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レベルの概念があるのは僕だけなので、最強無敵の英雄になってみる  作者: アカバコウヨウ
少女と英雄の章

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第八十六話 空と風紀委員のお仕事

『裏庭で生徒が異能を使って暴れてて、手が付けられないんです!』


 と、そんな生徒の報告。

 空と胡桃、そして氷菓はその報告にあった裏庭へとやってきていた。


 普段は生徒たちが読書をしたり、各々静がに過ごしている裏庭。

 しかし、今の裏庭は人気がない――皆避難にしたに違いない。

 なんせ、至る所に破壊の爪痕が残されているのだから。


 そして、その裏庭の中央。

 そこには一人の男性生徒。もちろん、彼はただ立っているわけではない。


「う……あっ、ぐがが」


 と、彼は胸に手を当てたまま、周囲に異能を撒き散らし続けているのである。

 どうやら、あの生徒こそが報告にあった生徒に違いない。


 空がそんなことを考えたその時。

 男性生徒は空達の方を振り返り。


「あ、がぁあああああああああああああああああああああああっ!」


 と、彼はその異能をこちらへと向けてくる。

 向けられた異能は見た限り、風を操作する系統の異能。


(レベル3の僕はたいしてダメージは受けない。でも、二人は違う!)


 出来れば使いたくないが、こういう場合は仕方ない。

 と、空は魔眼《王の左目》を使用。


 直後、世界の動きが止まったほどに緩やかになる。

 とはいえ、ゆっくりしている時間は魔眼のリスクを考えるにない。


(ちょっと、雑ですけど……許してください)


 空は胡桃と氷菓をそれぞれ両脇に抱え、件の生徒の反対側へと回り込む。

 そして、ここならば攻撃が当たる心配がないことを確認。

 空は二人を地面へ置いた後、魔眼の力を解除する。


「な……え!?」


 直後、そう言ってくるのは胡桃である。

 彼女は周囲を見回しながら誰にとはなく言う。


「な、なんで? あたし達の居る位置が変わってる!? この一瞬でこんなに移動できるわけ……まさか、また空の魔法?」


 この様子だと、また胡桃から根掘り葉掘り聞かれるに違いない。

 空がそんな事を考えていると。


「空……今のおまえがやったのかしらぁ?」


 聞こえてくるのはそんな氷菓の声だった。


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