第四百九十四話 空は日本を探索してみる③
「怪人だ……胡桃、油断しないで!」
その直後。
空達の周囲を囲むように降りて来たのは、三人の爬虫類型怪人だ。
「いいか、おまえら。手筈はわかってるな?」
「殺すな、だろ?」
「こいつらを拷問して、残党の場所を吐かせる……ですよね?」
と、身内同士で会話をし始める怪人たち。
空はそんな怪人たちを見ながら考える。
(喋るタイプの怪人が三人か。それに内容から考えて、頭もそれなりによさそうだな。罠を仕掛けている危険性や、コンビネーション攻撃にも注意しないと)
それになにより、内容といえばもう一つある。
それは――。
(残党の居場所? どういうことだ……僕達を拷問して、その残党の居場所とやらがわかると思ってる――ということは)
十中八九、残党とは人間達のことに違いない。
これは朗報だ。
やはり、街は廃墟と化しても人間は生き残っているのだ。
けれど、残党という言い方が気になる。
(まさか、大規模な怪人による攻撃を受けて、人間達は負けたのか?)
ありえない。
たった一ヶ月かそこいらで、文明が崩壊するなんて。
(いや、あれこれ考えるのはあとだ)
と、空は首を振って、目の前の事に集中。
そして、空は胡桃へと言うのだった。
「胡桃、サポートをお願い……こいつらは僕がやる」




