陽はまた昇る
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夕ヒを背に俯く姿誰そ彼 流すは涙か 仰ぐは今か
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陽が地の底に沈む時
世界は一度死ぬんだって
そうして罪と業を背負って
虚ろう世界で果てるんだって
痛みも妬みも苦しみも
怒りも嘆きも悲しみも
赤き血潮を吐いて流して
失血の果てに紫紺に染まり
暗い闇に沈むんだって
誰のために
何のために
自ら深淵に降りるんだろうね
その身を犠牲にするんだろうね
そうして僕らは境界を越え
見て見ぬふりしてこの夜を生きる
見せかけだけの哀しみで
また明日、なんて見送って
二度と会えないものだとしても
信じてもいない言葉で繕う
死して消えて
生まれて変わる
また夜は明ける
また陽は昇る
そう思うからこその傲慢
だから生きてる
だから生きれる
僕らは常に喰い物にしてる
命も祈りも創造主さえ
だから僕は敢えて問おう
君は何に苦しんでるのか
君は何に目を背けるのか
何を悲しみ
なぜ泣いてるのか
どうせあれは生き返るんだよ
全てを忘れ
終わりの時まで
そうして陽が明けて
世界が生まれ変わる時
どうして罪や業が溢れるのか
空ろなはずのこの世界で
痛みや妬みや苦しみも
怒りと嘆きと悲しみが
夜の帳と共に注いで
漆黒と共に影に混じって
僕らの中を冒してくからだよ
僕らは常に喰い物にしてる
罪も悲しみもこの世界さえ
だから僕は敢えて言おう
君は何に苦しんでるのか
君は何に目を背けるのか
何を憂いて
痛みを覚えるのか
どうせ僕らは汚れてるんだよ
見て見ぬふりしてこの世を生きる
君が真に憂いたとしても
さようなら、と割り切れなくても
どうせ僕らは汚れてるんだよ
俯かずともここが深淵
死して消えて
生まれて変わる
また夜は明ける
また陽は昇る
どうせあれは生き返るんだよ
全てを忘れ
終わりの時まで
この身が罪に塗れているのは
他でもない僕らなんだよ
誰も代わりに受け取りやしない
誰も代わりに贖罪はしない
綺麗で耳触りのいい言葉なんて
全部空ろで虚ろなものだよ
信じていいのは自分だけだ
自分を救えるのは自分だけだ
それでも君は涙するのか?
それだから君は涙するのか?
死んだ世界に呑まれて死ぬか
背を向け抗い空を仰ぐか
世界は死んで
生まれて、変わる
また夜は明けて
また陽は昇るんだ




