Would you like to dance with me?
慶のエスコートにより会場内へ入ったが男女、みなの視線が突き刺さり少し緊張する。
「慶様にエスコートされているからでしょうか、女性の視線が突き刺さるように感じますわ。」
沙耶花は顔では笑顔保って歩きながらそう言った。
「まぁ、その視線もあるだろうけど沙耶花に一目惚れって感じと俺に嫉妬の視線がビシビシ来てるよ。」
慶も顔には何も出さずそう言った。
「ごきげんよう。慶様。そちらの女性とはどのようなご関係でしょうか?」
1人、可愛らしい女の子が少し顔を赤らめながら、慶へ話しかけた。
その女性の後ろには数名女性が控えている。
「あれ?知らないの?まぁドレスアップすると一段と美しくなるからね。驚いた顔みたいから彼女に自己紹介させるよ。」
慶はそう言ってニッコリと爽やかスマイルを浮かべ沙耶花を見た。
沙耶花は心の中でハァとため息をついた。
「ごきげんよう。わたくしは神宮寺沙耶花ですわ。髪型が変わると印象も変わりますものね。お気になさらないでください。」
私がそうニッコリと営業スマイルで言うと。彼女たちは顔を青ざめた。
「じ、じ、神宮寺様・・・・。まっ!誠に申し訳ありません!」
彼女はそう言って深々と頭を下げて逃げるように去っていった。
「やっぱり、気づいてなかったんだね、あの子。沙耶花はあの独特な髪型で認識されてたみたいだね。」
そう言って慶がクスクスと肩を震わせた。
沙耶花はすこしムッとして足を軽く(決して軽くはない)踏みつけた。
「あっ、申し訳ありません。そこに慶様の足があるとは思わずつい踏んでしまいましたわ。」
白々しくそう言ってのけこれまた慶には負けない営業スマイルで沙耶花笑った。
「痛っっ!容赦なさすぎでしょ。」
慶は思わずしゃがみこみそう言って。沙耶花を見上げた。
すると追い打ちをかけるかのように彼にドーンとぶつかる人物がいた。
「あっ、ごめん。慶がそんなところにいるなんて知らなかった。」
わざとらしくそう言ってのける聖がそこにいた。
「沙耶花、すごい可愛い。今からは俺がエスコートしてやるからな、こいつは置いて行こうぜ。」
聖はそう言って、沙耶花の手を取った。
「そこのチビ助!!わたくしの沙耶花様には触らないで下さいませ!沙耶花様はわたくしと今から楽しく歓談するんですわ!!」
どこからか現れたのか穂乃果が反対の私の手を引きそう言った。
「最近、みんな俺をほったらかしにするよね。」
そう呟く慶の声はパーティーの音楽にかき消されるのであった。
聖と穂乃果が沙耶花を挟んで言い合いをはじめた。
それをまじかで聞く沙耶花はゲンナリするのであった。
「お二人とも喧嘩はそれまでですわ。せっかくのパーティー楽しまないと。まずは慶様、せっかく本日のエスコートしてくれるのですからダンスを踊っていただけますか?そして聖様、その後でよろしいのでしたら、わたくしのダンスのお相手してくださらないかしら?そして穂乃果様、ダンスの後、おしゃべりしましょう。」
沙耶花がそう言ってのけ、はい終了と聖と穂乃果の手をほどいて、まだ座り込んでいる慶へ手を伸ばすのであった。
そして沙耶花は始め慶とダンスをし、その後、聖と交代しダンスを踊った。
そして沙耶花と踊ろうと待ち構えている男子たちに聖は睨みをきかせ、穂乃果と慶がまつテーブルまで足を運んだ。