第9話 適性診断とサプライズ
お読みいただきありがとうございます!
今回はかなり…悩みました。
…ですが、納得できたと思います。
第9話 始まりです!
―メアリーと名乗る女の子から依頼内容を聞く俺達―
メアリー:「それでは改めまして、私はメアリー!よろしく!」
俺とヴァーリ:「よろしくお願いします」
メアリー:「挨拶が出来る子は久々ね♪」
「えっと君達は、何が出来るのかしら…一応教えて貰える?」
「ちょっとメモするけど…気にしないでね」
俺:「俺は初級魔法しか使えないので、補助に使いながら戦います」
控えめに言ったが、これが今の俺の実力だ。
俺:「ヴァーリは魔法が使えないので、剣技メインで戦います」
ヴァーリを見ながら伝える。
メアリー:「なるほどね…分かりました」
「念の為、魔法適正をそれぞれ計測しようかな…これで」
「じゃあん!これは、戦闘適正計測装置です!…そのままだね」
「それじゃあ…ヴァーリさんここに手を当ててみて」
計測装置を使うヴァーリ…計測装置がキュインキュインと 音がなる…
メアリー:「結果が出てきたね…コレは凄いよ!」
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近距離S 中距離A 遠距離A
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メアリー:「ヴァーリさんは超範囲突撃戦闘型…だね!」
ヴァーリ:「何が凄いのですか?」
メアリー:「ステータスが高すぎるよ!」
「S表示は測定不能表示…コレが出るだけでも凄い事だよ?」
かなり…興奮気味に話すメアリー。
メアリー:「じゃあ…次はハク君の番だね!」
「君は、魔獣は倒したことあるかな?」
俺:「ウルフルとイノシーを何体か倒しました」
メアリー:「そう…万能型かな?どうだろう…」
「とりあえず計測してみようか…」
「ここに、手を当てて魔法を使うイメージを出来るだけ強くしてみて」
俺:「イメージか…呪文はわからないが…凄いイメージがいいな…」
たくさんの雷を、文字通り雨のように降らせるイメージ…
キュインキュインキュイン…装置が鳴っている
メアリー:「ストーップ!もういいよ!」
俺:「…っはぁはぁ」
息をするのを忘れていたみたいだ、少し苦しい。
メアリー:「結果が…出た…わね」
「君達は何者?二人共がこんなに高能力なんて…!」
紙が印刷されたようだ、確認して…俺に渡す。
俺:「ふむふむ」
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攻撃魔法S 補助魔法B 特殊魔法S 近距離B 中距離S 遠距離S
――――――――――
俺:「おー?コレ…凄いんじゃね?」
俺にも中二病みたいなタイプ名がつくのか…これはもう…
ヴァーリ:「マスター!Sがいっぱいで、流石です♪」
自分の事の様に喜んでいる。
メアリー:「ハク君は、万能魔法戦闘型に分類するけど…ここでは、正確な区分がはっきり分からないわ」
俺心:オールマイティマジック!!キタコレ…もう悟りですね…
メアリー:「だから君には、王立魔法学園に通ったほうがいいわね」
「えっと…初級魔法は…使えるんだよね…?」
「それ以上の魔法は資格がいるから…まだまだかかるかな?」
俺:「資格ってどういうものですか?」
メアリー:「王立魔法学園卒業資格ね」
「そこで、資格を得れば、より上位の魔法行使が可能になるわ」
俺:「魔法使いになるのも一苦労なんですね」
メアリー:「魔法は…中級より上の魔法は本当に危険な力なの…」
「だから…その辺でポイポイ使われたら危ないでしょ?」
「だから資格があるのよ…それだけじゃないけどね」
最後の言葉は、かなり小さな声で聞こえた。
俺:「それは…たしかに…そうですね」
考えたらレベルが上がって超強力な魔法を覚えました。
みたいな展開は…本当に危険だ…皆がいい人じゃ、無いからな。
まぁ本来の目的はそれだから…気長に考えるか。
メアリー:「学園は王都にあるからそこで学べるよ」
「一応紹介状を…今書いたから渡しとくね!」
この人仕事が速い…封筒を貰い、アイテムボックスに入れる。
メアリー:「色々ごめんなさいね…魔法は貴族が独占してるのよ」
「それに加えて、魔法適正もあって本当に数が少ないのよ」
「だから…うちでも魔法使いは、ほんの一握りなの」
そう言って…ギルド内を見渡す。
メアリー:「まぁ通常なら…剣術とかそれ以外を勧めるんだけどね」
「君は、かなりの才能があるみたいだし…頑張ってね!」
メアリー:「あとは…体力を計るわ…スキル:測定検査」
「ハク君は…中の上かな…まぁ頑張って、これからよ!」
俺心:普通って事ね。
メアリー:「ヴァーリさんは…え?…どうして」
「能力値の最大値が表示されない?…なんでかしら?」
俺:「ヴァーリはスキル抵抗のスキルを持ってるんですよ」
ヤバい怪しまれる…初回が肝心なんだ!
怪しむ前にハッタリをかます!
メアリー:「そう…ざっと見る限り、能力値が凄く高い二人なのね」
「なるほどね…これなら今回の件も任せられそうね」
「分かりました、依頼内容を話すわ!」
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クエスト詳細!
依頼人:ギルドマスター
内容:ニャンラット族の集落に行き状況を確認せよ!
報酬:ギルド証 他
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メアリー:「おおまかに説明するとこんな感じね」
「質問はある?」
俺:「ニャンラット族って?」
メアリー:「猫型の獣人ね…どちらかと言うと精霊に近い種族」
「排他的な種族で、あまりヒトとはかかわらないのが特徴…」
「ただ、ギルド証のメイン部分がニャンラット毛で出来てるのよ」
「いつもなら抜け毛を、持ってきてくれるんだけどね」
「でも…今回連絡がつかないので、様子を見てきてほしいのよ」
ヴァーリ:「マスター…街道でのあのコは?」
俺:「うん…ヴァーリ、分かってる」
「メアリーさん、街道で俺達…ニャンラット族に会った事あります」
「助けてあげたいと思ったので受けます…その依頼」
メアリー:「そういってくれると嬉しいわ」
「依頼を正式に任せます…頑張ってね!」
「ニャンラット族は、近くの(精霊が住む洞穴)に住んでるわ」
「ちなみに所持金はある?」
「市場があるから、可能なら準備してから行った方がいいわ」
俺:「お金か…ウルフルの耳がありますが討伐金は出ますか?」
そういって、最初の討伐品を渡す。
メアリー:「ウルフルは…1匹500ロゼね」
お金を出すメアリー。
俺:「ありがとうございます!では…いってきます!」
「よし!洞穴に向かう前に、市場にいって買い出しに行こう」
少し感慨深いものがあるな…俺達は歩いていく。
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市場に到着した。
俺:「ここが…この世界の市場か…金は…少ししかないが…」
まぁ少しなら…何か買えるだろう…様子見も兼ねてるしな。
ヴァーリ:「マスター、王国のヒトから貰ったお金があります」
俺:「おー!…そういえば忘れてた」
でも…これほとんど…ってか全部ヴァーリ倒したな。
俺:「いいよ…それはヴァーリが好きな事に使いな」
食費とかな…
ヴァーリ:「マスター♪」
目がキラキラしている…嬉しいのだろう。
早速討伐金を握りしめ、何かを考えているようだ。
俺:「まず、猫といったら猫じゃらしだな。」
通用するか…分からないが、一応さがしてみる。
その辺の木とか草でも代用可能だろうが…何かないか?
俺:「あそこに雑貨屋があるな…ヴァーリ入ってみるか」
ヴァーリと一緒に店に入り商品を見て回る。
俺心:あるにはあるが…結構高い…な。
ネズミ型おもちゃが一つ200ロゼ…一つ買っておこう。
残りは300か……うーむ…あ!…これ買っておくか。
用事を終え、ヴァーリと店を見て回る。
好きな事に使いな…とは言ったが、食べ回っている。
まぁ楽しそうならいいか。
今度はもっとお金持ってこよう。
町を回ってたら、夜になったので宿屋を探す。
―――――――――
お手頃な宿屋があったので入る。
個室だが…ヴァーリと同じ部屋か…まぁ金ないからな。
ベッドに入り、寝る準備をする。
俺:「そうだ…ヴァーリこれ」
雑貨屋で買ったものをヴァーリにわたす。
ヴァーリ:「なんですか…これ?」
袋に包まれていたが、出して確認する。
俺:「ヴァーリに似合うと思って…」
ヴァーリ:「…ありがとうございます♪」
それは、青い花の髪飾り…銀髪に映える。
俺:「喜んでくれて、なによりだ…」
俺は照れを隠しながら言う。
ヴァーリ:「着けてみますね?」
待ちきれないようだ…せかせか急いでつける。
ヴァーリ:「どう…ですか?」
振り返りながら、髪飾りを見せてくる。
俺:「いいんじゃないか?よく似合ってる」
よかった…似合ってる。
ヴァーリは嬉しそうにくるくる回っている。
俺:「明日は速いから寝るぞ」
「外してから寝るんだよ…壊れてしまうから」
ヴァーリにそう言って、俺は眠りに落ちる。
続く
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マテリアル:「う~ん?」
ルビー:「なによ?」
マテリアル:「あの子、魔法適正あんなに高かったかな?」
ルビー:「忘れたの?あの子は元々、時間系の力があったじゃない?」
「魔法によく似た力持ってる子は、大体適正が高いのよ」
マテリアル:「そうだったのね~」
ルビー:「まぁどちらにしろ…劇的に強くなるって訳じゃないのよね」
マテリアル:「残念ね~」
ルビー:「よくある言い方で言うと、成長の1ページ目…よ」
マテリアル:「ちょっと~よく分からないわ~」
いかがでしたでしょうか?
いや~ヴァーリ、かわいい♪( 〃▽〃)
もっと可愛く書きたいシーンも考え中です。
主人公には、早く強くなってほしいです。
…が、まだまだかかりそうです(´Д`|||)
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