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心が壊れるということ

作者: 霧崎刀

この物語は友情と人間関係に悩む少年のお話です。

20XX年10月。


僕はいま小学5年生だ。


僕には今仲の良い、親友とも呼べるようなとても仲のいい友達がいた。


友達の名前は晴樹はるき


晴樹は賢くって、運動はちょっぴり苦手だったけど、僕よりは断然うまかった。


休み時間、晴樹と階段で喋っていた時、僕が階段の踊り場にいて、その数段下に晴樹はいた。


そして僕は思わず晴樹の方向にこけてしまい、晴樹の背中を少し押してしまった。


そして晴樹は階段から落ちそうになってしまったが、かろうじてギリギリ手すりをつかんで無事だった。


その瞬間、晴樹は僕に向かってこう言った。


「お前はそんなことをする奴だったのかよ?」


僕はその言葉にこう返した。


「晴樹!本当にごめん!次から気を付けるよ…」


僕がそう言った後、晴樹は、


「そっか。」


と言って教室に帰ってしまった。


そして教室に入った晴樹を追いかけるように教室に入ると、都合悪くチャイムが鳴り、6時間目の授業が始まってしまった。


そして罪悪感に包まれながら6時間目を終え、晴樹と一緒に帰ろうとした。


「晴樹!さっきはごめんな!今日も一緒に帰ろうよ!」


晴樹は僕の言葉にこう返した。


「お前はさ。人を突き落としかけても平気でいれるんだね。」


僕はその言葉に必死で返した。


「違うよ!帰り道でただ謝りたいだけだよ!」


そして晴樹は僕の言葉を聞いた瞬間、こう言ってきた。


「ごめん。俺しばらく一人で帰るから。」


そう言い残し、晴樹は一人で帰ってしまった。


僕は罪悪感に包まれながら一人で帰った。


それからというもの、徐々に晴樹と話す回数も減っていき、小学校卒業のタイミングで晴樹と中学も分かれてしまい、話す機会は無くなってしまった。


中学に入り、僕はバドミントン部に入部した。


バドミントン部では僕はサポーターを引き受けることになった。


でも、男子のサポーターは僕だけで、ほかのサポーターは女子ばっかりだった。


そんな中、晴樹との出来事をきっかけに人に話しかけに行くことが苦手になっていて、いつも一人で浮くことも多かった。


そんな時、顧問の先生から、試合の撮影をやらないかと言われ、僕は即座にそれを承諾し、撮影に励んだ。


そうして中学校生活を楽しんでいた僕だったが、突然僕の中学校生活は変わってしまった。


クラスメイトに教壇の前で踊って歌えと言われ、僕は最初は全力拒否体制だったものの、圧に押し切られ、やることになってしまった。


サビ部分を踊っているとき、周りから向けられたのは輝いた眼ではなく、まるで変なものを見ているかのような冷たい視線で、僕の心は深く傷ついた。


そして何とか終わらした後、まわりから、一つの単語が聞こえてきた。


「アンコール!アンコール!」


まるでネタになるようなものを見ているかのような目線で一人が言い始めると、周りも乗りに乗って言い始め、もう一度やり切ることになってしまった。


やり切った後は、同級生からの冷たい視線だったり、暴言だったりと辛い事ばっかりだった。


時にはこの世からいなくなってしまいたいとも思ってしまった。


さらに数か月後、部活の終わり、どこから聞いたかはわからないが、ダンスがうまいという情報を聞いたらしく、見せてほしいといわれてしまい、1回だけなら…と思いおどりきり、帰ろうとしたとき、


「他のもやれよ!」


という同級生の声が聞こえてきて、そのまま先輩たちも乗って結局8曲ほど踊った後、疲れて座っていると、自然と涙が出てきた。


「もうやりたくない」


そんな感情が僕の中を埋め尽くし、帰ろうとしたとき、同級生が声をかけてきた。


「まだいけるって!頑張れよ!」


僕はその言葉を聞き、僕の中で何かが切れる音がした。


そしてそいつに向かって叫んだ。


「どけ!邪魔だ!」


そういうと、僕が叫ぶのを想像できなかったのか、そいつはその場で混乱し、立ち止まっていたので、そいつをどかし、帰路についた。


帰り道で俺は泣いた。


俺は気づいた。


無理をしたら心が壊れるというけれど、本当に壊れてしまうんだ。と。


僕はいつも、そんなに相手に対して叫んだりするような奴ではなかった。


でも先輩たちや同級生がいる中、悪口を叫び、そのまま帰った。


その後俺はそんな部活にいたくなくなり、部活をやめた。


部活をやめるとかなり気も楽になり、心がしんどくなることも前に比べてかなり減った。


そして小学校から仲が良かった親友の優斗と中学生活を楽しんでいた。


そして中2になり、数人友達もできて、中1で部活をやめたのをきっかけに、性格も少し変わった。


事件が起きてからというものの昔より周りの目を気にするようになり、どれだけ苦手な人にも作り笑顔で接し、友好的な態度を取り、叫ぶこともめったになくなり、そして、何もしなくても涙が出るようになった。


そして僕には苦手な人がいた。


中2になって同じクラスになり、良く話しかけてくるのだが、自分のまったくわからないジャンルの話ばっかりで、かろうじて知っていることをもとに話をつなげていた。


そしてそいつは話しかけてくる回数が非常に多く、優斗よりも圧倒的に多かった。


僕は一時期、優斗に話して少しとめてもらおうとも思った。


でも、仮にこれで僕が苦手で、話したくないという真実を知ったとき、人間関係は前と一緒でいられるのだろうか。そういう考えが頭によぎり、相談できなかった。


特に優斗は優しすぎるがあまり、とても隠し事をしているのが分かりやすい。


なのでバレるのを恐れ、余計に相談できなかった。


そんな時、助けてもらったのはもう一人の親友である結衣の存在だった。


結衣は中2で一緒のクラスになり、共通の趣味があり、いろいろと相談できる相手だった。


結衣に少しづつ苦手な奴のことを相談し、解決策を出してくれたが、どれも相手が分かるような可能性があるものばっかりで、僕的にはあまりよくなかった。


それでも結衣は相談に乗ってくれ、いい話し相手になった。


そして体育祭数日前、苦手な奴と喋った後、いつもとは比にならないほどにマイナスな感情が押し寄せ、完全にネガティブ思考になってしまい、何も考えられなくなった時、察して心配してくれたのは結衣だった。


極力周りに悟られないようにしていたつもりだったが、結衣にはバレてしまった。


結局結衣に話を聞いてもらい、少し気が楽になった。


そして僕は今までの経験から分かったことがある。


それは、「無理してまで耐える必要はない。無理をすると人は壊れてしまう。」

ということだった。

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