今後は···────
相変わらずの亀更新です。
次の更新以降くらいからキャラクターが増えればいいかなーって感じです。
国王であるシルヴェスターとティナの父である宰相のサミュエルは自分達の子供の今後について今話せる事を決めていく。
「シルヴィ兄様とオーロラ妃様は本当にセオドリック殿下がティナと婚約することでいいのですか?隣国との縁組みも視野に入れてもいいとは思うのですが」
「確かに、隣国との友好を考えるなら政略結婚も視野に入れるだろうが、今のご時世は争う事も無い。なら子の幸せを第一に考えねばならんだろう?セオドリックが望むのであれば私もティナ嬢を婚約者として望もう」
「ふふふっ、私も陛下に賛成ですわ。セオドリックに任せてるので問題無くってよ?むしろこんなに可愛い子がセオドリックの婚約者になってくれる方のが嬉しいわ!」
「そ、そうですか······それでしたら、何卒今後もよろしくお願いいたします。ちなみに今後の教養やマナー講習等の件ですが、セオドリック殿下が先程ティナと一緒に···と言ってた事に関してはいかが致しましょう?」
ガックリと肩を落とすサミュエルは今後のティナのスケジュールを問う。
「そうだな、ティナ嬢が良ければ城で一緒に受講しても良いのでは無いか?教養の他に時期王太子妃教育も王妃から受ければ良かろう」
「お、王太子妃ですか?!まだ時期尚早では?」
「何を言っている。セオドリックが将来の妃として選んだのだ、王太子妃教育をしても良いだろう?」
「そうですわ!この後早速スケジュールを決めましょ!」
「オ、オーロラ妃様まで!······はぁー···ソフィアは、どう思う?」
「私はティナを第一に考えますわ。ティナの意見を聞いた上で決めても良いかと思います」
乗り気な国王夫妻にサミュエルだけがまだ踏ん切りがつかないようで、ソフィアも国王夫妻と同様に子供の意見を重視するという意見だ。
この国の王族の特徴で家族への情に厚い。
隣国から王族に嫁いだ者もそうなっていく。
自分の子供も無理強いせず意見を尊重してくれるが、間違った行いをした時は家族が責任持って更正させるべく措置を行う。
そのまま両親達は自分たちの子供へと目線を移し、様子を伺った。
うーん···何か前世で暮らしてた国の風習とは全然違って、王族·貴族社会のあれこれがいっぱいあるみたい。
国王夫妻と両親の会話を聞きながら1人悶々と考えてたら、隣に座ったセオドリックが声を掛けてきた。
「ティナは僕が君を婚約者にしたいって言ったこと嫌だったかな?」
「うえっ?!」
いきなりの質問に変な声出た。
「何か考え事してるみたいだったから、ティナの気持ちが知りたくて」
「···えっと、婚約者の事は正直ビックリしてまだまだ勉強不足だからこれから考えなきゃなーって思っているけど·····セオとはこれからいっぱい会いたいし、お話もいっぱいしてセオがどんな子か知りたいかなーって思ってる···よ?」
「!!」
「あ、あの!こ、婚約者の事は私もまだ自覚が無いから···その、私の···事をセオに知ってほしいし·····私もセオの事いろいろ知りたい、かなーって」
うあー!!!
前世でも恋愛なんて経験も無く、人生終わったから免疫が無いよー!!
「わかった!ティナに僕の事好きになって貰えるように、いっぱい一緒に居ようね!」
「ふぇっ!···う、っうん?」
「あははっ!ティナったらそこはちゃんと返事してよー」
「えー!だって、そのー恥ずかしいんだもん」
「可愛いなーティナは」
ここでもめっちゃ甘い空気を漂わせる存在が!
これもこの国の王族の特徴なのだろうか。
そんな子供達の会話を見ていた両親達は明日からのスケジュールを決めていった。
その中でもサミュエルは我が子のティナの婚約者が齢3歳で決まる事に項垂れるのだった。
·····───────·····
「可愛いカレンや、何をそんなに嬉しそうにしてるんだい?」
「うふふふっ、お父様!お母様!私ヒロインなのよ!お姫様なのよ!絶対に王子様と結ばれるのよ!」
「カレンは王子様に凄く憧れがあるのですね」
「王子様とはこの国の第一王子様かな?」
「そうよ!可愛い私に王子様が好きになってくれるの!絶対よ!」
「カレンも妖精王様と妖精からの加護を授かってるから、我が家は伯爵家ですから王立学園に入学になるわね!その時に王子様に会えるといいわね」
「お母様!私絶対王子様にお会いして見初めてもらうわ!」
「まぁ、カレンったら!気が早いこと···でも、旦那様カレンの加護について国に虚偽申請した事は大丈夫ですの?」
「王子がお生まれになった時でさえ国中が歓喜に湧いて、カレンと同じ年に生まれた公爵家の長女も妖精王から加護を貰ってる上に我が家も···何てタイミングが悪すぎる。他の高位貴族の子供でも居なかったのだ。それこそ学園に入学後、カレンが王子に見初めてからでも妖精王からの加護持ちと申請し直しても問題なかろう。管轄である役所には私の部下がいるからとりあえずは伏せさせたよ」
「そうなんですのね。旦那様がそうお考えなら良いですわ」
微笑ましい我が子の話をニコニコしながら両親は聞いていた。
母親も何だかんだと乗り気な様子でいる。
父親は妖精の加護について虚偽申請したと不穏な発言もしていた。
絵本の様な夢物語を語っているが親は我が子が可愛い余り、微笑ましく思う。
少女は両親に見えないよう1人影を落としながら呟く。
「ふふふっ、この世界があの“ゲーム”の世界なら私がヒロインよ。悪役令嬢には追放がお似合いね。それか一生監獄かしら·····ふふふっ!」
その少女の胸には妖精王からの加護が淀んで光り、側にいる3つの妖精たちは弱々しく光った。
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