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レベルの概念があるのは僕だけなので、最強無敵の英雄になってみる  作者: アカバコウヨウ
聖女と英雄の章

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第二百十九話 空とエクセリオン②

「この街、二層構造なんです! 地下には職人街が広がっているんですよ!」


 と、言ってくるリーシャ。

 彼女は更に続けて空へと言ってくる。


「職人街も表層と同じくらいなので、とても大きい街なんです!」


「…………」


 空はこの時、確信した。

 この街は間違いなく空が知っている街の中で、もっとも巨大であると。


(でも当然なことなのかな。この街は魔王との戦いの最前線だし)


 つまり、裏を返すならばもっとも重要な場所であり、人が集まりやすい場所だ。

 物資なども必要に違いないし、栄えるのは当然の流れと言える。


「クー! クー! シャーリィ早く街の中に入りたい!」


「少し子供っぽいけど、今回ばかりはあたしもシャーリィに賛成。早く街に入ってみたいわね」


 と、見るからにうずうずしているシャーリィと胡桃。

 空はそんな彼女達に頷いたのち、エクセリオンの街へと歩をすすめるのだった。


      ●●●


 さて、場所はエクセリオンの街を守る門前。

 空達は現在、エクセリオンの街へ入るための待機列に並んでいた。

 なんでも、街にやってきた目的や荷物の検査があるらしいのだが。


「クー! シャーリィは暇だ!」


 と、待ちくたびれたに違いないシャーリィ。

 彼女は更に続けてくる。


「遊びたい! シャーリィはクーとなんかして遊びたい!」


「こら、我儘言わないの!」


 と、そんな声は胡桃である。

 彼女はまるでお母さんの様にシャーリィへ言う。


「みんな我慢してるんだから、あんたも少しは大人しくしなさいよね!」


「うぅ……だってぇ」


「だってじゃない! 周りを見てみなさいよね! 騒いでるのあんただけなんだから!」


「まぁまぁ、クルミ様。あんまり怒ると、シャーリィ様が可哀想ですよ」


 と、声をかけるのはリーシャである。

 声をかけられた本人こと胡桃は、リーシャへと言う。


「あんたはシャーリィに優しすぎなんだからね! っていうか、あんたは万人にたいして優しすぎ! もう少し怒りなさいよね!」


「あ、あはは……その、怒るのは昔から苦手なんです」


 と、リーシャが言ったまさにその時。

 周囲が凄まじい勢いでざわざわし始めたのだった。


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