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悪役?そんなものお断りします!  作者: Miiz
第4章 高等部
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ランチ前の大事件?


午前中の授業が終わり、私はいつも通り、穂乃果達と食堂へ行く。

桜たんはお弁当持参の為、クラスメイトとランチするとのことだった。

私のクラスは特待生などに偏見をもっている人が少なくて少し安心だ。



「お腹が空いたわ。」


ルンルンで今日のメニューを見る。


「俺はいつも通り、沙耶花と同じメニュー。」


「わたくしも。」


私任せな二人はそう言って私が選ぶのを待つ。




するとブースに走って入り込む慶。



「はぁ、はぁ、、まじ何者だよ、、、。」


肩で息をしながら私たちの座っているテーブル突っ伏した。



「あらあら、そんなに急いで来てどうしたのですか?」


私はそう言って、慶を見る。



「ほんと、何かある毎にくっついて来て、さっきなんて私の事、気になっているでしょ?とか言ってきて、ゾッとして逃げてきた。」


押しが強い女の子なんだろう。慶の顔が青ざめていて少し可哀想になった。



「「うわー。」」


聖と穂乃果が、若干引いた感じに慶の話を聞いていた。



「それは、災難ですわね。行為が酷くなるようでしたら学園側にご相談した方がよろしいですわね。」


軽く一撫でし、ランチをどれにするか私はメニューに集中した。




コソッ「もしかしたら、慶と仲が良いわたくしたちにも被害が及ぶ可能性がありますわね。」


コソッ「俺やお前はともかく、沙耶花を危険にさらしたくない。」


コソッ「最初の言葉は聞き捨てならないですけど沙耶花様の件に関しては同意ですわ。」


コソッ「早めに手を打った方がいいかもな。」


コソッ「僕の事も助けてほしいな」


コソッ「「自業自得」」


コソッ「ひどい、、」



そんな会話が繰り広げられているなんて沙耶花は知らなかった。






ランチが来るのを待っている時、、



「慶様~!私も一緒に食べたいです!」


そう言ってドカドカとルナのブースに入って来た女の子。

可もなく不可もなく、アッシュに染めた髪にバッチリの緑のカラコン

そしてごってりばっちりな化粧を施してあった。


そんな彼女を見て顔を青くする慶。

それとともに得体のしれない者を見ているといった顔をする聖と穂乃果。



「ねぇ、そこは私の席だからどいてくれる?」


私に向かってそう言った彼女。



その言葉に我に返り怒りを露わにする3人。



「ぜひ、変わってあげたいのは山々ですが、本日はこちらの3人とお食事するお約束していましたの、一緒にランチされたい時は今日以降、慶様に予定を伺ってみてはいかがですか?」


私がそう言ってニッコリ笑うと何故か蔑む目で見られた。



ボソッ「なんでモブが私に指図するのよ。」


彼女のその小言は誰にも聞こえなかった。



「えっとー、別にあなたはそこの席をどけば良い話で他の2人はいてもいいです。」


そう言って話す彼女に3人のこめかみに青筋が立つ。



そして周りや一般の食堂を利用している人達も凍り付く。


私は今にも殴りかかりそうな3人を視線で制す。



「この場を穏便に済ませたいので言いますが、今、あなたの態度に激怒している3人をわたくしが留めています。彼らの怒りを押さえたいので今日の所は自主的に引き下がってもらえますか?無理な場合は、大変申し訳ありませんが、こちらとしても手を打たなければなりません。」


そう言って彼女を見つめれば、は?みたいな顔をされたので仕方ないと警備の方にお願いしてルナのブースから強制的に退出してもらった。



「なぁ、沙耶花。あいつ消していい?」


「だめです。」


「沙耶花様、あの方をこの世から抹消していいですか?」


「だめです。」


「ねぇ、社会的に抹消するのもだめ?」


「だめです。」



彼女を強制退出させてからのものの、彼らの言う言葉はどれも物騒だった。



彼女に態度に他のルナの人も無礼だと怒りをあらわにしており、

ルナ統括の美麗さん、なんて後ろに般若が見えていた。



「今回の件は、わたくしの不手際ですわ。皆様にまで多大なご迷惑をおかけして申し訳ありません。わたくしが責任を持って対応いたしますので、個々での制裁等はおやめください。」



ルナ統括の美麗様を含め、その場にいる者に私は頭を下げて言った。



「わかりましたわ。今回の件は沙耶花様に一任いたします。」


美麗様がそう言ってもらい、私はほっと一安心するのであった。




それから学園側にお願いしてルナブースに警備員を付けるようにした。

ルナからの許可がない場合は絶対に入室不可となった。

それと共にこの件を一大事と判断した学園は(被害にあったのが神宮寺家、桐ヶ谷家、西沢家、篠宮家であった為なのか)彼女の食堂への入室が禁止となった。娘・妹が侮辱されたと激怒し学園に乗り込んだ父と兄を抑え込むのが実に大変だった。私の必死の説得により彼女への制裁が最低限になってほっと胸をなでおろした。



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