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来訪の理由····───

ゆっくり亀投稿です。

よろしくお願いいたします。

『お茶会の途中だったかしら、ごめんなさいね割り込んでしまって』

「そんな滅相もございません、是非とも妖精王様にも“共鳴”に関する事をお聞かせ願えたらと存じます」

『良かったわ、私からもティナに関する事を妖精王を代表して話したかったの』

「わかりました。では、こちらにお越し下さい·····恐縮ですが、妖精王様は我々人間の飲み物はお召し上がりになられるのでしょうか?」



お父様が妖精王へお茶の準備をしてると、ふと疑問に思う事を聞いた。


確かに、妖精王だから人間とは住む世界も違う。

人間の飲み物や食べ物、むしろ食事とかはするのかな?



『ありがとう!私達妖精王も本来なら食べたり飲んだりしなくても、この世界にある自然からエネルギーを吸収するから接種しなくても大丈夫なの。でも、人間の食べ物や飲み物も気が向けば飲むし食べるから有り難く頂くわ』


特に気にするでもなく普通に出されてたお茶菓子に手を掛け、食べ始める妖精王に私達は呆気に取られる。

お父様もホッと胸を撫で下ろし、妖精王に私達と同じティーカップを差し出す。


『ふふふっ、ティナと一緒にお茶会が出来るなんて幸せね』

「あい!嬉しいです!」


「·····あ、あの発言してもよろしいでしょうか?」


ティナと妖精王の会話に恐る恐るセオドリックが質問する。


『なぁに?』

「妖精王様は普段はどちらにいらっしゃるのでしょう?こちらの国に来るのは初めてなのでしょうか?」

『そうねぇ、普段私達妖精王が住まう場所はこの世界とは違う次元·····世界樹の中という表現がいいかしら···この世界の中央国と呼ばれる場所にある世界樹に私達が居るわ。私達妖精王の子ら·····あなた達と一緒にいる妖精たちはずっとこの世界にいる事が出来るけど、妖精王はずっとこの世界に留まってしまうと邪な事を考える者が干渉する可能性があるでしょう?だから、私達妖精王はあまり姿を見せないの。でも以前に1人だけ全妖精王から加護を授けた人間が居て、その時はまだまだこんなに人間がいっぱいになる前だったから私達もその人間の側にいる事ができたのよ』

「そうだったんですね、貴重なお話ありがとうございます!·····もう1つ質問よろしいでしょうか?」

『可愛いティナとセオドリックだから何でも聞いて!』


妖精王の話にもあった通り、この世界に妖精王が現れないという事もあり人間との会話を楽しんでいる。


「どうして私に妖精王様から直々に加護を頂けたのでしょうか?」

『そうね、そろそろその事も含めてティナになぜ全妖精王からの加護を付与したか話をしましょうか』


水の妖精王はそう言って皆になぜ妖精王からの加護を付与したか、事の発端と経緯の説明を始めた。



『あなた方はティナの両親、ミュゲ公爵家よね』

「はい、ティナの父でありますサミュエル·プラント·ミュゲにございます。こちらは妻のソフィアにございます」

『紹介ありがとう。そして、あなた方はセオドリックの両親ね?』

「はい、プラントン王国を統べておりますシルヴェスター·プラントン·スリズィエにございます。こちらは妻のオーロラにございます」



それぞれティナとセオドリックの両親の自己紹介が終わり、妖精王からの話を待つ。


『まずは、ティナがなぜ全妖精王からの加護を授けたかの説明をするわ·····』



そう言って、水の妖精王は私がティナとして転生する前の出来事を話してくれた。


─────·····



「な、何と!その様な事があったなんて···では、ティナはその者が持つ妖精王様の加護と妖精の加護を返還するという事が出来るのでしょうか?」


驚きを隠せないシルヴェスターは水の妖精王に質問を投げ掛ける。



『そうね、その穢れた魂が転生された人間が返還する意志を持たなければ難しいわね。だから協力者としてセオドリックに私の加護を与えたのよ·····共鳴するかは運でしか無かったけど、あなた達2人の相性が合ったみたいで良かったわ』


妖精王はセオドリックとティナに目線を合わせた。


『妖精王からの加護の”共鳴“はあなた達人間で言う運命の相手に出逢えないと感じる事は出来ないわ』


[運命の相手]という言葉に皆が疑問に思う。


「うんめいのあいてってなぁに?」


今更片言な言葉遣いは微妙かと思ったけど、とりあえず3歳児らしく妖精王に問い掛ける。



『ふふふっ、運命の相手とは例えるなら動物達で言う番に似てるかしらね。妖精からの加護では”共鳴“という事は起こらないけど、妖精王からの加護がある者はこの広い世界の中に必ず運命の相手がいる筈よ』


本当に奇跡の出逢いみたいなんだ·····

ティナは隣に座るセオドリックを見つめた。

視線を感じてセオドリックがティナと目を合わせる。


「ティナ嬢?·····ティナ嬢が運命の相手で私はとても嬉しい!···会って間もないけど、ティナと呼んでもいい?」

「·····はい!!」


目の前で口説かれる?と凄く恥ずかしい!

赤面し、頷きながら答える。

ご購読ありがとうございます。

誤字脱字等ありましたら、ご指摘下さい。

よろしくお願いいたします。

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