表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レベルの概念があるのは僕だけなので、最強無敵の英雄になってみる  作者: アカバコウヨウ
空と英雄の章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

437/612

第四百三十七話 空は遊撃隊の方針を決めてみる③

「優しいのはクウ様のいいところです。ですが、悪いところでもあります」


 と、言ってくるのはリーシャだ。

 彼女は空へと続けて言ってくる。


「たしかに、なるべく犠牲が出ないようにという考えは、とてもいいことです。でもだからといって、そこに居る兵士様達に頼らないのは違います!」


「いや、でも――」


「でもじゃありません!」


 と、珍しくむっとしているリーシャ。

 彼女は空の方に近づいて来ると、言葉をさらに続けてくる。


「兵士様達も覚悟をしてここに居るんです! 家族を守るため、恋人を守るため……各々の大切な人を守るために!」


 覚悟をしている。

 空はリーシャの言ったその言葉に、思い当たるところがあった。


 それは今朝。

 空達が出発する前に、偶然通りかかった兵舎でのことだ。

 その中から、偶然兵士達の会話が聞こえて来たのだ。


『絶対に魔王軍を倒そう』


『家族とこの街に住む人達を、俺達の手で守ろう』


『なに今回も行けるさ。それに今回は勇者様がついてる』


 兵士達の会話は、みんな前向きなものだった。

 きっと、それこそが覚悟に違いない。


 兵士達だって、魔王軍との戦いで自分が死ぬ可能性は考えているはず。

 けれど、そのうえで戦おうとしているのだ。


 それは目を逸らしているとかいった理由ではない。

 理解し、考えているからこそだ。


(戦って死ぬのは当然怖いけど、そのせいで大切な人が死ぬのはもっと怖い……それは僕にも理解できる)


 と、空がそんな事を考えていると。


「ですが、方針自体はとてもいいと思います!」


 リーシャのそんな声が聞こえてくるのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ