表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レベルの概念があるのは僕だけなので、最強無敵の英雄になってみる  作者: アカバコウヨウ
怪人と英雄の章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

282/612

第二百八十二話 空と氷菓と狐娘

「なっ!?」


 夜空に現れた鏡合わせ様な氷の学校。

 空がそれに驚いていると――。


「とまぁ、こんな感じかしらぁ……わからないとは思うけれど、教室の内部まで完璧に再現してあるわぁ」


 と、言ってくる氷菓。

 しかし、彼女の言葉は普段と異なり余裕が感じられない。

 などと、空が考えた瞬間。


 突如、粉々になる氷の学校。

 それと同時。


「っ! 氷菓さん、大丈夫ですか!?」


「えぇ、大丈夫よ……少し眩暈がしたいだけ」


 と、氷菓は本当に大丈夫に違いない。

 彼女はすぐに普段の様子に戻り、空へと続けて言ってくる。


「まぁこの通りよ。けれどさすがにこの規模だと、すぐに砕けてしまうし、動かすことはできないから戦闘には使えないわぁ」


「いや、それでも十分すごいですよ。こんなに精密で大規模な異能を使う人なんて、歴代トップヒーローの中でも見たことがない」


「……本当に一瞬でよければ、この街くらいは氷で作れるわ」


「マジですか」


「マジよ……しばらく異能が使えなくなるリスクはあるけれど」


 それでもすごい。

 それに――。


「すごい綺麗ですよ! 氷菓さんの異能! こんなに綺麗な異能は、見たことがないです! あの規模はたしかに戦闘じゃ使えないのかもしれない……でも、それを補って余りある美しさですよ! 思わず見惚れちゃいました!」


「そ、そうかしら……き、きれいかしらぁ?」


 と、何やら髪をくるくるし始める氷菓。

 照れているに違いないが、彼女の異能は本当に素晴らしい。


(戦闘で今みたいな極大出力の異能は使えないとしても、芸術点が高すぎる。夏とかに花火の代わりに、夜空に氷でできた大きな花とかを描いたら、きっと盛り上がるだろうな)


 と、空がそんなことを考えたその時。

 空史上最強の事件が起こる。


「ク~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!」


 開きっぱなしだったゲートの向こうから、聞こえてくる少女の声。

 空がそちらに振り返ろうとした直後。


「ぐふっ!?」


 空の胴体付近に、シャーリィが勢いよくタックル決めてくるのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ