表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/612

第七話 空は狐娘とレベルの話をしてみる

「知っての通り、僕はレベルという概念がない国から旅してきた。だから、レベルアップで具体的にどれくらい強くなるのか聞きたいんだけど」


「狐娘族――獣人系種族は人間の社会では奴隷階級。だから、シャーリィは冒険者について、あまり詳しくない」


 と、言ってくるシャーリィ。

 しかし、彼女は「それでもいいなら」と、言葉を続けてきてくれる。


「個人差はある。だけど基本、レベルが上がると『元の力が、現在の力にどんどん加算されていく』って言われてる!」


「えーっと、それはつまり……」


 シャーリィが言っていることをわかりやすくすると、こうに違いない。

『レベルなしの時の身体能力』が、レベルが上がる度に加算されていくのだ。



 例えば。

『レベルなし』の身体能力を1とする場合。


 レベル1になれば『レベルなしの身体能力が、現在の力に加算』されるので――1+1で2。


 レベル2になった場合も同様。

 レベル1の身体能力に、『レベルなしの身体能力が加算』されるので――2+1で3。


 ということである。

 空はこれを念のためシャーリィに聞いてみると。


「数字は難しい! でも多分、そういうことだ! クーが言ってるんだから、間違ってるはずがない!」


 とのことである。

 それにしても。


(となると、今の僕は常人の三倍近い身体能力を持っているのか……確かレベルって、マックス10まであるんだよな)


 レベル10。

 かつてシャーリィから。


『確認されているマックスレベルは、英雄アルハザードのレベル6だ! レベルはそんな簡単に上がるものじゃない! 天才でもレベル4がいいところなんだ!』


 と言っていた。

 しかし、空としてはやはりレベル10を目指してみたい。

 それにシャーリィはこうも言っていた。


『クーのレベルの上がり方は凄い! 異常なんだって、酒場の冒険者の奴らが褒めてたぞ!』


 空が特殊なのか。

 それとも、地球人がレベルの上がりやすい種族だからなのかは不明だ。

 けれど。


(常人よりレベルが上がりやすいなら、レベル10を目指せるかもしれない。この世界で最強のレベル10になって、僕は地球で――)


 平和に暮らす人々を、怪人から守る理想のヒーローになりたい。


「よしっ!」


「?」


 と、シャーリィが首を傾げるなか。

 空はこうして、決意を新たにするのだった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ