第3話 異世界で清潔感ってどうしろと?
お読みいただきありがとうございます。
色々書きたい事が、多過ぎて、なかなか話が進みません。
少しずつ、進みますので、暖かく見守っていただけたらと思います。
―おふろに入るための、準備を始めた俺―
俺:「さて…掃除をまずしないとな!」
ジョセフさんは、農作業の準備がある様で一旦離れている。
俺:「気になる魔法もあったしな…それは、風魔法!」
1人呟く。
なになに…ふむふむ…本を読む俺。
(風魔法は、流れを操る魔法です。)
(発動条件:換気されている場所)
(ここでは、簡単な風を作る魔法を紹介します。)
俺:「風よ…我が願いに耳を貸し集え!ウインド」
手のひらをかざすと、扇風機ほどの風が吹く。
(魔法はイメージが一番重要です)
(多少詠唱呪文が違っても、基本…問題ありません)
(威力の強い魔法は、回転や複数などの具体的イメージを必要とします)
俺:「なるほど…ではもう一回」
「風よ…我が願いに耳を貸し集え!」
イメージ…ね…そうだな…あれでいこう。
自宅にあった、ダ○○ンの掃除機…吸引力のイメージ!
俺:「ウインドォ!」
(ゴォー)と鳴る音と共に、風が小さな竜巻になる。
俺:「よし、成功!」
魔法を風呂場(仮)の中にいれる。
ホコリが全て風に巻き上げられる。
そのまま、外に持っていき捨てる。
俺:「後は、水で流すだけだが…水の魔法…あった」
「水よ…我が願いにより現れよ!ウォーター」
水道ぐらいの勢いで、てのひらの先から水がでる。
ジャーっと流して洗う。綺麗になったな…ではもう一度…
俺:「水よ…我が願いにより現れよ!」
今度は、蛇口が3つぐらいあるイメージ。
俺:「ウォータァー」
浴槽に水がドバドバ貯まるっていく…よし、ここで!
俺:「炎よ、我が願いに耳を傾けたまえ…ホット」
水から湯気が出て、お湯に変わる。
俺:「よっしゃーうまくいった!!」
ちょっと大きな声ではしゃぐ。
ジョセフ:「調子はどうだ…おぉ凄い!」
「これは、なんだい?」
俺:「これは…」
そういや…風呂の事しらないみたいだったな。
なんて伝えたら良いだろう?
まさか、別世界の文化です…とは言えねーし。
まぁ、定型文でいいか…
俺:「これは、俺の故郷の文化である風呂です。」
「体を洗う場所です…よかったら…先に使ってください」
ジョセフ:「そうなんだぁ…これがフロねぇ?」
「体を洗うなら…先に使ってくれてかまわん…だよ?」
「あきらくんは、血まみれだし…」
俺を見ながら、ジョセフさんは促す。
俺心:そういや、血まみれだったな…
初めての魔法で、夢中になってたみたいで忘れてた。
俺:「じゃあ…お先に使わせて貰います」
「そうだ…布か、何かありますか?」
ジョセフ:「布…あーそうだ!コレを渡しにきたんだよ」
「君が倒した魔獣の毛皮で作った布なんだ」
そう言って俺に布を渡す。
俺:「ありがとうございます。器用なんですね!」
体を拭くには固そうだが…拭けそうだな。
ジョセフ:「そんな事ないよぉ、俺も少し貰ったから気にしないで」
「せっかく作ったんだから、早く体を洗ってくるといいよぉ…」
俺:「では、入ってきます。」
待ちわびた、風呂に入る準備をする俺!
―――――――――――――
―おふろタイム!!―
まじ、堪能!…異世界に来て初風呂!!
俺:「はー…やっぱりいいな!日本人でよかった。」
体を洗い湯船に浸かり、考え事をする。
俺心:これから、どうする…?…ルビーさんだっけ?
あの人、努力しろと言ってたけど…何をすればいいんだろう?
そうだなぁ…この世界について調べてみるか。
とりあえず、今後の方針が決まったな!
俺心:そういや、卵孵らねーな…まぁ気長に待つか。
ふと卵の事を思い出す。
そんな事を考えながら物思いにふけっていたら、長風呂になった。
――――――――――――
―お風呂から出た―
続いて、ジョセフさんが風呂に入る。
喜びの雄叫びが聞こえた。
風呂から出たジョセフさんが、お風呂のお礼がしたいと…
今夜は泊まっていいとの事で、俺は泊まらせて貰う。
―横になる俺―
俺心:地べたに寝るみたいだ…体が痛い!
慣れるのかな…コレ?…つらい!
色々、対策が必要だな…考えとこ。
眠りに落ちる。
―――――――――――
―朝になった―
情報収集をしないといけないので…村を歩き回る俺。
簡単には聞けたので進展だ。
俺心:とりあえず、整理しよう。
まず、この世界には魔法が存在する
昨日試したので、コレは問題ない。
…が文明レベルが不思議な事になってる。
魔法で暮らせれば近代的だが…使えないと…不便だ。
今いる所は、サンラード大陸の外れケンウッド村…
国の名前はグランローズで首都名は、バラード
アイリッシュローゼン国王が治める。
まぁ…統治状況からみると、王様にかかわると面倒だ。
出きる限り目立たずいこう。
とりあえず、首都に行けばさらに詳しいことがわかるかな?
次に、肝心な武器だが…目ぼしいものは何もない。
農耕器具ぐらいしかないから…
現時点で使えるのは、カマ…ナタぐらいか。
あまり持っていっても荷物になるから、ナタにするかな。
あとは、魔法で何とかするしかないか。
初級魔法の本を読むが、何か使えそうなものは無いかな?
空間に干渉する魔法は…ないか。
今のところ…火/水/風は使えそうだが、今は必要ないな。
光魔法ぐらいか…コレは懐中電灯くらいの光か。
まぁなるようになるかな。
大事なのはカバンだな…リュックが欲しいなー。
今持ってるベルトポーチじゃ容量が少なすぎる。
そうだ!ウルフルの素材がまだあったはず…
ジョセフさんに聞いてみるか。
その為には…大人なんだし、対価を用意しなくては。
とりあえず、村の周辺を散策するかな。
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―草原を探索中―
森があったので入る俺。
木の所々に血がついている。
触ると…まだ固まっていない。
近くにいるな…辺りを見回し、耳を澄ます。
(ドン)…(ドン)と一定の感覚で音が聞こえてくる。
音のする方に、ゆっくり向かう。
魔獣:(ブゥ~ギィィッイ…シュッ…シュ)
あれは…何をしているのか?
猪のようなモンスターが、木に何度もぶつかり続けている。
しばらく様子を見てると、モンスターがおとなしくなった。
俺はゆっくり呪文を唱える。
俺心:初級魔法で、試したい魔法があったんだよなー。
ナタを取り出し構える。
俺:「大地よ、我と共にありたまえ」
イメージは日本刀…切断するイメージ!!
俺:「グラインドエッジ(刃先強化)」
浅く息を吸って無言でナタを構え、モンスターに切りかかる。
モンスターの首筋に刃先が当たり、肉に食い込む。
スパッと音がしたように切り走り抜ける。
魔獣:(ブ~!…ギギギギィ~シュコー!)
怒っている様に吠えている。
俺:「浅かったか…もう少し深く早く切らないと…」
グラインドエッジ効果は継続中。
更に威力を増す方法を考える俺。
モンスターは標的をこちらに変えて、突進してくる。
木に突進してた時と変わらずの動き。
反応を予測しながら避けて、次の魔法準備を行う。
俺:「風よ、我が願いにより集え」
イメージは旋風。刃先に風の刃を纏わせる。
俺:「ウィンドォ」
ナタに風を纏う、切断速度と切断射程が上がる。
モンスターが再度突進してくる。
俺:「ハァアァッ!!」
避けながらすれ違いざまに傷口にもう一度当てる!!
力が入り、肉を切る感触が持ち手に伝わる。
俺:「ウゥォオォ!」
更に力を込めて切り抜ける!
魔獣:(ギギギッィブゥ…ギッ…ギッ)
悲鳴をあげて、地に伏せる。
確かな手応えを感じて、魔獣を見る。
俺:「うぉ!」
魔獣:(ブギィ)
声をあげ、魔獣は立ち上がる!!
…が首筋から(プシュッ)と血を流して(ドスン)と倒れる。
最後の断末魔だったようだ。
俺:「ビックリした~…でも頑張った~」
少し休憩のため、森の中で座り込む。
俺:「風よ、我が願いにより集え」
イメージは、巻き上げる風。モンスターを持ちあげる。
俺:「ウィンド」
休憩を終えて魔法を使う。
モンスターを持ち、村に向かう。
続く
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マテリアル:「あ~!あの子~おふろに入ってる~」
ルビー:「それは、入るでしょ…気にすることでもないわ」
マテリアル:「わたしも~入りたい~」
ルビー:「後でね。この作業終わってから!わたしも入りたいし」
マテリアル:「え~」
ルビー:「文句言わない!」
マテリアル:「分かったよ~…あ~!またモンスターだわ~!」
ルビー:「あれはイノムーね…肉がおいしいらしいわ」
「それはそうと、大分魔法が使えるようになってきたみたいね!」
マテリアル:「そうね~重ね掛けも出きるみたいだわ~」
ルビー:「まぁ…早く先に進んで欲しいから順調だわ!」
マテリアル:「終わったわ~おふろに入るわ~」
ルビー:「待ちなさい!…まだ終わってないわよ!」
最後までお読みいただきありがとうございました。