私、転生する···らしい。
今までは読み専門(ざまぁ系好きです♪)でしたが、小説を書くのも楽しそう!!と思い書いてみました!!
文章力ゼロ、誤字脱字しまくりだとは思いますが、温かい目で見て···読んで頂けたら幸いです。
多分、連載小説になりそうな感じです。
のんびり書いていこうと思います。
この世に生を受けた瞬間、魔力のある者には妖精から加護を授かる世界❰キャトルセゾン❱
一方、この世界にも魔物や怪物が巣くう世界❰ウンゲテゥーム❱
が存在する。
その世界で運命の出会いが君を待ち受ける───···
♪♪♪♪···─────
「最近よくこのCM見るよなー···」
「すみませーん!注文いいですか?」
「はぁい!今お伺いします!」
「すみません、こっちはお会計お願いしまぁす」
「あっ!すみません!少々お待ち下さーい!!」
「玲奈ちゃん、これ二番卓までお願いね!」
「はぁーい!今すぐー!」
やばい!やばい!
今日のバイト週末っていうのもあってめっちゃお客さん入ってて一瞬意識明後日に行ってたわ···
もうっ!今日に限ってシフト入ってるの私と新人だけって、店長鬼だわ。
都内の某有名大学に通ってはいるものの至って普通の大学生の兵藤玲奈は今日もラスト時間までバイトに勤しんでいる。
アルバイト先である個人経営の居酒屋で忙しなく働いてる中、常に点いてるTVのCMに見いってしまった。
──────····
「今日も玲奈ちゃん、忙しかったでしょ?いつもラストまでありがとうねー!また、これ賄いの残りだけど持って帰ってね」
「いつも賄いのご飯ありがとうございます!この混みくらい大丈夫ですよー!!週末ですけど、まだこれくらいは回せるんで私と新人くんでも何とかなりますね」
「す、すみませーん。何かぁ足引っ張りまくりでぇ···」
上目遣いに店長に猫なで声で話しかける新人に若干イラってするけど気にしない。
「全然大丈夫だよー!私も入ったばっかの時は店長や女将さんにいっぱい迷惑かけたもん!ゆいちゃんの方がめっちゃ頑張ってくれてるもん!」
「そうそう、玲奈ちゃんなんて初日から遅刻して···」
「店長!初日は私遅刻してませんからね!!···しそうにはなりましたけど···」
「ほらー、しそうになったのもしたのもさほど変わらないよー笑」
「ありがとうございますぅー」
そんな会話を店長と新人バイトと一緒にしていたのが、ついさっきの様な感覚なのに···
───────·····
『ねぇねぇ、見て見て!』
『んー?おおっ!!やっと来てくれた···』
ーーん?
ここは···どこ?
私、バイト終わって駅に向かう途中だったはずなんだけど。
·····あれ?
さっき酔っぱらいに絡まれて、その拍子に────トラックが────
!!??
「わ、私···死んじゃったの?···うそ、さっきまでバイトして明日の一限から教授の所に行こうと思ってたのに」
めっちゃ手とか身体が透けてるんですけど?!?!
何か泣きそう、最後が酔っぱらいに絡まれて交通事故とか。
それにしても···
目が覚めたらそこは、別世界だった···
何て映画やら小説やらの謳い文句にあるが、本当に起こるとは。
目の前には地球には存在しないような妖精?の様な蝶の羽根が生えた人たちが。
色とりどりの光を灯しながら浮かんでいる。
『おい、そこの魂』
「へぅっ!?」
あっ···
変な声出た。
『ぶふっ、何それ···へぅって、どっから声出してるの、面白い!!』
『これ!火の!笑うでない』
『えー、だってめっちゃ変な声だったから笑わないとだよー』
『ねぇ、あなた意識はあるの?』
『こっちを見てるけど、私たちが見えてる?』
ちゃんと見えてます!!見えてますとも!!
めっちゃ美人のお姉様方や美男子やら美太夫というのか、この世にはない美形の方々が。
『その者、名は何と申す』
7つの光の中でも一際大きい光を放つ存在が質問する。
「わ、私はひ、兵藤玲奈···です」
『兵藤玲奈とな、玲奈が名か?』
「そうですが···」
『ふむ、では玲奈ここが何処かそなたはわかるか?』
「···えーっと、天国とか?あ、三途の川の手前の受け渡しの場所とかですか?」
『サンズノカワ?何だそれは?』
「ひぇっ?」
何々?!?!
話が全く通じない!!
というか、普通に会話は成立しているから日本語は常用語??
わかんないよーー!!
『玲奈、よく聞け。ここはそなたが居た世界とは全く違う。キャトルセゾンという世界である』
「き、キャトル···セゾン?」
ん?
何処かで聞いたこと有るような。
『うむ、キャトルセゾンとは人間と妖精が互いに共存し合う世界。この世に生を受けた魔力を持つ人間が生まれた瞬間に妖精から加護を授かれるのだ』
『もちろん、魔力が無くても生きられるわよ♪』
お姉様、めっちゃ気軽にサラッと魔力が無くても~とかって発言もしてますが···
魔力って·····何?
「あ、あのー···」
『ん?なぁに?』
「魔力とは、何でしょう??」
『魔力とは、この世界で魔法を使う時に必要なエネルギーの事だ。その魔力に引かれ私たち妖精王の子らが人間に力を貸すのだよ』
橙色に光る美太夫が説明し、
『ほぉーら、俺の言った通りじゃん!玲奈って言ったっけ?ゲームとかラノベとか知らない奴だって!』
水色に光ってる美少年が砕けた言葉で話してくれる。
『えー、だってあの地球って世界にはゲームとか架空な世界を作ってる人が溢れてるんでしょ?』
こっちは緑に光ってる美少女が···
『いやいや、玲奈だけが知らないだけでめっちゃハマってる奴はいっぱいいるだろ』
神様?妖精様?たちがサラッと普通な会話を繰り広げてます。
ゲーム?ラノベ?
まあ、私のいた国も代表作とか多数輩出している国だけど、私はその世界とは無縁な生活送ってたからなー···
全くもってわからん。
「な、何か無知ですみません」
『否、特に問題無かろう。むしろ余り染まってなくて純粋な魂にこちらがホッとしてるくらいだ』
「ホッとする···?」
『いや、こっちの話だ』
何か引っ掛かる感じだけど、神様?妖精様?が言うなら気にしない方がいいのかな?
というか、キャトルセゾンってバイト先でTVのCMに流れてた乙女ゲーム?ってやつなのかな?
全くゲームしないからわからないけど···
ていうか、神様?妖精様?たちが普通にゲームとかラノベ用語が出てきたのにビックリ。
「あのー、神様?妖精様?方は何故ゲームとかの用語をご存知で?」
『俺らそっちの世界にも存在はしてるんだけど、そっちの人間たちは魔力とか無いから俺らは見えてないんだよ。だけど、俺らはいろんな場所にいるから情報だけは収集済み』
「ほぇー···いらっしゃったんですね。だから知ってるんだ納得です」
『てか、私たち神様じゃないからね!一応、妖精王やってます』
「妖精王?」
またわからない言葉が出てきた。
『うむ、ここに集う我らは全ての妖精を統べる王である』
『キャトルセゾンに生まれる魔力持ちの子には私たちの子である属性妖精からの加護を授かるのよ。稀に生まれる純粋な魂を持つ子には私たち妖精王からも加護を授かる子もいるのよ』
「そんな尊い存在の方々にお会いして私大丈夫なんですか?」
『まあ、私たちが勝手に玲奈の魂をこっちの世界に連れてきちゃったのが発端だから問題は無いわよ』
今まで静かに話を見守ってくれた紫色の妖精王が説明する。
「連れてきちゃった、とは?」
『あなたには申し訳ないとは思ってる。けど、私たちは人間に深く干渉する事を神に許されてないから、違う世界にいる純粋で清らかな魂の存在が必要だったの』
「私がこちらの世界に来て何かしないといけないんですか?」
『私たち妖精王からのお願い』
7人の妖精王が玲奈に視線を送る。
緊張した空間にごくり、と玲奈からと乾いた喉が鳴り響く。
『あなたが生きていた世界で不幸があったばかりなのにこの様なお願いをするのは心苦しいけど、あなたにしか出来ないの』
紫色に光ってる妖精王が切実に訴える。
『時はほんの少し前、あなた···玲奈と同じように玲奈がいた世界から来た魂が迷い込んできたの────···』
その魂は私たちの世界キャトルセゾンに来て私たち妖精王に会って全て知った様な口調で言った。
[ゲームと全く同じストーリーじゃない!私ヒロインに生まれ変わるのね!どの攻略者ルートにしようかな~、やっぱり一番推しキャラの第一王子がいいよね~!]
妖精王はよくわからないことを喋る魂に困惑した。
この魂は善良なモノか、私たちの世界から元いた世界に戻すべきか迷った瞬間·····
[ふふっ!見ーつけた!妖精王!私に加護を頂ー戴っ!私はヒロインよ!皆に愛される存在なんだから!!全て私のモノよ!!]
それはほんの一瞬の出来事だった。
迷い込んだ魂は淀み醜い色をし始めた。
貪欲な欲にまみれたようなその魂は妖精王に言い寄る。
その醜く歪んだ魂に妖精王はなす統べもなく、無理矢理加護を一部の妖精王から奪われたのだ。
加護を奪われた妖精王以外の王たちは、このままでは全て盗られてしまう事を恐れ、妖精王しか使えない魔法でキャトルセゾンの世界にその魂を落とした。
魂はそのままキャトルセゾンの新たに生を受けた赤子に吸収されたのだ。
このままあの醜く歪んだ魂の存在はこの平和を保つキャトルセゾンの世界を破壊するかもしれない。
そう感じた妖精王たちは違う世界の純粋で清らかな魂を招いた。
一部始終事の発端を聞いた玲奈は困惑した。
けど、小さい頃からお祖母ちゃんに言われ続けた「困った人がいれば助けてあげなさい」という言葉が玲奈の頭に浮かんだ。
「私、この世界に来たばかりですけど妖精王様たちのお役にたてるならやります」
『──···っ、本当にありがとう!』
紫色に光る妖精王が安堵し涙しているのが見えた。
『紫の、落ち着け。私が代わりに説明を引き継ぐ』
さっき話してくれた一番光ってる黄金に光る妖精王に会話が引き継がれる。
『先程説明した通り、我が同胞の妖精王から無理矢理加護を奪った魂はこのままでは我が子である妖精を食い殺すかもしれん。それを阻止し、妖精たちを我が元に還して欲しいのだ』
「そんな感じっぽいですね。説明聞いただけですが、同じ国の人間だった私でも怒りが湧いてきます」
『こちらに来たばかりでこんな無茶苦茶なお願いだと重々承知の上だと思ってる。玲奈よ、お願い出来るか?』
考え込む玲奈に沈黙が流れる。
正直、何故私が?という考えだけど、もう私自身、身体と魂が離れちゃったし、元いた世界に帰っても家族を悲しませるだけの存在になってしまった。
このまま帰ったとしても誰の役にも立てないなら、ここに困ってる人がいるなら。
「妖精王様、私どこまでお役に立てるかわからないですけど、やります。妖精たちを守りたい!妖精王様にお返ししたい、それにこっちの世界にも少し興味出てきました」
死んでしまった事は悲しい。
家族に何も言えず、死んだ知らせを残したままも心苦しい。
でも何か私でも役に立てるなら。
『玲奈よ、ありがとう』
『本当にありがとう!そう言って貰えるだけでも嬉しい』
『私たちの子にまた会えるっ···──っ─』
私のこんな曖昧な答えに妖精王から感謝されるのは恥ずかしい。
言って良かった──って思った。
『そなたにはこちらも全力で護らせて貰おうぞ』
『そうよ!私たちの望みを聞いて貰えるもの』
『私たち全ての妖精王から玲奈へ加護を───』
全ての妖精王が玲奈へ最上の加護を授ける。
赤く光る妖精王からは火の加護を──
橙色に光る妖精王からは土の加護を──
青くに光る妖精王からは水の加護を──
緑に光る妖精王からは風の加護を──
水色に光る妖精王からは氷の加護を──
黄金に光る妖精王からは光の加護を──
紫に光る妖精王からは闇の加護を──
7色に光る加護を授かった玲奈の魂は一際輝きを増し、そのまま意識が薄くなる中、玲奈の頭の中に妖精王の声が響く。
『玲奈よ、私たちの願いを聞いてくれて感謝する。このまま記憶を持ったままキャトルセゾンに生を受ける赤子に転生させよう』
『私たちの願いの為に巻き込んでごめんね』
『新しく生まれても私たちは何時でも一緒に居るわ♪』
『玲奈の側にいる妖精は俺らだから、何時でも話し掛けてこいよ!』
薄れいく意識の中玲奈の魂はキャトルセゾンの世界に新たな生を受ける。
ご購読ありがとうございます。
誤字脱字等ありましたら、ご指摘下さい。
よろしくお願いいたします。