仮面の魔術師様!魔法は難しいようです!
「リリィ!リリィ!けほっ」
炎の中に入りしばらく探しているがリリィの姿は見えない。
この学園の女子寮はそれなりに広い。
がむしゃらに探しても見つからないな。
そう思いまずはこの煙をなんとかするために光属性魔法の防御結界を展開する。
防御結界とは物理攻撃や属性魔法などを防ぐことができる特殊な魔法だ。
だが、普通、煙を防ぐことはできない。
空気はそのまま取り込むからだ。
しかし今シオンが展開した防御結界は綺麗な空気しか通さないようになっている。
この結界には、ものすごい量の知識と才能、さらには繊細な技術が必要とされる。
ただでさえ珍しい光属性の魔法だ。こんなことをできるのはシオン以外にまずいないだろう。
この防御結界は消費魔力量が多いのが欠点だけど、今はそこらじゅうに魔力が満ちている。
今は消費しておいた方がいいだろう。
人が必要なものも大抵は取りすぎると毒となる。
それは魔力も例外ではなく、魔力は人になくてはならないものだが、魔力を取りすぎると、吐き気や呼吸困難を起こしたりし、最悪死んでしまう場合もある。
なので、冒険者などが魔力の濃い森の奥に行く場合には魔力を吸い上げる魔道具をつけたり、必要ないのに魔法を使って消費する場合もある。
「だけど問題はリリィだな。まだその知識は習ってないはずだ。一刻も早く見つけないと。」
そしてシオンは安定した地面までいき床に手をつける。
そこから魔力を流し地面にある魔力を見分ける土属性魔法の魔力探索だ。
地面をつたって魔力を探す、生物には魔力が大量に流れているので人も探すことができる。
魔法を同時にいくつも使うのはだいぶ難しいのだがシオンは難なくやってみせる。
魔力探索展開・・
シオンが地面に魔力を流すと魔力の形や強さが見えてくる・・
!?炎に大量の魔力が込められているとは思っていたが流石におおすぎる!こんなの尋常じゃない!!
いや!今はそんなことを考えている暇はない!
炎の魔力が邪魔をするが探せないことはない。
魔力はそれぞれ同じように見えて微妙に違うそれを探せば・・・
「みつけた!」