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魔王 勇者のありがたさを実感する

 隠し通す事は無理とあきらめ、命を懸けて話そうとした時、幸運な事に誰かがこの部屋をノックする音が聞こえる。


「すいません、こちらにマオ、いえ男の子は来てないでしょうか」

 サッシーだ、サッシーがワシの事を探しに来てくれた。

 『ワシはここのおるぞ、助け出してくれ』声には出せないが、その執念ともいえる気配を感じてくれたのか、サッシーがピルカの部屋をノックしてくれたのだ。


「どうしました、その子ならここにいますけど」

「魔王も含め観客がそろいましたので、そろそろ開演の準備をしたいと思いまして」

「そうですか、もう少し話をしたかったのですが仕方ありませんね」

 よかったこれで命があるまま解放されるぞ、生きてるって素晴らしいな。


 しかし困ったぞ、今の話ではすでに魔王の玉座には何者かが座っていると言う事だな。

 それでは玉座の後ろにあるワシの部屋に行くことが出来ないではないか。

 と言う事はワシの封印が解除できないではないか。

 こんなチャンスはもう二度とないかもしれんかったのに…。

 絶対に他にも方法はあるはずだ、仕方ない、これから行う演技の発表が終わるまでに何かいいアイデアでも考えておこう。


「マオ何してるのまだ話があるの」

「すまんすまん、ちょっと考え事だ、ではピルカよワシは行くぞ」

「分かりました、またお話をさせていただきますよ」

 ピルカはそんな事を言っているがワシはもう話したくないぞ、こんな部屋はさっさとおさらばだ。


 急いで部屋を出て、外で待っていたサッシーのもとへ無事辿り着くことが出来た、『ありがとう』この言葉を何度言っても言い過ぎたという事はないだろう、本当に感謝しておるぞ。

 よしこうなったらいやな事は忘れて、まずは演劇を完成させてやろう。 


 この時すっかりソールの事を忘れていたが・・その後姿を見た者は・・・・。


(そんな事無いにゃ、生きてるにゃ)(※ソール後日談)


 

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