第四百八十二話 空はどうなったのか理解してみる②
「一週間だ! クーは一週間も寝てたんだ! だから、シャーリィはとっても心配で……ずっと尻尾でクーをマッサージしたりしてたんだ!」
と、言ってくるシャーリィ。
空はそんな彼女へと言う。
「一週間……そんなに」
「だから、みんな心配したんだ! クルミなんて、毎日クーの顔見て泣いてて大変で――あっ! これは秘密なんだ! クー! 今のはクルミに言ったらダメだ、秘密にしないと怒られる!」
「あはは……」
どうやら、本当に皆を心配させてしまったようだ。
それにしても。
(まさか一週間も寝ちゃうなんて……でも、心当たりはあるかな)
第一に魔眼の酷使。
第二に勇者の力の酷使。
どちらも、あそこまで長時間使ったのは初めてだ。
それに、アルハザードはやはり強かった。
体力、精神力共に空が思っていた以上に消耗していたに違いない。
「そうだ……シャーリィ!」
「な、なんだ!?」
と、びくっと尻尾を立てるシャーリィ。
空はそんな彼女へと言うのだった。
「アルハザードさんはどうなったの!?」




