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悪役?そんなものお断りします!  作者: Miiz
第3章 中等部
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遊園地で遊ぼう2



部屋のアラームが鳴り沙耶花はふぁ~っと上半身だけ起こし伸びをする。


少し寝足りなく感じるが、重たい体を起こしぐっと背伸びをした。


そしてシャワーを浴び軽く準備をし聖を待った。

だが、なかなか聖が来ず、朝食の時間になっても来なかったので朝食は聖の部屋で食べることをスタッフに告げ沙耶花は聖の部屋へと向かった。



SPの方がドアを開けてくれて中に入ると聖はまだ夢の中だった。



「聖様おはようございます。朝ですわよ。」



沙耶花がそう言うと、んーっといって聖は反対側を向く。



「聖様、起きて下さい。朝食持って来てもらえるので一緒に食べましょう。」


沙耶花はベットに腰を掛け聖をトントンと叩きながら呼びかけた。


すると聖はゴロンと沙耶花の方へ向きを変え、沙耶花の腰に手を回ししがみ付いた。


「う~ん、沙耶花の匂いだ~、。。ぐぅ」


聖は寝ぼけたようにニヘラと笑い再び寝た。



「聖様~~。起きて下さい~!そんな腰に顔をくっつけないでください~~!」


沙耶花はそう言いながら聖をぐらぐらと揺す振る。




「んあ?ってほんとに沙耶花だったんだな~、どおりで良い匂いだと思った~。」


まだ、半分寝ぼけたように聖はそう言った。





沙耶花は少し恥ずかしくなり聖のほっぺをつまんだ。


「いい加減にしてくださいませ。」



「いひゃい、、、ごめっ、、」



聖がそう言って誤ったので沙耶花はその手を放すのであった。




そして二人は部屋に持って来てくれた朝食を食べて各自準備の為沙耶花は部屋を出るのであった。




そして今回用意されていたのは白にロゴの入ったTシャツにダメージジーンズ、スニーカー、リュックだった。


見た目的にはごくごく普通の洋服だが全てブランドで前世の私では、ボーナスでフルコーデできるかな?ぐらいの値段がするのである。



髪型はゆるっとツインテールにしてもらった。



終わるのがわかったてたように入ってきた聖


「よっし!今日もめっちゃ可愛い!」


沙耶花と同じコーデをしている聖は満足そうに沙耶花を眺めた。







そして、本日はカメラマン付のネズミーカリブだ。海をテーマにした遊園地である。




「聖様!!一番最初にあれに乗りましょう!!」


沙耶花がそう言って指を指したのはホラーも兼ねたフリーフォールのアトラクションだ。




「沙耶花はああいうやつ好きだよな~。」


聖がそう呟いたが沙耶花はキラキラした眼でアトラクションを眺めていたため聞こえてはいなかった。




ちなみに今日の二人はキャップを被っている。カラフルに刺繍されたネズミーの文字、つばにもカラフルなネズミーのシルエットがデザインされている。


そして、着ているブランドを知っている人がいるのだろう、ちらちらヤベェやかっこいい、可愛いなどと呟く声が聞こえるのであった。




写真を撮りながら目的地へ足を進めていると沙耶花は見知った顔の二人が仲良く写真を撮っている姿を見つけた。



「聖様、あそこに椿と黒川がいますわ。」


聖にコソっとつぶやくように沙耶花は伝えた。



「及川さん、あれ沙耶花の使用人なんだ。いい感じで写真撮ってくれる?」


付いてきてもらった、カメラマンに聖は言って二人の自然な姿を写真に収めるのであった。




「わたくしたちがバレて、あの雰囲気が無くなってしまうのは残念ですわ。ですので、このままコッソリとあれに乗りに行きましょう。」



沙耶花はそう言って、聖の手を引いてスタタっとその場を離れるのであった。





その頃、、



「んー?どこ行く?」


マップを見ながら黒川はそう言った。



「あ、さっき取ったファストパスがフリーフォールだから行こうか。」


椿は取得したファストパスを出して、フリーフォールのあるアトラクションへ歩いていった。







「もうすぐ乗れますわね!」


わくわくが止まらない沙耶花。



『ご乗車する際は、事前に帽子・メガネ等は外しになりご乗車ください。』


そのアナウンスが流れ沙耶花と聖は帽子を脱いだ。



沙耶花たちは最前列に座りドキドキワクワクしながら動くのを待った。

歩くスペースを開けた横からものすごく視線を感じるので沙耶花は横を見る。



「「さ、沙耶花お嬢様・・・???」」



椿と黒川の声が重なって聞こえた。



「あら、椿と黒川じゃない。同じのに乗るなんてこのような偶然もあるのですね。」


沙耶花は少し驚きながらそう言った。



「おー、ペアルック俺たちほどじゃないがすげぇ似合っていると思うぜ。」



聖がグーっと親指を立てて言った。



そんな中、安全確認は終了し、いってらっしゃーいと言う従業員の声が聞こえガタンと動きだすのだった。




「ま、再会の会話は後にして楽しみましょう。」


沙耶花がそう言うと機械はグングンと上に上がっていくのであった。








「「「「きゃーーーーーーーーーー!!」」」」


フワッと浮いたと思った瞬間、コースターは下へと落ちていく





「楽しかった~!」


「やべぇ!沙耶花もう一回乗るよな?」



フラフラ「こわかった・・・・」


「もう無理だ。椿、何処かで座って休憩しよう。」




きゃぴきゃぴ楽しそうに話している沙耶花と聖に対して椿と黒川はあまりの怖さにグロッキーになっているのであった。



「椿たち怖がりすぎですわね。」


出口すぐに画面にのっている落ちる瞬間の写真を見て沙耶花は思わずクスクスと笑った。



その声を聞いて、椿と黒川がその写真を確認するとふたりして顔を真っ赤にさせた。




なぜならば、その瞬間ふたりは抱き合って涙目で叫んでいる姿が写っていたからだ。

ちなみに沙耶花と聖はイエーイっとピースサインをして写っているのであった。



「沙耶花~、買ってきたぜ。そんでこれは、記念にプレゼント。」


そう言って聖は買ってきた写真を黒川に渡した。



「あ、ありがとうございます・・・。」


少し微妙な顔をしながら黒川は受け取るのであった。



「ふふふ、では、わたくしたちはもう一度乗って来ますのでごきげんよう。」


一通り話終わり、沙耶花はそう言って聖と再び並びに行った。




そして沙耶花と聖はネズミーカリブも思いっきり楽しむのであった。

良い場面が沢山あったのか、カメラマンの撮影した写真も大量になっていたそうだ。



「あっという間に旅行終わったな~。」


夜、ディナーをしながら聖は言った。



「すごく楽しかったですわ。また来たいですわね。(今度は穂乃果と双子コーデとか面白そう。)」


沙耶花はキラキラとアトラクションを思い出しながら言った。



「(そんなに俺と一緒が良かったのか。これは俺がフィアンセで確定だな、慶の負けだ。)また来ようぜ。」


またもや二人の心の中は行き違っているのであった。







翌日、、


「3日間、良い思い出ができましたわ。聖様ありがとうございました。」


沙耶花はそう言って、頭を下げた。



「おう、俺も楽しかった。また来ようぜ。」


聖はそう言って沙耶花の頭を撫ででにぃーっと笑った。



そうして、沙耶花は車に乗り込み、自宅へと帰る。


「不意打ち、セコイ、、、、。」


聖による不意打ちに思わずときめいた沙耶花は車の中で赤く染まった頬を手で覆い隠すのであった。



そして聖はというと、、


「うわっ、この写真すげぇ!及川さん最高だよ!完全に俺ら恋人じゃん。」


カメラマンが撮影した写真を見ながら、うはーっと喜んでいるのであった。


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