第九話 スタンピードが起きたぞー!!
「スタンピードが起きたぞー!!」
突如街中でそんな声が聞こえた。俺はというと、ちょうど店で昼飯を食べてた時である。
そしてその声を聞いた周りの冒険者たちは
「おい、それは本当か?」
「ああ、間違いねぇ、さっき俺はギルドにいたんだが「スタンピードが起きた」ってどっかのパーティーが慌てて駆け込んで来た」
「そうか。それで今ギルドはどうなっている?」
「ギルドは今早急に討伐隊と調査隊の奴らを集めている。もうすでに森の方に行った奴もいる。それと今、俺のように街中に冒険者を走らせてスタンピードが起きたことを知らせている」
「分かった。俺たちも行くぞ!!」
「「「おお!!」」」
冒険者たちがギルドに向かっていった
(スタンピードが起きたか。とりあえず食った後行くか。流石に空腹での戦闘は避けたい。)
アランは周りの空気を気にせずに昼飯を食べる
昼飯を食べた後
「ふぅ、食べた食べた。それじゃあギルドに行くか」
とても機嫌が良かったアランであった。
ギルドに着いて中に入ると
「皆準備できたか!」
「「「おお!!」」」
「では行くぞおお!!!」
「「「おおおお!!!」」」
一つの集団がギルドを出ていく。それを見たアランは
(ん?何だありゃ?パーティーにしては多すぎるし。まぁいいや)
そう思いながら依頼用の受付に行った
「すみません。討伐隊の参加希望出してたアランですけど」
「はい、アランさんですね。ギルドマスターから聞いていますよ。ではこの名簿に名前を書いて下さい。これは誰が参加されているかの確認と皆さんが帰った時に生存確認する物になります」
名前を書いたアラン
「ではこれで今から参加してもらって大丈夫ですよ。あ、でもスタンピードの時とかは皆さん10人以上の大きな臨時パーティーとか組んで行くんですけど、他の討伐隊の皆さんはもう出ていかれたのでこのままだとアランさんはソロになりますけど、大丈夫ですか?」
心配顔で言ってくれる受付嬢
「大丈夫です」
「そうですか。では健闘を祈ります」
「ありがとうございます。では」
そう言って出るアラン。ここで一つ気になったことがあった
(これはもしや、出遅れたってやつか?・・・飯を半分だけ食って行ったらよかったな)
「まずい、遅れてるということは俺が倒す魔物の数も減るという事か!急げ」
大慌てで帝都を出ていくアラン