事ばかりで経験が無いせいもあるのでは」説が流れ、良かれと思った一部の者達によって一計を案じられた事があります。
疲れきって寝室に帰ったら、高級娼館の女が思い思いの格好で何人も待機してた。
タリスに閉じられる扉。部屋に漂う香水の匂い。喜ぶどころか舌打ちして入口から一歩も動かない皇帝にビビる女達。もう扉を壊すかと考えるアベル(疲れている)。廊下のタリスに話しかけるシャロンの声。明らかにギクリと硬直した皇帝を見て顔を見合わせる女達。その内の一人が大きく息を吸い込む。
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ホワイトは(本人はまったくそんなつもりないのですが)結構読めない男で、例えば394.三つが正しく揃うこと で箱を使って説明してましたが、
彼が箱を積み始めた時私は「え?何?」と思いながら書いていたし、説明を終えたらしいのを見て、読み直して、そこでようやっと意味を理解しました。
自分でも何を言っているかちょっとわからないですが、なんというか「あ、あの子今から右に歩きそう。でも歩いてどうするんだろう」という気持ちで見ていたら後には結果が残るというか…勝手に走り出すタイプ
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ダンとデュークはそれぞれ別の孤児院出身で、
ダン:ラドフォードは元々の苗字、色々あって神父や他の子供と不仲、自分で孤児院を飛び出した
デューク:両親不明、アルドリッジは神父がつけた苗字、神父や他の子供と関係良好、入学準備を終えるまで孤児院にいた
という感じです
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ダンはたまに悪い顔してる所を偶然ご令嬢に目撃され、目が合って悪い笑顔で人差し指を口元にかざすので(無自覚に)撃ち抜いてる事があります。
公爵令嬢の従者という身元のはっきりした&普段は礼儀のなった男で、背も高く力もあってどこか危険な、そして貴族令嬢と結ばれる事はありえないだろう男。
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436.気になる評価
カットしてますが、「食う」の(男女間的な)意味がデュークに通じなかった為に、ダリアは膝から崩れ落ちそうなほど笑ってます。一時的に息ができなくなりました。
デュークは常々「あいつの思考回路は理解できない」と知ってるので、突然の発作(?)を見てただただ引いてます。
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【デューク語解説】
訛りでなく、滑舌発声の問題です。端折って喋る事に慣れてしまってます。頭の中では一瞬発声した(けど実際は丸々一文字分言えてない)等もあります。
会話してるキャラ達は、翻訳が見えない代わりデュークの声=抑揚の付け方が聞こえているので割とそこから汲み取ってます
察する能力は個人差あり、また相手によってデュークができるだけ丁寧に(翻訳とほぼ変わらない発音で)喋りたがったりします。
ダリアが街で指摘したようにデュークが苛立つと何喋ってるか余計にわかりにくくなります。これは濁音や勢い任せの発声が増えるため。初登場363話はさらに鼻血も出てたので…
はっきり喋る前に動作を挟むのは、それまで口周りの筋肉を適当に使ってたのをちゃんと動かすための言わば準備体操です。
「いー」を左右それぞれでやり(この時ちょっと歯を浮かせてからやるためにガチッと音がする)、口を閉じ頭を軽く振る(本人は何の為とは考えてませんが、無意識の左右調整)。
そんな彼の一人称が「私」で、喋ろうと思えばちゃんと敬語を使えるのは、孤児院の神父がそこだけは叩き込んだからです。あの喋りで荒っぽいままだと彼のためによくないと考えてのこと。
「私」は「た」の発音を脳内に略しがちなので「わたし」→「わtし」→「わし」になる事が多いです。
抑揚の付け方(と会話の流れ)でキャラが意味を理解する例
424.階段ダイブ での台詞「あんな考えれねぇ」
文字だと「あんな(もの)考え(ら)れねぇ」のような発音をしてそうですが、
実際は翻訳の「あんま考えてねぇ」と同じイントネーションで発音され、ネイトはおおよそ理解しました。
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カラス(というか鳥類)に対して自分が一番恐れているのが頭部特に眼球への攻撃なので、ハピなしでいつか二号の戦いを書く事があれば、そういう感じがありえるかもしれないです
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431.開幕、剣闘大会!
アルジャーノン:由緒正しきプラウズ伯爵家の次男。とても体が柔らかい。変則的な動きは相手の不意を突けるが隙も大きい諸刃の剣。楽天家で、追い込まれてから意地を見せるスロースターター。今回は意地を見せるまでもなく負けた。
ちなみに大げさな挙動は小さい頃から両親や年の離れた兄に微笑ましく見守られ、やんわりとしか注意された事がない。
ナルシストでプライド高めだが、「この平民めが」などと貶す割に、相手を認める度量は持っている。でも悪気なく貶す。
(貴族付き合い無関係な)心からの友は少ないが、本人は気にしていない。
言動がうるさいので(爵位が上でも)デイジーは鬱陶しく思っているが、授業中アルジャーノンに負けた事があるのも少し根に持っている。現在はデイジーが勝ち越し。
アルジャーノンは勝敗を逐一覚える気がないため勝ち越されたと気付いてないし、もし言われても「だから何だ?」的な反応になる。
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サディアスの騎士服を考えてた時、白の編み上げブーツという存在に「こ、これだ~!!」となったのですが、靴紐を白・黒・青系、間をとって紺色などだいぶ悩んでもはや決めきれなかったので、そこは書いていません。
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アーチャー家とニクソン家の騎士服は詰襟で、前面のダブルボタン部分は布が別色などデザインが似てます。
これは原型である初代の頃、デザインをどうしたいか聞かれたレイモンドが面倒くさがって「グレゴリーのとこと似た感じでいい」と言ったから、という些細な設定があります。
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432.せめて一撃
デイジー:真面目で正義感が強く、相手にもそれを求めがち。騎士の娘として誇りを持っているが、常に「今の自分より上の者達」への羨望を抱いているがゆえに劣等感も強い。自分が色々と足りない事はわかっていて、プライドが許さないので日々努力する。
人目を気にするところがあるため、「そんな真似は恥だ」と思うとできない。自分の考えが正しいとは思っても、多勢の圧力に屈して一歩を踏み出せない事もあるかもしれない。
未だ――むしろ今更、デュークに(409話の件を)謝る事ができず、気まずさのあまり避けている。
遠目に発見すると方向転換したり、すれ違うしかない時は目をそらして歩くなどだが、元々さして関わりがないので、デューク側は彼女に避けられている事に全く気付いていない。
カレンやレベッカの前では「私がしっかりしなくちゃ」と大人ぶっているが、まだまだ成長途中の悩める少女。
ウィルフレッド:本当なら立ち上がってシャロンとハイタッチして、次にシャロンとアベルが(自主的に)ハイタッチして、そして自然な流れで三人で手を繋いで輪になって笑顔でくるくる回って祝う所までやりたい。年齢と立場的にやらない。
三人揃うとウィルフレッドがはしゃぎがち(思考が少し子供っぽくなる)なのは、無意識に「アベルとの仲がこじれなかったら、小さい頃にシャロンと三人でやれただろうこと」をやりたい気持ちがあるため。
仲良しこよししたい。
なぜなら俺達は仲が良いので。
アベル:視界の端で未来の兄夫婦が仲良さげにしている事には気付いたが、わざわざ見る必要もないので放置。野暮だし。把握している以外に使えそうな生徒がいるかどうか、試合を見ておく方が大事……何でこっちを見るんだ、ウィル。
シャロン:ウィルが楽しそうで何よりだし、労ってくれて嬉しい。




