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レベルの概念があるのは僕だけなので、最強無敵の英雄になってみる  作者: アカバコウヨウ
少女と英雄の章

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第八十九話 空とレベル3の力

 魔眼《王の左目》。

 空がそれを発動した途端、世界は静止したかのように緩やかになる。


(っ……さっきも思ったけど、レベル2だった時と比べて、魔眼の効果が段違いに上がってる。魔眼はレベルの影響を受けるのか?)


 空は自分だけの時の中を駆ける。

 飛んでくる瓦礫を躱し、手で押しのけ、生徒へ向けて走る。

当然、その中で生徒の異能で発生した風の壁にぶつかることになるのだが。


(すごい……時が緩やかになっているのと、レベルがあがって僕の防御力があがっているせいで、まるで痛みを感じない。これなら――)


 と、空はそこで方針を転換。

 やや脳筋が過ぎるかもしれないが、走ることのみに専念してみる。


 瓦礫を避けたり、どけたりすることをやめた純然たるダッシュ。

 空の身体には瓦礫が当たり、風の壁がドカドカと当たる。

 けれど、彼が思った通りまるで痛みを感じない。


 要するに生徒の異能がもたらす攻撃力が、空の防御力に追いついていないのだ。

 レベルの概念がないこの世界で、この言い方もおかしいが――。


 空と件の生徒では、レベルの差が開きすぎている。


 空はそのまま更に生徒へと接近。

 両者を隔てる様にある大きめの瓦礫めがけ。


「拳技《破砕》!」


 すると、目の前の瓦礫は粉々に砕け散る。

 けれど、空の攻撃はここからだ。


「魔法 《ブラックスミス》!」


 作り出すのはボクシンググローブだ。

 もちろん、空は生徒を攻撃する際、全力で手加減をする。けれど、それだけではやはり心もとない。


(効果あるのかはわからないけど、グローブつけてた方が安全そうだし)


 と、空は一考。

 すぐさま生徒の懐へ潜りこみ、軽く――お遊びの様にパンチを生徒の腹部へ繰り出す。

 その後、空が魔眼の効果を解くと。


「あ……ぐがっ」


 生徒はそんな声をあげ、静かに崩れ落ちるのだった。


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