第2話 初めての戦闘と魔法って熱いヤツ!
お読みいただきありがとうございます。
初モンスター!
初魔法!
燃える展開です。
俺心:頭痛がして(キーン)と耳鳴りがする。
暗闇の中にいる感覚で、前が見えない。
しばらくして(キーン)とした、頭痛が治まってきた。
目の前に一筋の光が見える…なんだろう?
光が…正面から全体に広がり…世界が広がる!!
――――――――――
―気を失っている俺―
(ブォー…)と近くで音がしている…何の音だろう?
謎の音:「ブォーブォーン」
地鳴りと共に轟音が鳴り響く!!!
音が耳に届き、俺は驚いて目を覚ます。
俺:「何だ…うるさいな…ん?」
俺心:辺りが暗い?光を感じたんだが…空は明るいな…
寝ぼけ眼で、真っ直ぐ周辺を確認する。
謎の音:「ブォーン」
俺:「うおっ(汗)…上か!」
音の正体に気付き、目が点になる。
俺:「デカッ!」
数メートル先に、巨大な足が見える。
急いで立ち上がり、身構える。
謎の音:「ブォー」
ゴゥンゴゥンと地鳴りをしながら、
大きな象のような生物がこちらを見ている。
大きな象:「ブォーン」
鳴り響く轟音と共に去っていった。
俺:「ハハッ…起こしてくれたのかな?」
笑い声と共に、腰が抜けたのか力が抜ける。
俺:「さて、とりあえず何をすればいいのかな?」
「注意事項は、(努力しなさい)のみだったからなぁ…」
展開に追い付かなくて、質問があまりできなかった事に後悔する。
俺:「まぁ…近くに人里ぐらいあるだろ…とりあえず、探すか!」
異世界物語のお約束!
俺の世界では、そういったアニメが流行っていた。
あの世界には、帰れないのか…少し悲しくなった。
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草原を暫く歩いていると…
俺心:モンスターが現れた!!
頭の中では、RPGゲームのBGMが流れている気分だ。
俺:「まじか…あれは、犬?狼?」
「ここで普通なら戦うんだろうけど…」
俺心:俺は逃げる!
なぜなら、選択した能力が絶対記憶だからだ…
なので、今の俺は…卵を持った記憶力の高すぎる青年なのだ!
ここは草原なので、障害物はない。
とりあえず、逃げる!
俺心:今まで全速力で走る機会なんて、街中では無かったな…
最後に走ったのは、いつだっけ…
モンスター:「ガウ~ッウゥ…バゥワゥウルルルゥ」
物凄い速度で追いかけてくる。
俺心:これはヤバい…
えっ?…異世界来てすぐ死ぬ?早くない?
モンスターに気を取られる。
大きめの石に引っ掛かり、盛大に転ぶ!
俺:「いって~!!(涙)」
半回転しながら、仰向けで地面に倒れる。
モンスター:「ガウッガオーン!!」
大きく口を開けて、叫びながら襲いかかる。
俺心:何か、何かないか…
生存本能か…手の届く範囲で、周囲をまさぐる。
俺:「あった…これで!」
硬い棒切れを掴みながら、モンスターの口に突きだす。
モンスター:「ガオッ…カッカカ…カゥングルルー」
棒切れがモンスターの口の中に、グサッと刺さる。
周囲に血が飛び散る。
モンスター:「ガオゥンガフッガフッ」
それでも、多少生きていて…爪で引っ掻いてくる。
俺:「ウォオォ!!」
俺は無我夢中に、何度も何度も突き刺す。
そのうち、呻き声が止まった。
俺:「はー死ぬかと思った…死んだよな?」
モンスターはその辺で転がっている。
返り血で服はベトベトだ。
俺:「フフッ…初めてのモンスター戦闘になるのかな?」
一人笑う…すぐ体が震え、恐怖により少し涙が出てきた。
暫くたって、心が少し落ち着いた。
モンスターの死骸はそのまま動かない。
俺心:一応モンスターっぽいし…やっぱ消えないんだな。
処理とかどうするんだろう?
俺:「まぁ…念のため」
モンスターに恐る恐る近づく。
俺は…耳をその辺の石で切れ目を入れて引きちぎる。
ついでに牙も抜けるか?…いろいろ試してみる。
血まみれで、モンスターの部品を剥ぎ取る。
俺心:ちょっとまって…ん?!
横目で確認する。
俺心:あっれ~ヒトがいっる~!!!
明らかに脅えているように見える。
ザ・農民!…みたいなヒトだな…ヤバいヤバい。
俺心:慌てるな俺!…さぁどういって誤魔化す?
1,寒いので獣のぬくもりを感じてました。
2,離れて!と優しく伝えて、さも当然の事をしていますを装う。
3,脅えながら…助けを求める。
俺心:よし、3だ!
俺:「う…ゴホッ助けて…ここはどこですか」
「う…うんー」と相手に向かって倒れる。
大柄の男:「おー!あんた、大丈夫か~?」
驚いたようで、急いで近づいてくる。
俺:「モンスターに襲われて、無我夢中で…」
「ここは、どこですか?あなたは?」
ゆっくり起き上がりながら問いかける。
大柄の男:「おらは、ジョセフだ~あんた凄いなー!」
「ここはケンウッドって村の近くだよ」
「とりあえず、ボロボロだから村につれてってやる」
俺:「ありがとうございます!」
「俺は、あきらって言います…よろしくお願いします。」
ジョセフ:「ボロボロだろー、荷台に乗りなぁ」
台車を引いて、笑顔で話す。
俺:「ありがとうございます、お言葉に甘えて」
力を振り絞って、乗る
ジョセフ:「凄かったなぁ、まさか棒切れでウルフルをやっつけるとは」
俺:「あんなのが、この辺うろついてるんですか?」
ジョセフ:「いや…普通は群れで動く魔獣だけどなぁ?」
「最近、物騒なんだよねー…まぁあまり関係ないけどねー」
俺:「そうなんですかぁ…必死でしたよ」
俺心:ウルフルって言うのか、ここでは魔獣って呼ぶんだな。
疲れたのか、目の前が段々暗くなっていく。
ジョセフ:「まだ少しかかるから寝てていいよー」
俺:「本当にありがとうございます。」
意識が落ちる…ガタンゴトンと時折揺れるが、そのまま眠りに落ちた。
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―村に到着する俺―
ジョセフ:「おーい…おーい!」
「村についただよー、起きてるかぁ?」
俺:「…はい…起きてます…起きました」
ハッと目が覚め、辺りを見回す。
農村のようだ…とりあえず生きてたどり着いた。
俺:「ありがとうございます」
とりあえずお礼を伝える。
ジョセフ:「いいんだよー、とりあえずおらんちにはいるか?」
「めしはあるか?ないなら一緒にくうか?」
「あんたが、とったウルフルだよ」
俺:「はい…お言葉に甘えて」
俺心:なにこの人、めっちゃ優しい!!
情報も聞きたかったし、誘いにのる。
―食事中―
ジョセフ:「あんたぁ…妙な服着てるが、どこからきたんだ?」
俺:「どこから来たか、分からないんです。」
話しても理解不能だろうしな…
俺心:うまっ!…ウルフル、まじうまい!!
俺:「そういえば、大きい象は覚えてます。」
ジョセフ:「キングマンモラーの事だな」
俺:「キングマンモラー?」
ジョセフ:「そう…この辺の守り神だぁ」
「魔法を使えるものに、懐くって言う噂だよぉ」
俺:「魔法!!…俺、キングマンモラーに懐かれたかもしれないです。」
ジョセフ:「へー!いいなぁ、おらも魔法が使いたくて」
「初級魔法の本買ったがぁ…駄目やったんだ…」
「試しに読んでみるかぁ?ほれ」
そう言うと一冊の本を俺に渡す。
俺:「ありがとうございます。」
魔法が存在する世界!!やっほぅ!
本を渡され、読んでみる。
見たことない文字が書かれている。
俺心:読めない…字を勉強しなきゃな…ちょっとがっかりだな…
その瞬間、頭痛がする。
キーンと頭に音が鳴り響く。
頭に文字が浮かび上がってくる。
音は鳴り止み、文字が読めるようになった。
俺心:最初の頭痛はこの為か…となると言葉もか?
まぁとりあえず、読んでみよう!
俺:「何々?、初級魔法のすすめ…著者、佐川レイ」
俺心:日本人じゃねーか!…やはり他にもいるのか。
これは、対策を考えなくてはいけないかもな。
俺:「ほぅ…魔法にも種類があるのか…」
ページをパラパラめくってみる。
俺:「水を暖める魔法…おぉ!」
目の前のコップに向かい試してみる。
俺:「漂う微精霊よ…少しだけ力を借りる…ホット」
お湯が沸いた!
俺:「なるほど、力のかけ具合で温度が変わるのか…なら!」
思い着いた事がある…試してみよう。
俺:「ジョセフさん、お風呂はありますか?」
ジョセフ:「おふろ?ってなんだぁ?」
俺:「水を貯めれる、ヒトが入れる器みたいな物ですかね」
ジョセフ:「似たようなものならこっちだぁ」
移動し、檜風呂のような、木でできた器を見せてもらう。
俺:「おー!!…使ってみていいですか?」
ジョセフ:「いいよー今は使ってないから」
続く
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ルビーが俺の事を見ている。
マテリアル:「あの子は~どうかしら~」
ルビー:「モンスターに襲われてるわ」
マテリアル:「死んじゃうのかな~だから~攻撃能力に~すれば~」
ルビー:「あっ、転んだ…こわっ!鬼のように刺してるわ」
マテリアル:「なんとか~なったのね~あ…ヒトを見つけたみたいね~」
ルビー:「最初の目的クリアね!」
マテリアル:「そうね~大概は会う前に~死んじゃうからね~」
ルビー:「まぁこのまま、見守りましょ!」
マテリアル:「そうね~」
俺の事を、時折見てるのかも…知れない。
それでは、よろしくお願いします。