BL《ボーイズラブ》タグを付けたくない作者さん、BR《ブロマンス》というタグ選択は如何でしょうか?
まず最初に、『BL』作品が好き。愛している。という読者の方も多いとは思いますが――――
『BL』作品をあまり好まない、という方も読者の中にはいるかと思われます。
ちなみに、ご存知の方は多いと思われますが、知らない方のために一応説明をさせて頂きます。
『BL』とは『BOYS・LOVE』の頭文字のことです。
読んで字の如く、男性同士の恋愛関係を意味する言葉ですね。
――――なにか面白い作品はないか……と検索し、タイトルやあらすじに惹かれて、さあ読もう! と思った作品に、『BL』というタグが付いていると……
「男同士の恋愛はちょっとなぁ……」
と、敬遠してしまう方もいることでしょう。
かく言うわたしも、同性愛自体に抵抗は特に無い(百合・GL作品好き)のですが、実は『BL作品』をあまり好んでは読みません。
ということで――――
突然ですが、作者の方でご自分の作品へ『BL』タグを付けようか迷っている方、またはご自分の作品を『微BL』、『ライトBL』、『ソフトBL』だと言われて、
「いや、この作品『BL』じゃないし」
「『BL』タグは付けたくない」
「『BL』だと言われるのは違和感がある」
「男同士で仲良いけど、『BL』じゃない」
「自分は『BL』だと認めない」
という風に思われている作者、悩まれている作者の方々へ提案させて頂きます。
「『BL』タグではなく、『ブロマンス』というタグを付けてみるのは如何でしょうか?」
『BROMANCE』というのは、兄弟の『BROTHER』、もしくは、仲間という意味を持つ『BRO』に『ROMANCE』という言葉を掛け合わせて作られた造語のことです。
『ブロマンス』の意味としては、2人、またはそれ以上の男性同士の近しい関係や間柄を示す言葉だそうです。
『BL』となにがどう違うの? と、思われる方もいることでしょう。
『ブロマンス』と『ボーイズラブ』との違いについてですが、『ブロマンス』には愛情はあっても、恋情や性欲といった感情を伴わないというところが、『ボーイズラブ』との大きな違いだと思われます。
熱い友情関係、ライバル関係、師弟関係、主従関係、兄弟関係、義兄弟関係、義親子関係、先輩後輩関係、同僚関係、バディ関係、同士関係などなど、そこに愛情はあっても、恋情や性欲が無い特別な関係のことを『ブロマンス』と称するようです。
例えば――――誉めてあげたい、優しくしたい、悪いことをしたら叱る、道を正したい、可愛い、頭を撫でてあげたい、頬ずりしたい、尊い、うちの子マジ天使、大好き、抱きしめたい、世話が焼ける、コイツには自分がいないとダメだ、やれやれ、憎めない、忠誠を誓います、好敵手よ、背中を任せた、飯食わせたい、どんどん育て、次は負けない、成長したな、兄みたい、弟みたい、父みたい、オカンみたい、助けたい、尽くしたい、アニキ、子分よ、先輩、後輩、庇護したい、保護したい、守護したい、恩に着る、死なせたくない、夢を叶えようぜ、夢を叶えてあげたい、役に立ちたい、一緒に戦おう、優勝を目指そう、一緒に付いててやる、悲しませたくない、笑顔が見たい、笑っていてほしい、などなど……etc.
――――『三国志の某有名な義兄弟の契り』、『怪獣と戦う宇宙人兄弟達』、『戦隊ヒーロー達』、『バイクに乗ったライダー達』、『熱いスポーツ仲間』、『男性アイドルグループ』、『戦場での絆』、『王と臣下』、『格闘家のライバル』、『幼馴染』、『孤児仲間』、『バディもの』、『仲間になるライバル』、『旅をするご老公一行』、『敵討ち仲間』、『革命仲間』、『自転車レース』、『魔王を倒す旅路』、『研究仲間』、『両親を亡くした兄弟』、『師匠と弟子』、『主人と従者』、『命を預けられる仲間』、『世界を救う冒険の仲間』、『海を往く仲間』――――
というような、愛情、友情、親愛、信愛、敬愛、師弟愛、兄弟愛、信頼、信用、尊敬、主従愛、同胞愛などなど、様々な『絆』や『特別な感情』を持ち、けれど『恋情や性欲が絡まない男同士の間柄』のことです。
上記のような感情を持っている『特別な間柄の男性同士の出る作品』を描いていて、
「けれどこれは『BL』ではない!」
と思うのであれば、
「『ブロマンス』だ!」
と胸を張って言ってみては如何でしょうか?
「この作品は『BL』じゃねぇ! 『BR』だ!」
という風に。
きっと、『ブロマンス』タグは『BL』タグよりは取っ付き易いかと思われます。
以上、『BR』タグの提案へお付き合いくださり、ありがとうございました。
※男性同士の恋情や性欲と言った感情は無い。またはそれをメインとした話ではないけれど、男性同士のカップルが登場したり、男性同士の性行為等が記載されている作品であれば、『BL』タグは必須かと思われます。
※個人的に考えるボーダーラインとしては、プラトニックだとしても男性の登場キャラクターが男性に対して『性欲を抱いている』か? 『キス以上の行為を望んでいる』か? だと思っています。
※幼児や子供の額や頬にキスをすることや、ハグなど。また、それらは外国では普通に親愛の表現だと思われます。そして、人工呼吸などの救命行為も恋情や性欲とは別かと。(今のご時世では身体的接触が危険ですが……)
※「この作品は『ブロマンス』でしょうか?」という質問にはお答えしかねます。ご自分で判断してください。
※腐男子、腐女子、貴腐人の皆様方が、読んだ作品のキャラ同士で妄想するのは自由だと思います。
ちなみに、蛇足情報ですが、女性同士の恋情や性欲を含まない特別な関係、『GLじゃない百合』は『ロマンシス』というらしいです。
『ROMANCE』と『SISTERHOOD』を掛け合わせた造語だそうです。
けど、『ロマンシス』よりも『百合』の方が浸透していてわかり易いですよね。
『百合』はとても便利な言葉だと思います。
『ブロマンス』も、『BL』や『百合』くらいに市民権? を得られるといいですね。
読んでくださり、ありがとうございました。
一応わたしは、BLタグが付いている作品自体を読まない訳ではありません。
特に好んでは読まないだけで、嫌ってはいません。面白そうだと思えば普通に読みます。
そしてどうでもいいのですが、腐女子よりも貴腐人の方がレベルが高いような気がしませんか?
もし「ブロマンスを広めてやってもいいよ」という方、宜しければ☆を頂けるとうれしく思います。
感想はお手柔らかにお願いします。
評価に感謝を♪