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レベルの概念があるのは僕だけなので、最強無敵の英雄になってみる  作者: アカバコウヨウ
聖女と英雄の章

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第二百十話 空と太古の魔物⑤

「間合いだ!」


 と、言った直後。

 空に向け飛んでくる炎を纏った拳。


(また地面にぶつかった瞬間、爆発するに違いない……だけど、これは熱線や火柱よりモーションがデカい!)


 つまり、躱すことは可能だ。


 空は向かってきたエンシェントデーモンの拳に合わせて跳躍。

 その上――人間で言う手の甲部分に飛び乗ると。


「!」


 続けて、空は両手の剣をエンシェントデーモンへと突き立てる。

 そしてそのまま、腕を登る様に走り出す。

直後、背後で凄まじい爆発が起こる。


すると当然、襲ってくるのは爆風だ。

 空の背中に焼ける様な痛みが走るが完全無視。

 彼はそれをも推進力に変えて走る。


(このまま駆けあがって、今度こそ頭部に攻撃を食らわせる!)


 と、その時。

 エンシェントデーモンのもう片方の手が空へと向かってくる。

 空を握り潰そうしているに違ない。


「そう簡単に、行かせるか!」


 空はそこで両手に持った剣を、エンシェントデーモンの顔へと投げつける。

 それら二本は凄まじい速度で飛んでいくが、そう簡単に当てさせてはくれない。


 エンシェントデーモンは火球から出すレーザーで、それを打ち下ろしたのだ。

 しかし。


(注意が一瞬でもそっちにずれれば十分!)


 空はエンシェントデーモンが一瞬止まっている間に、全力で跳躍――エンシェントデーモンの顔の高さまで飛び上がる。

そして空は魔法 《ブラックスミス》を使い、再び片手剣を二本作り出すと。


「あぁあああああああああああああああああああああああああああっ!」


 不格好でもなんでもいい。

 とにかくエンシェントデーモンの顔面を滅多切りにする。


 当然、エンシェントデーモンも黙ってはいなかった。

 奴は途中、虫でも叩き落とすかのように空を手で薙ぎ払ってきたのだ。


 空は攻撃に集中していたため、それをまともに喰らってしまう。

 となれば、最初のように地面へ叩き落されるだけ……なのだが。


(だめだ……この機会は逃せない! なにか、なにか――っ!)


 空はそこで自分の背後に《道具箱》のゲートを作り出す。

 そしてもう一つを、先ほどまで空が居た場所――エンシェントデーモンの頭部付近へと作り出す。


 リーシャのおかげで強化された異能。

 ゲートを複数作れ、一度行った場所ならば移動できる新たなる異能。

 これならばすぐさま、元の位置に戻ることが可能だ。


 だがその前に。


「魔法 《ファイア》!」


 空は全力でエンシェントデーモンへ攻撃を放つ。

 しかし、それは決してダメージを与えるためではない。


 空が魔法を使った直後、彼の身体は反動で回転。

 先ほど自らの背後に作り出したゲートと、向き合う形になる。


(さすがにあのままゲートに入ると、エンシェントデーモンの前に背中を向けたまま出て行くことにるからね。それにこうしてゲートに向き合えば、全てが利用できる――つまり!)


 と、その時。

 空の身体がゲートを通り抜ける。


 すると当然、空の目の前に現れたのは、エンシェントデーモンの顔。

 空は両手の剣を交差する様に構え。


「あなたに吹き飛ばされた勢いと、魔法の反動! それにレベル4と勇者の力……全部を乗せた攻撃だ!」


 防げるものならば防いでみろ。

 空は心の中でそう叫びながら、エンシェントデーモンの首を左右へ開くように斬りつけるのだった。


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