第15話 クマチャイル
お読みいただきありがとうございます!
お盆休みですね!
しばらく毎日更新予定の為、よろしくお願いします!
第15話 始まりです!
―13話まで、時は少しだけ遡る―
会議場を後にする、ハク達。
出てきた所で、オレサマは決別の意思を伝える。
クマチャイル:「オレサマはお前達と組む気はない…」
クマチャイル:「ミケ…お前はどうするんだ?」
オレサマは少し意地悪く、ミケに問いかける。
ミケ:「ぼ…ボクは!…」
はっきりと言えないでいるミケ。
クマチャイル:「…そうか…まぁいい」
ミケも自分の意思を持てたか…少しだけ安心した。
大体…ミルもオレサマも…構いすぎなんだ
ミケ:「兄貴っ!」
ここで、振りかえったら…ミケの自立を不意にしかねない。
そう…ミケなら自分の足で…歩けるさ
クマチャイル:「…」
オレサマは何も言わず、里の入口に向かう。
衛兵数人が話している。
新米衛兵:「クマさん!…こんな時間に何処へ行くんですか?」
コイツは…最近、一人前になったばかりだ…
クマチャイル:「あぁ、仕事には慣れたか?」
新米衛兵:「はい!クマチャイルさん!」
元気よく答える。
先輩衛兵:「バッカお前!…さっきも叱られたばかりじゃねーか!」
近くにいた先輩衛兵が、(ポカッ)と叩く。
新米衛兵:「ちょっと先輩!!…しーっ!…しーっ!」
バレた…と苦笑いを浮かべている。
クマチャイル:「あまり…苛めてやるなよ」
先輩衛兵:「あぁ…分かってるさ」
クマチャイル:「フッ…少し、狩りに行ってくる」
里を出るため…少しだけ嘘をつく。
新米衛兵:「分かりました!無事をお祈りします」
クマチャイル:「あぁ、お前達もな」
オレサマの目的…弟分達の為に、オレサマは行く!
今回…目的の場所。
遠い昔…異世界人が作ったと言われる場所。
カヤクコは…オレサマ達の守護領域だ。
無法者が勝手していい場所じゃない。
道中の道で、敵はいない!…オレサマは、先を急ぐ。
――――――――――
カヤクコに到着。
付近の様子を伺うクマチャイル。
明かりが点いている。
見張りがいるな…
オレサマは…静かに銃を構える…
クマチャイル:「1人…2人か…なら!」
「スキル:1発でも2弾」
(ドン)
銃声は、1回しか響かない。
…だが…正確に2人の眉間を貫き、断末魔なく…見張り2人は倒れる。
クマチャイル:「確認できる位置に…見張りはいない、後は中か…」
見張りが発見されると面倒なので…後始末をしておく。
ゆっくりと、だが…確実にカヤクコの中に入るクマチャイル。
―――――――――――
―カヤクコの中―
中に入ると、明暗の差により、一瞬…眼を奪われる。
無法者:「な!…なんだ!お前は!動くんじゃない!」
銃を突きつけながら、オレサマに言う。
クマチャイル:「フゥ…オレサマは、オレサマだ!」
長い自慢の尻尾で、無法者の視界を遮りながら…動く!
無法者:「ふざけるな!」
(ドンドン)と銃を撃つ!
クマチャイル:「ちっ…」
銃弾1発目を尻尾で遮りながら、ギリギリ…避ける。
2発目は、相手を飛び越えながら…避け、後ろに回り込む!
無法者:「くそ…この獣人が!」
ナイフを持ち、振り返りながら…切りかかる。
クマチャイル:「遅い…スキル猫昇龍打」
飛び上がりながら…(メキメキ)っと、無法者の顎を撃ち抜く!
おっと…手加減しないと、情報を聞き出す為にな。
(ドガッ)
無法者は、宙に浮き…尻餅を点きながら倒れる。
クマチャイル:「形成逆転…だな?…お前らは何人いるんだ?」
オレサマは、頭に銃を突きつけながら、問いかける。
無法者:「くそ…獣人なんかに、負けるなんて!」
クマチャイル:「獣人で悪かったな…仲間は何処だ?…答えな!」
無法者:「ちっ!…お前の仲間はこの先だ…せいぜい…頑張れや…」
そう言うと…隠し持ってた手榴弾のピンを抜き…手を離す。
(ボン)爆発音が響く!
クマチャイル:「な…馬鹿な!」
間一髪…物陰に隠れるクマチャイル!
クマチャイル心:危なかった。
しかし、カヤクコの…武器を使いこなしている…?
武器の使い方を、知っているのは、村でも少数のはず…
無法者達:「あそこにいたぞー!」
遠くから声がする。
先程の爆発で、気付いたようだな…
結構な人数がこちらに迫ってくる。
オレサマは、銃を構えて…威嚇射撃する。
(ドンドンドン)
無法者達:「あいつも銃を持ってるぞ!…気を付けろ!」
クマチャイル心:あいつも…ね、何人いやがるんだ…厄介だな。
しかし…以前と雰囲気が変わっている。
まるで、此処を知り尽くした奴がいるみたいだ。
(フフフフフフ)
クマチャイル:「なんだ?…笑い声が聞こえ…る?」
その瞬間…足下の地面が失くなる?
「うぉ!…ニャアアァァア」
落ちていくオレサマ…くそっ…どうする!
――――――――――
落とし穴の底に着いた。
この場所には何もないようだ。
クマチャイル:「フギャ!…流石に深いな…これは登れないな」
オレサマが着地に失敗するとは…怪我は無いようだが。
クマチャイル:「ここは?…出口は…ないな」
落とし穴の底で辺りを探る。
(プシュー…プシュー)
壁の穴から何か出てきた。
クマチャイル:「なんだこれは?!」
「くぅ?…眠り薬?…キジトラ…ミケ…ミル」
意識が遠くなっていき…気絶する。
――――――――――
クマチャイル心:ここは…何処だ?目が見えない…布か?
謎の声:「さて…目覚めましたかね?」
「まぁ…目覚めても、目覚めなくても…どちらでもいいんですが…」
クマチャイル:「モゴモゴ」
謎の声:「あぁ!喋れないんですよね?…待っててください…」
(ベリベリベリ)
粘着力のある布が口元から外される。
…が、自慢の長毛も抜けるので非常に!…痛い!
クマチャイル:「お…お前は…誰だ?…ここは何処だ?」
謎の声:「ここはあなた達が…カヤクコと呼んでる建物の中ですよ」
「そう…ですね…私の名前…!それは…やめておきましょう♪」
クマチャイル:「な…何が?…それに!…キジトラは何処だ?」
カヤクコからは、移動してないのか…
謎の声:「はい!…名乗ります…ですが!今では!無いの…です!」
「いずれ来るべきステージで…と、はい♪」
「それは…この後、直ぐかもしれないですし…次回かもしれないです♪」
クマチャイル:「何を訳の分からん事を…言ってやがる!」
謎の声:「ダメ!ダメ!ダメ!…はぁぁ」
「物事には、完全なる順番!と流れ!が存在しております!」
「特に!…私の場合!…非常に大事に!…しております!」
「な♪の♪で♪…調子に乗りすぎてると…退場いただきますよ?」
クマチャイル:「俺を捕まえて…どうする気だ?」
謎の声:「フフフフフ…それこそ♪…あなたに…言う必要…ありますか?」
「フゥ…やはり今は眠って貰いましょうかね…」
クマチャイル:「まだ…話は終わって…」
謎の声:「あぁ!…そう言えば!…キジトラさんなら隣にいますよ!」
「どうぞ!…ご安心ください!」
(プスッ)
何かを注射されたようだ…意識が遠くなる。
キジトラが隣にいるなら…無事なのか?
ミケもここに来るとしたら…コイツは危険すぎる。
どうにかしたいが…
意識がプツンと切れる。
続く
――――――――――
マテリアル:「今回新たな~取り組みね~」
ルビー:「誰目線なのよ!」
「本当に…あんたは、時々ワケわかんない事を!」
マテリアル:「ま~いいじゃない~」
ルビー:「良くない!…けどまぁいいわ!」
マテリアル:「だから~ルビーちゃん好き~」
ルビー:「なんなのよ!もう…!」
マテリアル:「まぁ~それは置いといて~暴走したわね~」
ルビー:「そうね…仲間思いの子なのね…」
「でも…誰かしらアイツ?」
マテリアル:「そうよね~誰かしら~?」
ルビー:「是非…ご期待ください!」
マテリアル:「ルビーちゃんこそ~誰なの~?」
いかがでしたか?
今回のメインは、クマチャイルです!
実験的に…書きましたが、楽しく書けたと思います。
ここまで、お読みいただきありがとうございました!