友情が深まりました。
ジャーン!と見せたカバンの中身はなんと漫画とテンテンドーD〇、そしてソフトが入っていた。私はふらっと意識が飛びそうになった。
「どうですか?沙耶花様!これは庶民に大人気のゲームと漫画ですわ!」
本気でゲームと漫画が大好きなのだろう、持ってきた中身について詳しく話始めた。穂乃果に出会った当初、何か同じ種族だと感じたのはこれだったのかと納得した。
「・・・・・・ですのよ!そしてこちらが、「穂乃果様、それでしたらとっておきの部屋へ案内するわ。そこは誰にも話してはいけない私たちだけの秘密ですわ。よろしいですこと?」・・・・・・。」
長くかかるであろう、穂乃果の話を遮って少し悪い笑みを浮かべて私は言った。
「沙耶花様と2人だけの秘密の部屋!何て素晴らしい響きですの!絶対、守りますわ!」
穂乃果はキラキラ瞳を輝かせて私を見て言った。
「でわ、秘密の部屋へ案内するわ。着いてきて。」
私はそう言ってドレスルームに穂乃果の手をひいて連れていった。
「ここはドレスルームですわよね?」
キョトンとした顔で穂乃果は言った。
「ここではないわ。壁にあるこの花を押してみて?」
私がそう言うと恐る恐る穂乃果はその花を押した。するとガガガッという音と共に秘密の部屋への扉が開いた。
開いた部屋に穂乃果がそっと入っていくとそこにある物たちに驚きが隠せず口を開いて呆然と立っていた。
「ふふ、穂乃果様?これが秘密の部屋ですわ。驚きましたか?」
私がそう言うと穂乃果は息を吹き返した如く本棚に入っている漫画やアニメ、そしてゲームソフトをキャーキャー言いながら手に取って見た。
「さ、沙耶花様、、これはいったい!!」
プルプルと興奮が冷めないのか震えながらグワッと私の方を振り返り漫画を抱えながら穂乃果は言った。
「私も庶民の事にすごく興味があって密かに集めてましたの。気に入って下さいました、秘密の部屋?」
私がそう言うとガバー!っと穂乃果に抱きつかれた。
「やはり私の目に狂いはなかったのですわね!幼稚部に入園の頃に感じたものはこれだったのですわね!」
そう言って穂乃果は、よほど嬉しいのか、ギューギュー締めつけられた。
そして私と穂乃果は眠くなるまで一緒にゲームをして遊んだ。
「くぅー!悔しい!もう一回ですわ!」
「フフフ、うけてたちますわ。」
マニオカート、マニオパーティーなどテレビゲームを思いっきり楽しんだのであった。
そしてベットに戻った
「この様な秘密の部屋を持てて沙耶花様が羨ましいですわ。ゲーム、漫画を隠すの大変ですもの。」
そう言って穂乃果はハァとため息をついた。
「穂乃果様のお家でも良い隠し場所見つかるといいですわね。」
私は穂乃果の方を向き言った。
お互い眠くなるまでゲームの話は続いた。
そして次の日、穂乃果は名残惜しそうに帰っていった。
とある日の教室
コソッ「ねぇ、新しい漫画手に入れましたの。」
コソッ「マニオの新作、手に入れたわ。」
コソッ「今日は習い事ありますの!?」
コソッ「5時半には終わりますわ。」
穂乃果は私の家に来る回数が異様に増えるのであった。
「何か最近、穂乃果ばっかりー」
つまらなさそうに頬杖をつきながら聖が言った
「ふふっ、そだね〜。」
沙耶花と穂乃果が耳元でコソコソと話しているのを少しヤキモチを妬きながら見ている聖がいたのは慶しか知らない。




