第6話 悪癖は治らないまま…旅立ちます!
お読みいただきありがとうございます!
今回は早く書けました。
誤字脱字ありましたら、随時修正します。
悪癖…私もです…ごめんなさい。
(…ク様…ハ……ハク様…起きてください)
俺心:なんだろう…声が聞こえる
今日は休みだから、寝かせてって言ったのに…
俺:「今日は休みだから、起こさなくていいよ」
「まだ眠いから…寝る…それにハクって誰…?」
(分かりました…ハク様)
タッタッタ…
遠ざかっていく足音が聞こえる?
俺:「はっ!…ここ…は」
意識が戻り、寝ぼけた頭が覚醒する。
俺:「ヴァーリ!ちょっと待って!」
…聞こえないのか…俺の声のみ響く
俺:「まじか~やっちまったぁ!!」
「異世界でも、この悪癖は治らないのか…○| ̄|_」
ムクっと起き上がり、外に向かう。
声:「おーい…ハクさんかい?」
声がした方へ行くと、おばあさんが杖をつきながら歩いてくる。
俺:「はい…俺がハクですが…」
おばあさん:「初めまして…このたびは、ジョセフを助けていただきありがとうございます」
俺:「いえいえ…お世話になっているのは…自分の方です」
お礼に慣れてなく、ぎこちなく答える俺。
おばあさん:「…申し遅れました…わたしは村長のエレノアと申します…どうですか?…お礼も兼ねてお茶でも…?」
俺:「いえいえ…お気持ちだけで充分です」
エレノア村長:「そうですか…もう既にヴァーリさんも呼んでまして」
俺:「そうなんですか~じゃあ~お言葉に甘えて伺います」
お…おっおう…ヴァーリいるんだ…いつのまに!
エレノア村長:「ヴァーリさんとは、朝お会いして…そのまま」
俺:「そうなんですか…お世話になって申し訳ない」
ん?…今昼だよな?空を見て太陽を確認する。
エレノア村長:「ここが我が家です、どうぞ」
俺:「どうもすみません」
ヴァーリ:「ハク様!…お早うございます…おかわりお願いします」
俺:「おぅ…おはよう……!」
…ヴァーリの近くに皿の山、山、山…戸惑う俺!
エレノア村長:「お茶入れますので…少々おまちくださいね」
奥の部屋に消えていった。
俺:「食べ過ぎだわ!」
(ポカ)とヴァーリへ一撃を放つ。
ヴァーリ:「痛いです…ハク様」
ちょっと、ビックリしたようだ。
俺:「嘘つけ!…俺の手の方が痛いわ!」
嘘ではない…ヴァーリの防御力の方が高いのだ。
ヴァーリ:「だって…いくらでも食べていいって…村長さんが…」
涙目で訴える。
俺:「限度があるわ…限度が!」
(ポカ)ともう一度たたく。
エレノア村長:「いいのよ…たくさん食べてるのを見ると落ち着くわ」
微笑みながら、優しくお茶を出す。
エレノア村長「いつまででもいていいのよ」
ヴァーリに微笑みかける。
俺:「すみません…いただきます…ゴク」
本当にすみません!…お…普通の麦茶だ…うまい!
俺:「おいしいですね」
エレノア村長:「どうもありがとう」
「ここを発つと、ジョセフから聞いてますが、いつごろなの?」
俺:「そうですね…お世話になって申し訳ないですが」
「この後…出ようかなと思います」
この村は、居心地がいい!が目的があるからな…
エレノア村長:「そう…残念ね」
「また近くまできたら、よってくれると嬉しいわ」
本当に残念そうな表情だが、すぐ笑顔にかわる。
俺:「是非!そうさせてもらいます」
「ヴァーリもそう思うだろ?」
ヴァーリ:「はい!またご飯をご馳走してほしいです」
また食う気か…コイツ…!!
束の間のティータイムを楽しんだ…
―――――――――――――――
―村の出口に立つ俺とヴァーリ!―
出発を前に、何か感慨深いものがこみ上げる。
まぁ寝坊したが…気を取り直そう!
そう!RPGだと出発のメロディが流れるんだよね。
どこかで聞いたような音を口ずさむ。
ヴァーリ:「ご機嫌ですね、ハク様」
俺:「まぁな…色々あったが、この村は良い村だった」
少し、心に熱いものを感じるがまだ早い。
ヴァーリ:「そうですね、優しい方々でしたね」
俺:「おぅ!俺はこの世界に来てから、まだ3日しか経ってない!」
「それでも…この世界が好きになりかけている」
「ヴァーリ!一緒に見て回ろう!この世界をどこまでも!」
月並みに思えるかもしれないが、誓いを口に出す。
ヴァーリ:「はい!ハク様!」
ヴァーリもそれに応えてくれた。
ジョセフ:「おーい」
「水くさいだよ…黙って行くなんて」
バース:「そうだよ」
一緒にバース夫妻とエレノア村長が現れる。
イリーナ:「かなしいわ、ねぇヴァーリちゃん」
エレノア村長:「そうね」と村長も続いて言う。
ヴァーリ:「はい…」
少し気恥ずかしそうに、はにかむ。
俺:「すみません…少し寂しくて…」
これは本当だ…別れはとても嫌いだから…
だが考えなくてはいけないからな。
ジョセフ:「これは餞別だぁ、持っていってくれ」
そういいながら、俺に渡す。
俺:「これは…?ベルトポーチ!」
あの時、戦闘中に破れたもの。
ジョセフ:「イノムーの皮で、おらが作ったんだぁ」
「ついでにナタも付けれるようにしたんだぁ」
ドヤ顔で言う。
俺:「凄く嬉しいです!ありがとうございます!」
ベルトポーチとナタを早速装備する。
※装備品は装備しないと使えない…からな!
RPGのお約束を思いだし、かなり上機嫌になる。
バース:「俺達と村長からは、これだ…持ってってくれ」
食材を渡す…結構な量だな!
ヴァーリ:「あ!…」
凄く嬉しそうになるヴァーリ。
俺:「ありがとうございます」
ヴァーリがあの調子なら…すぐ無くなるなと思い少し微笑む。
エレノア村長:「さぁさぁ!あまり引き留めても悪いわ」
「あなたもヴァーリちゃんも気を付けてね…」
村長もヴァーリが気に入ったようだ…良かったな。
ヴァーリ:「ありがとうございます…大事にいただきます」
本当にうれしそうだ…
俺:「こんなに、餞別まで貰って…本当にありがとうございます!」
申し訳ないと思うが…このシーンでは違うな!
俺/ヴァーリ:「また近くに来たら寄ります!では、行ってきます!」
別れは悲しいが…二人で元気よく一緒に言った。
ジョセフさん達は、見えなくなるまで見守っていた。
―――――――――
森の中…大分暗くなってきた。
はい!俺が寝坊したせいです!ごめんなさい!!
俺:「大分進んだな、ヴァーリ」
(…)返事が帰ってこない…
はっと振り替えり確認する!
そこには…口が膨らんだヴァーリがいた…
ヴァーリ:(モゴモゴ)
俺:「お腹すいたのか…飯にするか」
ヴァーリは無言でうなずく。
食糧はヴァーリのアイテムボックスに入っている。
俺は確認する。
―――――
イノムーの肉 ブタタンの肉 ウッシーの燻製X2
匂いのある小麦粉(臭) ネギのようなもの
―――――
俺心:ヴァーリが何か分かる物は識別されるみたいだな。
ウッシーて牛かな?
ナニコノ小麦粉…食えるの?
ネギのようなものって…ねぎじゃね?
あれっ…?もっとあったような?
ヴァーリが食べたのかな…まぁいいか。
とりあえずイノシーを焼いてみるか。
俺:「イノシーでいいかな?」
ヴァーリが嬉しそうにこちらをみている。
バイトで肉を解体したことあるので、ナイフでサッと解体する。
火がいるな…その辺の木を集めてくる。
魔法か…「火よ…我が願いにより高まれ…ファイヤ」
木の枝に火が点く。
こちらをニヤニヤしながらヴァーリが見ている。
ヴァーリ:「ハク様の呪文詠唱初めてみました」
「楽しそうに唱えますね!私も嬉しいです…」
言われて気付く俺。
俺心:イィヤァ…そうだったのか!
考えてみればそうだったかもしれない。
俺:「まぁ…使わないと食べれないしな」
平然を装う俺…内心死にそう。
木の枝に肉を刺し地面に刺す。
硬いが、恥ずかしさで妙な力が入る。
俺:「焼けるまで、しばらくかかるから見ててくれ」
「黄金色になるか、焦げ目が着いたら食べていいから」
ヴァーリ:「はい、わかりました…ハク様は?」
俺:「俺はちょっと…その辺見回りしてくる」
「すぐ戻ってくるから…」
ヴァーリ:「わかりました」
少し寂しそうに答える。
俺はゆっくりと森の中に消えていく。
続く
―――――――――――――――
マテリアル:「仲良さそうね~」
ルビー:「まぁぎこちないけどね」
「仕方ないわ、中二病の時の過ち?なんでしょう?」
マテリアル:「そんなの~関係ない~じゃない~?」
「こだわるのが~わからないわ~」
ルビー:「まぁ徐々に歩み寄ればいいんじゃない?」
「ヒトにはヒトのペースがあるんだから」
マテリアル:「そういうものかしら~」
やっと…旅立てました!
なかなか…展開的に時間がかかりました。
次の話の構想もありますので…
よろしくお願いします。
お読みいただき、本当にありがとうございます。