第24話 バッドエンド
ご覧いただきありがとうございます。
なかなか…文字数に手こずり時間かかりました。
でも…丁度いい感じになりました!
第24話 始まりです!
白い長い髪の美少年が立っている。
マジシャン:「あれが!ニャンラットの始祖…」
呟くように言う。
俺:「はぁっ?…あれはクマチャイルだろ?」
「何が始祖だ、いきなり始祖って納得できるか!」
マジシャン:「いいえ!もう…違うのです…悲しいですが!」
ミケ:「でも!…マザーなら兄貴に戻せるッスよね?」
ミャアマザーを見る。
ミル:「マザー!…クマを、クマをお願いします…」
悲痛なる願いを口に出す。
ミャアマザー:「っ!…えぇ、そうね…私に任せて」
どうした?…何か様子がおかしい。
マジシャン:「フム…まぁ、良いでしょう」
ミャアマザーを見て、何か企んでるのか?
ヴァーリ:「マスター…仕掛けなければ、襲ってこないみたいです」
剣を構え、待機するヴァーリ。
俺:「そうみたいだな…何故だろう」
心の準備も、いるから…そのままで、しばらく待っててくれよ。
(ザッ)と足音がする。
マジシャン:「初めまして、ニャンラットの始祖様!」
始祖:「我を呼び出したのは、お前か?」
マジシャン:「はい!私でございます!お会いできて光栄です」
「どうぞ…マジシャンとお呼びください!」
始祖:「そうか…では、マジシャンよ、我に何用だ?」
マジシャン:「用件?…考えてみると…ありませんね!」
「ありません!…実験ですから…でも少しお待ち下さい!」
始祖:「用は無いのか…そうか…」
静かに、マジシャンに歩み寄る。
(ポン)
マジシャンの腹に拳を置く。
マジシャン:「何を…されているのでしょう?」
(ドゴッ)
衝撃が遅れて伝わり、
マジシャンの腹に拳の形にクッキリと後が出来る。
マジシャン:「これは…くっはっ!!!」
悲鳴が聞こえ…マジシャンが倒れる。
ミケ:「えええっ!!」
始祖:「静かにしろ…」
拳をミケに振りかぶる。
ミャアマザー:「危ない…ミケ!」
拳を受け止め、ミケを庇う!
始祖:「ほぅ…なかなかやるな…お前は?」
ミャアマザー:「私はミャア=マザー=ニャンラット!」
「ニャンラット族の里長よ!…ごほっ」
突然血を吐くミャアマザー!間合いをとり、少し離れる。
始祖:「ほう…ニャンラット族か…しかし里長とは偶然か…?」
「まぁよいわ!では…里長ミャアマザーよ…我に何用だ?」
ミャアマザー:「くっ!…クマチャイルを返して欲しいのです」
口元の血を手で拭いながら言う。
始祖:「クマチャイル?…あぁ…この生け贄か…」
「無理だと言ったら?…お前らはどうするんだ?」
ミャアマザー:「クマチャイル…聞こえていますか?」
「負けてはいけません!…戦うのです!…体を取り戻しなさい!」
始祖の中にいる、クマチャイルに問いかける!
クマチャイル:「…無駄だ!…この体は我の物だ…」
ミャアマザー:「では、始祖様…どうしてもクマチャイルを返して貰えませんか?」
始祖:「そんなに…この生け贄が大事なのか?」
ミャアマザー:「大事です…私の大切な家族ですから」
始祖様:「お前らも…そうなのか?」
静かな声で、それでいて首筋にナイフを当てている。
そんな迫力を感じて緊張感がはりつめる。
ミル:「そんなの決まってるわ、クマを返して!」
ミケ:「そうッス!…返せッス!」
毅然として、主張する二人。
始祖:「それが望みか…ならば我に力を示せ!」
「我がお前らに従う…理由を示して見せろ!!」
戦闘開始…それは俺にも分かる。
俺:「はぁっ!」
ナタを振りあげる。
始祖:「はぁっ…遅い!」
俺の腹に手を当て、力を込める。
俺:「…ぐほぉっ!」
息が出来ない…そのまま吹き飛ばされる俺。
ヴァーリ:「マスターに…何をするの!!」
剣を振り下ろす!
始祖:「お前か…お前が一番厄介だな…スキル:雷牢!」
背中から雷が生成され、ヴァーリに発射する。
ヴァーリを雷が包み…牢に囚われて、捕まってしまう。
ヴァーリ:「こんなの!…スキル集雷斬…」
雷を切り払うが、直ぐに元通りになる。
ヴァーリ:「何で?…斬れない?」
何度切り払うとも、元に戻ってしまう。
始祖:「ハァハァ…しばらく、おとなしくしていろ…」
ヴァーリの足止めに相当の力を使ったようだ。
ミャアマザー:「何て事!…スキル:猫神の御手…両」
オレンジの光がミャアマザーの両腕に収束していく。
ミャアマザー:「はぁぁっ!」
両手がオレンジ色の光の大きい猫の手になる。
両手で左右から始祖を挟む。
始祖:「里長…なかなか力を使いこなしてるな…だが!」
両手に挟まれながら、ジッと睨む。
ミャアマザー:「まだよ!私が止めて見せる…はぁっ!」
更に手が伸び、グルグル巻きに始祖を捕まえる。
始祖:「力の理解が足らないようだな…はっ!」
(タンタン)と拳を当て、両手の化身を消し去る始祖。
始祖:「その程度の力で我を…どうやって止める?」
「本気すら出してないぞ?…次は我の番だな…」
ゆっくりと…ミャアマザーに拳を振り下ろす。
(ガシッ!)
ミルが始祖を羽交い締めし、ミケが足にしがみつく。
ミケ:「兄貴…!やめてくれッス!」
ミル:「クマ…!やめなさい!」
二人係で拘束する。
始祖:「ふぅっ!」
息を吐くと、雷雲が発生して始祖に落ちる!
(ドガン)
ミケとミル:「ぐわぁ!…キャアア!…ニャアァ!」
三回、雷が落ち、黒焦げになる!
始祖:「愚かな…我を殺す気で来ないと死ぬぞ…」
「それとも?…もう死んでいるか?」
ミャアマザー:「よくも!スキル:猫神鳴流鉄拳…はあぁっ!」
拳を放つたびに(ピシピシ)と雷のような音が鳴る!
始祖:「フッ…やれば出来るじゃないか」
ミャアマザーが放つ拳に、寸分違わず拳を当てる。
(ドゴッ)
始祖:「しかし、まだまだ…だな!」
拳で拳を受け止め、更に力を込めて振り抜く。
ミャアマザー:「くっ!腕が…!」
衝撃が手から腕に伝わり、腕から血が吹き出る。
ミャアマザーは少し後ろに下がる。
ミャアマザー:「なら…スキル:猫神鳴流連脚!…やあっ!」
間合いを詰めながら、雷のような目にも止まらぬ蹴りの連撃!
始祖:「それが限界か!…はあっ!!」
蹴り一撃で、ミャアマザーを吹き飛ばし…両足を砕く!
ミャアマザー:「私は…まだ…戦えるわ…」
両足を砕かれ倒れながらも…諦めない!
しかし…スキル:猫族の守護者が解除され、元の姿に戻ってしまう。
ミャアマザー:「なんで…これからなのに…」
地面を拳で叩きながら、叫ぶ!
始祖:「時間切れだ…そのスキルの使い手と戦うとはな…」
「本当に何の運命だろうか…しかしお前は終わりだ!」
(ブスッ)と止めを刺しミャアマザーが動かなくなる。
始祖:「さて、そろそろだろう…お前の番だ!」
ヴァーリ:「よくも…皆を!マスターを!」
雷牢を破ったヴァーリが戦う!
始祖:「マスター?…あぁ…あいつか…それがどうかしたのか?」
ヴァーリ:「スキル:碧の連閃!はぁっ!」
スキル:斬打変換は既に時間切れだ。
始祖:「フッ…お前なら少しは本気が出せそうだ!」
ヴァーリの斬撃を全て、防いでいく。
ヴァーリ:「中々、丈夫な爪ですね」
始祖:「ほう…気付いたか!…我の爪で防いだのだ」
ヴァーリ:「ですが…」
言い終わると爪が全て切り落とされる。
始祖:「ほぉ…素晴らしい力だな…ならばスキル:爪手剣!」
爪が伸びて集まり剣になる。
始祖:「ついでに、はぁぁぁ!スキル:雷装」
雷を纏い、剣を構え…ジリジリと歩み寄る。
始祖:「必殺スキル:雷爆剣!」
剣を振り上げ、飛び上がる!
ヴァーリ:「碧の一閃…」
力をためるヴァーリ。
始祖:「爆砕!」
ヴァーリに雷撃のエネルギーを斬り落とす!
ヴァーリ:「雷昇斬!(らいしょうざん)」
始祖を雷撃を纏った剣で斬り上げる。
始祖とヴァーリのスキルは良く似ている。
どちらも雷を貯めて放つ一撃。
しかし広範囲と一点集中では効果に差が出来るのだ。
始祖のスキルはヴァーリに斬り上げられ、更に広範囲に爆裂する!
威力は増幅して…ヴァーリ以外の皆に直撃する!!
俺:「ぎゃあ…!」
全身を高電圧と爆発が襲い、倒れる。
ヴァーリ:「マスター!…大丈夫ですか?」
慌てて駆け寄り、心配する。
始祖:「戦いの最中に余所見とは…愚かな!」
斬撃を放つ…!
ヴァーリ:「くっ…!」
続く
――――――――――
マテリアル:「嘘~全滅~?」
ルビー:「これは…まずいかも!一応準備して!」
マテリアル:「介入は禁止って~言われたでしょ~」
ルビー:「状況にもよるでしょ!」
マテリアル:「あ~なるほど~!」
いかがでしたでしょうか?
今回は書きたいシーンの一つが書けました!
なかなか良い仕上がりでは無いかと思います。
個人の感想ですが…
それでは!お読みいただきありがとうございました!