ルナ専用ブースは一流品ばかり
本日は校舎の案内である。ルナの称号をもった生徒は一般の生徒とは別案内となる。
そして、私たちは別の部屋へと先生に案内された。
案内された先は高級ホテルのラウンジのような一室。煌びやかな部屋だった。そしてそこには上級生の姿もあった。兄が私を見つけて手を振ったので私もニッコリ笑ってみせた。
ソファに座り机の上に紅茶が用意された。
そして一人の女子生徒が中央で一礼し挨拶をはじめた。
「ごきげんよう。改めて1年生の皆様ご入学おめでとうございます。そしてようこそルナへ。歓迎いたしますわ。」
6年生の女子生徒がそう言うと上級生のみんなが拍手して歓迎くれた。
「校舎案内の前にこのルナという制度ついての説明と専用の部屋やお食事をする場所について説明いたしますわ。」
そう言って説明が始まった。
月ヶ丘学園にはルナという称号がある。
ルナは限られた者が手にできる称号、金持ちの中でも金持ちの家の者にしか与えられない
ルナにはゴールドの月に1粒ダイアモンドが埋め込まれているバッジが与えられる。
ルナには、ルナ専用ラウンジがあり、その他の者は入室禁止。ラウンジでは多種類の飲み物と食べ物が用意されていてルナはいつでも入室可能。勉強を別でしたい時は授業中でもここに来て良い。
食堂にはルナ専用のブースがありそこにはルナしか座ることができない。その他にもルナ専用の更衣室、図書室の読書ブース等が存在しこれらは中等部、高等部、大学部でも存在する。
大方ルナの事は説明されて各場所を回ったが流石といっていいだろう。設備がものすごく良かった。授業中もラウンジ使用可能とのことで堂々とサボりが出来る。それはありがたい。勉強はどんどん進めるべきであるから大いに利用させてもらおう。
「以上でルナの説明は終了ですわ。来週の土曜日の15時より歓迎パーティーが催されますわ。招待状は各家に送らせていただいております。中等部、高等部の先輩方も参加されますので新入生の方もぜひ参加してくださいませ。」
これでルナでの校舎説明は終わり私たちは先生に連れられ通常の校舎案内にはいっていった。
「紗耶花様、来週のパーティー楽しみですわね。何着ていこうかしら。」
穂乃果は楽しみなのかわくわくしているのが手に取るように分かった。
「穂乃果様は赤などがお似合いになるかと思いますわ。」
私がそう答えた。
「紗耶花様はやはりお瞳の色と同じ青などでしょうか。」
やはり私たちは女の子だ。うふふとパーティーに来ていくドレスを考えながら話し込んだ。
その頃、聖と慶は……
「俺たちのことほったらかしにしやがってー。パーティーなんて何も面白くねぇじゃん。」
穂乃果のことを羨ましそうにみている聖。
「そうだね~。僕たち蚊帳の外だ~。でも綺麗にドレスアップした紗耶花が見れるんだから聖は楽しみじゃないの?」
聖の顔を見て何を考えているかニコニコと笑っている慶。
「うーん、それは楽しみだけどさ、、紗耶花は可愛いから他の奴に……。」
そう言って聖はすこし口を尖らせた。
「ふふっ、聖はヤキモチ妬きだね~。面白いな。あ、思いついた…。」
慶はなにやら思いついたらしく、たくらみを含んだ笑みを浮かべた。
ちょうどその頃、私はふと聖と慶の方を見ると慶が何やら良からぬことを思いついたような顔をしたのでパーティーで聖か穂乃果に何かを仕掛けるなと直感で感じ取った。
その被害をこうむるのは私なのでさっきまで楽しみだったパーティーが少し憂鬱になった。




