表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レベルの概念があるのは僕だけなので、最強無敵の英雄になってみる  作者: アカバコウヨウ
少女と英雄の章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

63/612

第六十三話 空と魔眼の力②

 空が駆け出し、通路を曲がった先。

 そこに居たのは――。


「ダンジョンスパイダー……!」


 見た目はケイブスパイダーの色違い。

 けれど、シャーリィ曰くその力はまさに桁違い。

 これまでに多くの冒険者を殺してきている魔物とのこと。


 本来ならばまだ戦いたくない。

 しかし。


(道がこいつを倒した先にしかないなら!)


 空はこいつを今この場で越えるしかない。

 そうしなければ、シャーリィどころか自分の命も救えない。


「だから僕に力を貸せ……魔眼《王の左目》!」


 空はダンジョンスパイダーが交戦状態に入る前に、その力を解放。

 すると。


「っ!」


 魔眼の技能説明で、その効力は知っていた。

 けれど、それでもなお驚くほどに周囲が遅くなったのだ――まるで時間が止まっているかのように。


 空が魔眼を発動してから、ダンジョンスパイダーは全く動いていない。

 もうすぐ空の剣の間合いに入るにもかかわらずだ。


(まさか罠? 僕を引きつけようとしてるのか……いや、でもこれは)


 空はそんなことを考えながらも、ダンジョンスパイダーへと更に接近。

 その距離はもはや、手がダンジョンスパイダーへ届きそうなほどだ。

 それでも奴はまだ動かない。


(罠……じゃないのか?)


 空は疑心暗鬼になりながらも両手剣を上段に構える。

 ダンジョンスパイダーはまだ動かない。


 空は続けて両手剣を振り下ろす。

 それでもダンジョンスパイダーは動かない。

 と、次の瞬間。


(嘘……だろ)


 空の両手剣はいともたやすく、ダンジョンスパイダーの頭部を両断。

 続く連撃で、ダンジョンスパイダーの胴体数か所も両断。


「こんな……簡単に?」


 ダンジョンスパイダーは最後まで動く気配を見せず絶命。

 空は念のため、死体の確認もするがやはりどう見ても死んでいる。


「たまたま弱い個体だった? それとも――」


 魔眼《王の左目》。

 シャーリィが言うところのレア技能が、予想以上に規格外だったのか。

 空がゆっくりと左手で、左目付近を抑えたその時。


「っ――」


 空の全身をとんでもない激痛が襲ったのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ