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名前を呼んで───····

前回の更新から間が空きました。

亀投稿です。ご了承下さい。

この世界に転生してから母親と一緒にお茶会は何度か行ったり、公爵家に招いたりとあったが、同年の子たちとの交流が無かったティナはセオドリックとの距離感に少し戸惑う。

お茶会に来るのは下位の貴族で公爵家と縁のある者が呼ばれる。

それでもティナよりも少し年上の子息令嬢が多いため、ティナは皆から友達というよりも妹の様にお世話になってるのだ。


「あの·····わたしは殿下の事···おにーさ「セオと呼んで欲しいな」


ティナが言い終わる前にセオドリックが自らの呼び方について愛称で呼ぶように言った。



愛称でお互い呼び合う事は、本当に親しい間柄、もしくは恋人や家族という事である。

即ちセオドリックはティナと親しい間柄になりたいと言っているのである。


「セオドリック殿下、ティナはまだ3歳にございます。セオドリック殿下を愛称で呼ぶには早すぎるのでは?」


尽かさずティナの母親であるソフィアがセオドリックに問い掛ける。


「いいえ!ソフィア叔母上、ティナにはセオと呼んで欲しいのです!」


それでも尚、愛称を呼んで欲しいとセオドリックはティナの母親であるソフィアに乞う。


「サミュエル様、いかが致します?」

「ここまでセオドリック殿下が何かをして欲しいと言うのは珍しい」

「セオドリックよ、何故愛称呼びにそこまで拘るのだ?」


疑問に思う国王陛下たちはセオドリックに問い掛ける。


「先程、妖精王様が運命の相手だと仰った様に私にはティナが必要であると感じたからです!とても早すぎるのは重々承知ですが、是非ティナを私の婚約者にと思います!」

「!?!?」


皆がセオドリックの一言に驚愕した。


まだ齢4歳で婚約者をと乞うのは時期尚早では?と親である国王夫妻とティナの両親はセオドリックを説得する様に話す。


「確かに、妖精王様から“共鳴”とは運命の相手に出逢う時に発動すると言われたが、セオドリックはまだ4歳だぞ?まだまだこれからいろんな者たちとの出逢いもあり、勉学も今からいろいろ学ぶ、それから婚約者について決めても良かろうに···今でなくても良いのではないか?」

「そうでございますよ殿下。ティナもまだ3歳になったばかりにございます。これからもっと淑女になるべく勉学、マナーを学ばなければなりません。その上王立学園でも様々な方々にお逢いしてその人達の中から将来の伴侶になる方をお選びしても良いのでは無いでしょうか?」


国王のシルヴェスターと宰相のサミュエルの2人が説得するがセオドリック本人の意志は固く·····


「嫌です!私はなんと言われようとティナを婚約者にしたい!私の妃になって欲しいのです!」


頑なにティナと一緒になりたいと告げるセオドリックに根負けした国王はティナにも問い掛ける。


「ティナ嬢よ、セオドリックが婚約者にとそなたを指名しておるがどう思うかな?そなたの思いを聞かせておくれ」



不意に私に問い掛けないでー!と叫びたい衝動になるが、心の中で止める。

···が正直解答に困惑している。

でも、純粋な気持ちとしては私自身に好意を抱いて貰えてとても嬉しい。



「ふぇっ!わたっ···わたしは!セオドリック殿下とはじっ···初めて会ったばっかで、まだまだわからないことがいっぱいでしゅ·····なので、セオドリック殿下といっぱい会っていろんなお話してみたい···でしゅ」


曖昧な解答になってしまったかもしれないけど、これが精一杯である。



「ティナ···セオとは呼んで貰えない?」

「うぇっ!あ、あの!呼んでも···良いの?」

「うん!是非ティナにはセオと呼んで欲しい!」

「わ、わかった!セオって呼ぶね」

「ありがとう!ティナ!これからいっぱい会っていろんなお話して、勉学も一緒に頑張ろうね!」

「うん!」


そんな2人の会話に大人は困惑するのと微笑ましいのと、後で婚約者の取決めについて話し合いしなければと思うのであった。



────·····



その微笑ましい光景をニコニコしながら見ている妖精王に、国王が返還に関する疑問を問い掛ける。


「セオドリックがティナ嬢と“共鳴”し、運命の相手だというのは理解しましたが、その上で加護の返還についてはどうすれば良いのでしょうか?」


確かに、ティナとセオドリックの2人が穢れた魂を転生した者と対面した時にどう対処するか、対面した際に危害を加えられるとも限らない。


『こちらもお願いする側だから、この世界のどこにその魂が行ってしまったのかしらべたわ。そしたらこの国の住民であることがわかったの。性別までは情報が掴めなかったからあとはあなた方にお願いするしかないの。ごめんなさいね』

「わかりました。此方も調査致します。属性持ちなら義務教育で通う王立学園がわが国にありますので、その年までには此方も調査に尽力しその時に備え準備を整えましょう。妖精王様には長い時をお待ち頂くかと思いますが、何卒ご了承下さい」

『ありがとう!それは此方も充分理解してるわ。この国も広いもの、全住民···しかも子供まで調べるのは大変だわ!他の妖精王には私から伝えます』

「有難うございます」


この国の2トップが妖精王と約束を交わし、今後の方針が定まる。

ご購読ありがとうございます。

誤字脱字等ありましたら、ご指摘下さい。

よろしくお願い致します。

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