詩となりて
君のそばへと歩む夜
星空と月にかおる死臭
真実めいた幾度かの目覚めに君は
唇に唄を持ち、声となって音を持った
非情を歌う、さめざめと流す
懐古を歌う、しのぶれど枯らす
大地震わし横たわる、さながら樹木のざわめきだ
海をうねらせ沈みゆく、星の息吹に眠り就く
空朗らかに永と散る、まだまだ青は私の夢だ
長くも短き人間どもめ、明日にいったい何を歌う?
空虚な頂を目指し、過去にいったい何を遺す?
螺旋の生に正々堂々、逝くは無垢なる忘却の果て
かえすがえすに返すは楔、それがいつかは墓標の寂し
君はあくる日目覚めない
それはいつかと知れないが
いつも心に響かせよ、魂の底に沈ませよ
よもすがら占めよ、悠久の手には掴ませず
うたを、うたを、歌をもて!
君はいつでも眠れよう、しかし忘れるな
空は回り、日は生きているのだと