表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レベルの概念があるのは僕だけなので、最強無敵の英雄になってみる  作者: アカバコウヨウ
幕間 妹と妹

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

384/612

第三百八十四話 時雨はうぐぅとなってみる

 時はあれから数十分後。

 場所は変わらず時雨の部屋。

 結論から言うなら――。


「あんたの話、おもしろい……そうなんだ、空ってそういう抜けてるところもあるんだ」


 と、ニコニコ笑っている唯花。

 ようするに、時雨と唯花はすっかり仲良くなっていた。

 だがしかし、問題点もある。


「他は? あんたと空のエピソード……他にもなにかないの?」


 と、言ってくる唯花。

 それを聞いて、時雨は思う。


(兄さん、ごめんなさい……唯花さんの心を開くためです、どうか犠牲になってください。今度会った時、お詫びをかねていろいろ奢りますので)


 さて、どんどんハードルを上げてくる唯花。

 彼女を楽しませるために、もう空のあのエピソードを話すしかない。


「実は兄さん……お化けが怖いんですよ」


「意外、空はそういうの平気そう」


 と、言ってくる唯花。

 時雨はそんな彼女へと言葉を続ける。


「お化け屋敷に行く機会がないので、今は知りませんが。すくなくとも、中一でお化け屋敷に入っとき……」


「は、入ったとき?」


「ビックリしすぎて兄さん、わたしに抱き着いてきました」


「それであんた、どう思ったの?」


「情けない人だなっと、そう思っただけですよ」


「……本当は?」


「う、嬉しか――っ! さっきから、わたしばっかり喋ってるじゃないですか! 唯花さんも何か喋ってくださいよ!」


 すると、うーんと何か考えている様子の唯花。

 彼女はすぐに時雨へと言ってくる。


「でも私……ごく最近のことか、昔のことしか思い出が――」


「構いませんよ。友達の――それも同じ妹属性の持ち主の話なら、どんな話も興味深く聞かせてもらいます」


「友達?」


「わたしと唯花さんは友達と思いましたが、違いましたか?」


「……違わない。ありがとう、時雨」


 と、胡桃によく似た笑顔を浮かべる唯花。

 彼女はそれからも、ニコニコと言葉を続けてくるのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ