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レベルの概念があるのは僕だけなので、最強無敵の英雄になってみる  作者: アカバコウヨウ
少女と英雄の章

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第八十二話 空と風紀委員

 時は氷菓の告白?事件から数分後。

 場所は風紀委員室。

 空が先の氷菓の言葉のせいで、なんとも言えない気分になっている中。


「それで梓さん、風紀委員に入る入らないの前に……その仕事はわかるかしらぁ?」


「えっと、なんとなくは」


 と、氷菓の言葉に対し言う胡桃。

 胡桃は「イメージですけど」と、彼女へと言葉を続ける。


「学校の問題を解決してるんですよね? 生徒同士が起こすトラブルとか、部活同士のトラブルとか、そういった感じのやつ」


「まぁ、そんな感じね。あとは教師から依頼された仕事を手伝ったり、学校の見回りをしたり……清掃委員と変わらないようなこともするわぁ」


「清掃委員ですか?」


「共有部分を清掃したり、掲載期間の切れたポスターを外す委員よ。どうしても学校の広さに対し、人数が足りないから……普段は風紀も手伝ってるわけねぇ」


 氷菓は感情の読めない表情のまま「それで」と一言。

 ここからが本題と言った様子で、胡桃へと言葉を続ける。


「さっきも言った通り、空とおまえの試合をみたわぁ。率直に言うと、おまえが欲しいの。風紀委員になりなさい、この私がおまえを上手に管理してあげる」


「管理って……そ、それはともかく、どうしてあたしなんですか? あたしが言うのもあれですけど、ワーストの空なんかに負けちゃったあたしが……」


 ワーストの空なんかに。

 とは酷い言いようである。

 けれど前後を聞く限り、やはり胡桃はその事を気にしていたに違いない。


 しかも胡桃はあの後、奴隷宣言もしたのだ。

 おまけに、それら一連の流れは全国放送済み。


 うぅ、罪悪感が……。

 と、空が再び胸を抑えていると。


「おまえが誰に負けようと関係ないわぁ」


 と、氷菓は胡桃へと言う。


「おまえは空と同じで、きっと強くなるわぁ。だっておまえ、空と同じで腐ってないもの」


「あたしが、腐ってない?」


「おまえ、空に勝つの諦めてないでしょ? どういう経緯で空の奴隷になったかは知らないわぁ……でも、おまえのその目、いつか空に勝ってやるって目をしてる」


「っ」


「風紀委員に入りなさい。わたしに管理されれば、おまえは絶対に強くなる。二年になる頃には、序列三位以内も夢じゃないわぁ」


 と、氷菓は立ち上がり、胡桃へと手を差し出す。

 氷菓の性格を知っている空からすると、それは悪魔の誘いにしか見えない。

 だがしかし。


「空が入ってるから、どっちにしろ興味はあったし」


 胡桃は氷菓の手をしっかり掴みながら言ってしまうのだった。


「今日からあたしも風紀委員になるわ!」


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