第38話 忍び寄る影
ご覧いただきありがとうございます!
仕事が忙しい!
中々…活動報告も書けません!
では第38話…始まりです!
俺:「この前!…学院では学費がいる事を知った俺!」
「でも…この世界に来たばかりの俺がそんな大金…持ってる訳ないじゃん?…さぁ、どうしよう!」
クマ:「何をやってるんだ、お前は…」
少し離れた所で俺に呟いた。
俺:「いやいや…大事な事だよ?」
ヴァーリ:「さっき聞きました」
俺:「お…おぅ」
俺心:何かヴァーリが冷たい…どうしたんだ!?
クマ:「はぁ…それで、当てはあるのか?」
俺:「当てって言うか…とりあえずギルドかなぁ?」
クマ:「ふん…まぁ、そうだろうな」
ヴァーリ: 「ギルド?…何しに行くんですか?」
首を傾げながら聞く。
俺:「いやいや…ヴァーリは知ってるだろ?」
「ほら!…ギルドと言えば!…ほら?」
俺心:散々ゲーム内で金集めしたのを思い出して!
俺はヴァーリを見ながら心で呟く。
ヴァーリ:「…あっ!…クエスト!」
俺:「そう!…クエストだよクエスト!」
「何か金になるクエストを探しに行くんだ」
俺心:通じたー…以心伝心、少し違うが嬉しい。
両手拳を胸の前でグッと握る。
クマ:「そうか、クエストか…そうだったな」
俺:「お前もか…」
俺心:少しガッカリだよ!
俺:「コホン!…なのでとりあえずギルドに行こう」
「ヴァーリ!…クマ!」
ヴァーリ:「はい!」
俺の後ろまで近づいてきて服を少し引っ張る。
俺:「なんだ…急にどうした?」
斜め後ろを見上げて、ヴァーリに聞いてみる。
ヴァーリ:「いえ…」
一言呟いて…黙ってしまう。
俺心:心が少し暖かくなるな…まぁいいか。
クマ:「ギルドに行こう」
俺:「おぅ!」
――――――――――
ギルドに向かう俺達。
俺:「でもなぁ…ギルド行きづらいなぁ」
ヴァーリ:「どうしてですか?」
俺:「イヤ、だってさぁ…」
マリルの事を思い出す。
俺:「あれだけ、学院にって言ってくれたのに…」
「金が無いから戻ってきました…じゃ、さぁ?」
クマ:「まぁ…そうだろうな」
ヴァーリ:「何を心配してるんですか…マスター」
「そんな事、気にしなくて良いんです!」
俺:「そう?」
ヴァーリ:「だって入学金100万なんてある訳ないじゃ無いですか」
俺:「そうかなぁ?…うーん」
「まぁ、そうだ…よな…うん!…っと言うか、どっちにしろ行かないと先に進めないしな!」
クマ:「しかし…そんな都合の良い大金クエストなんか、あるのか?」
俺:「まぁ…望み薄だよな…」
空を見上げる。
晴れ晴れした青い空が、細かい事を全て吹き飛ばすような感覚を得る俺。
ヴァーリ:「マスター!…マスターってば!」
俺の肩を揺する。
俺:「おぉ!…スマン!」
俺心:異世界で脳内の別世界に旅立ってたようだ。
クマ:「はぁ…現実逃避する場合じゃないぞ?」
ヴァーリ:「マスター!…ギルドに着きましたよ?」
俺:「おぉ!…早いな!」
俺心:何か新たな特技に…ならないか。
俺:「とりあえず、ギルドに入ろうか」
――――――――――
ギルド内に入ると様子がおかしい。
初めて来た時と比べ物にならないぐらい静かだ。
電気は付いているが人気が無い。
俺:「おーい…誰かいませんかぁ?」
呼んでみる。
俺の声だけが響く。
(ジジジッ…)と音がした。
電気がパッと消える。
俺:「わぁ?…なんだなんだ!」
少し大袈裟に驚いてみるが、出口を確認する。
俺心:うん…出口は開いてるな。
店の奥は…暗くて見えないな、どうしようか。
クマ:「何をしてるんだ?」
固まって考えてる俺に言う。
俺:「何をって…そうか、クマなら見えるのか!」
クマ:「…見えるが、お前も魔法があるだろう?」
俺:「…!…そうだった、ライト!」
魔法を使って光の球を作り天井付近まで上げる。
辺りを光で照らす。
俺:「うっ!」
驚く俺!
辺りには…血か多分?…床が真っ赤だ。
ヴァーリ:「マスター…これは!」
俺:「ヴァーリ、クマ!…一旦、外に出るぞ!」
一目散で外に出る俺達。
俺:「はぁはぁはぁ…2人とも無事か?」
ヴァーリ:「無事です」
クマ:「あぁ…無事だ」
俺:「クマ…アレは血か?」
クマ:「多分な…」
俺:「分かった…」
息を整えて、ギルドの外観を見る。
ギルド外観は、問題なさそうだ。
…襲撃による破損は特に無い。
俺:「後は中…か」
「クマ…中は何か見えたか?」
クマ:「奥に何かが居たな…」
ヴァーリ:「そう」
剣を構え、ゆっくりとギルドに入っていく。
クマ:「ゆっくり確実にな…」
ナイフを構えて、クマも続く。
俺心:ちょっと待て!…何かって何だ!
クマ:「置いていくぞ…ハク!」
俺:「あぁ!…もう!」
ナタを取り出して、続いて中に入る。
中は真っ暗だ。
変だな…さっきライトを使ったのに消えている。
俺:「光よ我を照らせ!…ライト!」
もう一度、光の球を出す。
クマチャイルが見えた。
…しかし黒毛の為、分かりにくい!
先にいるヴァーリは分かりやすい…鎧が光ってる。
俺:「光よ我を照らせ…ライト!」
同じ呪文を使い、2人に光球を渡す。
俺:「何があったんだろうか…」
辺りは血に濡れているが、死体が無い。
それに…ギルドマスターの双子もいない。
俺:「ヴァーリ…とりあえずメリルに会おう!」
ヴァーリ:「分かりました!」
俺:「クマ…油断するなよ!」
クマ:「あぁ…お前もな!」
俺達は集中する!
全神経を前に…
(トントン)肩を叩く音。
俺:「なんだ!…ん?」
俺心:待てよ…前にヴァーリ、クマ…そして俺。
(トントン!)肩を強く叩く音。
俺:「…敵だ!」
後ろに向けてナタを振り下ろす!
(ザシュ!)
突然現れた…死体?の胸に刺さるナタ。
俺:「ぎゃあああ!」
それは、ホラー映画の定番…ゾンビ!
見た瞬間に、ゾンビと理解する俺!
何故なら…!
ゾンビ:「…!」
ナタが突き刺さった状態で襲い来る!!
俺:「どわぁぁあ!」
叫びながら、頭の中は回転する!
俺心:ゾンビかぁ…ファンタジーだもんなぁ…
少し感動する。
ゾンビ:「…アァ」
構わず…進む。
クマ:「おい…何してる!」
ゾンビをいなして倒し、頭にナイフを突き刺す。
俺:「頭にナイフを突き刺すと死ぬのか…」
クマ:「何言ってる…目を潰したんだ!」
「再生はしない…しかし半永久的に動き続ける!」
俺のナタを見てもう一度と合図を出す!
俺:「じゃあ…なんで!」
倒れたゾンビにナタを振り下ろし首を斬る!
ゾンビ:「グウ…」
悲鳴の様な声を挙げる。
クマ:「この悲鳴は…無事な部位の反応に過ぎん」
首を切って遠くに投げる。
クマ:「ゾンビを殺すには完全に潰す…それ以外は光の魔法しか無い…しかし今は潰す事も出来ん!」
俺:「なるほど!…時間稼ぎだな!」
ワラワラと現れるゾンビ達!
俺:「ステルス能力…高すぎるだろ!!」
ナタを振りまくる!
さっきまで、居なかったゾンビ。
波の様に横一列になって、こちらに来る。
俺:「何でそんなに…行儀が良いんだ!」
近付く一体の首を斬り落とす!
クマ:「不味いな…」
段々と囲まれていく!
俺:「数が多すぎる…ヴァーリはどこ行った!」
ゾンビに囲まれる俺とクマチャイル!
続く!
――――――――――
ルビー:「100万ロゼ…ねぇ?」
マテリアル:「いくらぐらいか〜気になるの〜?」
ルビー:「違うけど…そうね教えてくれる?」
マテリアル:「えっと〜ルビーちゃんに前プレゼントした〜ぬいぐるみ100個ぐらいかしら〜?」
ルビー:「えっ…あれそんなにするの?」
マテリアル:「完全オーダーメイドですから〜素材にも拘ってます〜♪」
ルビー:「へぇ…そうなんだ」
マテリアル:「えっ〜…まさか、ぬいぐるみ〜」
ルビー:「顔が笑顔なのに怖い…ちょっ!!!」
マテリアル:「ルビーちゃん〜?!!」
ルビー:「何!…どうしたの?…マテリアル〜!」
いかがでしたでしょうか?
ウォワァア(唸り声)…なゾンビです。
少し…ファンタジー寄りなゾンビ?…です!
流行りのリアル思考なゾンビ?…とは違うかな?
何か…ゾンビの定義…謎ですね!
ここまでお読みいただきありがとうございました!