表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レベルの概念があるのは僕だけなので、最強無敵の英雄になってみる  作者: アカバコウヨウ
少女と英雄の章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

46/612

第四十六章 空と人口密度上昇中

「それにしてもこの部屋……少し見ない間に、随分人口密度が上昇しましたね」


 と、言ってくるのは時雨である。

 彼女は気怠そうな様子で空の方へ歩いて来る。そして、そのまま彼の隣に腰を下ろし言ってくる。


「以前はわたしと兄さんの二人きり……たまに氷菓さんも来ましたけど、あの人は長く居るタイプじゃなかったですからね」


「あ、あぅ……あぅう!」


 と、突如聞こえてくる謎の声――その正体は胡桃のものである。

 彼女はわなわなわ震えたまま少し後退すると、時雨を指さしながら空へと言ってくる。


「は、白銀ヒーロー『エンジェル』が居るわ!」


「……だから?」


「学内序列一位! 在学中でありながら、特別にプロヒーローの資格を与えられている天才! そして……最強のヒーロー!」


「…………」


「何黙ってるのよ! 白銀ヒーロー『エンジェル』がこの部屋に来るなら、前もって言いなさいよね! そうすれば前もって準備を……いえ、今からでも何の問題もないわ!」


 と、テンションマックスと言った様子の胡桃。

 空はそんな彼女を見て――。


(いや、時雨はランダムエンカウントだから、いつも前もって約束してるわけじゃないんだよな。まぁ、仮にいつ来るかわかっていても、胡桃に教える義理はないけど)


 と、空がそう考えていると。

 胡桃は「白銀ヒーロー『エンジェル』!」と、時雨を指さしながらその彼女へと言う。


「サインをくだ――じゃないわ! あたしと今すぐに戦いなさい! あんたに勝って、あたしは最強のヒーローになるんだから!」


「遠慮しておきます」


「な、なによ! 逃げるの!? へーそう、最強のヒーローのくせに負けるのが怖いんだ?」


「はいはい、そうですね……負けるのが怖いから、逃げさせてもらいます」


「なにその態度! プロヒーローなら、ファンサービスしなさいよね! あたしはこれでもずっと、あんたのファンだったんだから!」


「ファンならファンらしくしてくださいよ……わたしのアンチにしか見えませんよ」


 と、時雨はため息一つ空へと言ってくるのだった。


「面倒くさい人ですね……こんな人を奴隷にするとか、兄さんの趣味を疑います」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ