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第三百八十一話 空はマリィと話してみる②
「うんうん。マリィが大人になったときに、マリィの気持ちが変わってなかったら、改めてもう一回聞くよ」
「わーい! マリィ、将来くぅのおよめさんになる!」
と、笑顔のマリィ。
パタパタと尻尾が動いているところが、本当に無邪気で可愛らしい。
(ほんと、時雨が小さい頃を思い出すな……懐かしいというか、なんというか)
と、空がそんなことを考えていると、シャーリィがようやく戻って来る。
彼女はお茶をテーブルに置いたのち、空へと言ってくる。
「クー、マリィがわがまま言って、ごめんなさいだ」
「え、全然気にしてないよ! むしろ、懐かしくて楽しい気分かな」
「本当か!」
「うん、本当」
「シャーリィ嬉しい! クーに楽しんでもらえると、シャーリィも楽しいんだ!」
と、パタパタ尻尾を振り出すシャーリィ。
あちらでも狐尻尾がパタパタ。
こちらでも狐尻尾がパタパタ。
(平和って、こういう時を言うんだろうな……)
空はその後、お泊り会を満喫したのだった。




