第五百八十三話 空は最後の戦いに臨んでみる③
「はぁああああああああああああああああああああああああああああああっ!」
と、空は怪人の顔面を掴み、そのままその怪人を全力で投擲。
すると、その怪人は別の怪人を複数巻き込みながら、コンクリートへ直撃――大きな粉塵をあげる。
空が怪人たちと戦い初めてから、時間にして二分。
倒した数はもう二百を軽く超えている。
(体力はまだまだ余裕……消耗もほぼないけど、死神の怪人が来ない。来るのは増援ばかりだ。でも、それならそれで僕にだって考えがある)
死神の怪人が来ないのなら。
いつまでも雑魚怪人を送り続けるつもりなら。
「ここで怪人を全滅させてやる」
と、空は迫ってきていた怪人へ裏拳をかまし、その怪人の顔を爆散させる。
直後、前方から飛び道具で攻撃しようとしている怪人を確認。
「《ブラックスミス》」
空は槍を生成。
全力でそれを投擲し、怪人数匹を巻き込みながらターゲットを駆逐。
その後、空はすぐさま背後へと振り返る。
そこに見えて来たのは、飛びかかってくる怪人たちの群れ。
対処法は簡単だ。
空はすぐさま、両手に片手剣を生成。
そして――。
「剣技 《七閃》」
両手の剣それぞれで、必殺の剣技を放つ。
直後、粉みじんになった怪人たちの奥から見えて来たもの。
それはたじろいだ様子の別の怪人グループ。
「かわいそう……とは思いませんよ、悪いですけど」
と、空は持っている両手の剣を、それぞれ怪人グループへ投擲。
仕上げとばかりに、《ファイア》を撃ちこむのだった。




