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第八話 バレたとスタンピード ついでにCランク

 「君は、どこで古代魔法を覚えたんだ」

 俺はその言葉聞いて足を止めた。

 「俺は古代魔法なんて使えませんよ」

 「まぁ、そう簡単には使えますなんて言わないわな。言っとくが俺はこの見た目だからよく間違われるが、一応魔法師だぞ」

 「え?魔法師だったんですか?本当に見えないですけど」

 思わず本音がそのまま出るアラン


 「まぁな。君が古代魔法をどこで覚えたんだと聞いた理由は君の冒険者登録する際のランク決めの試験で君の相手を務めたレックスから聞いたんだ。彼は自分の攻撃が君の目の前で現われた壁か何かに阻まれたと言った。これでも俺は自分が使える魔法とこれまでに見てきた魔法の数を合わせると全ての魔法を一度は見たことがあるんだよ、古代魔法を除いて」

 それを聞いたアランは

 (これはまずいな、相手が悪すぎる)

 「それとその話を聞いてから古代魔法の中に結界魔法というものがあったことを思い出した。今の魔法は古代魔法の一部を元に作られたものだ。今の魔法には結界魔法はない。それを元にした魔法も。それで俺は確信したんだよ」

 (これは言うしかないか)

 アランは腹を括った。

 「では聞く。君は古代魔法が使えるだろう?そしてそれをどこで覚えた?」

 「俺が古代魔法を使えることは認めますが、どこで覚えたについては言えません」

 「使えることは認めるか。だがそれ以上を教えないと」

 「ええ。そうしないと困りますから。それと古代魔法を知っている人がいるとは思いませんでした」

 「それは、俺も昔に古代魔法が使えないかと覚えようとしたことがあったからな。結局は無理だったが」

 「そうですか。それで?俺が使えると知って何をさせたいんですか?」

 「察しがいいな。実はそろそろスタンピードが起こるんじゃないかと思っている」


 「理由は最近になって魔境の森では普段見ない強力な魔物たちが目撃されていることにある。この魔物たちは普段森の奥でも奥の方にいるんだが、それが今は森の奥から出てきていることでスタンピードが起こるんではと。ちなみにスタンピード自体は三、四年ぐらいに一回起こってるから珍しくないからいいが、もしこれが普通のスタンピードではないものだとして出て来てたらそれもやばいがな。そういうわけで今それに備える戦力を集めている最中なんだ。ランクが低くても実力がある奴が欲しい現状で君がいたというわけだ」

 「そういうことですか。それで俺に参加して欲しいと」

 「そういうことだ。今回呼び出したのは、君がオークキングを討伐したから参加しても大丈夫かを直接判断するためだ」

 「古代魔法の件は違うと?」

 「それは個人的な確認だ。別にこれを知って誰かに話そうとか思ってないから安心しろ。それより参加はしてくれるか?」

 (個人的かよ。こっちは大事な事だぞ)

 アランは怒りを抑え

 「仮に俺に参加させて何しろと?」

 「魔境の森から出てくる魔物を倒して欲しい。今ギルドは、スタンピードが起こったと仮定して、起こった原因を探るための実力のある冒険者や冒険者パーティーの調査隊とスタンピードで森から出てきた魔物たちを倒す討伐隊を分けてるんだが、倒す討伐隊の戦力が不足してるんだ。調査隊から戦力をいくつか分けたいんだが、戦力を分けたとして討伐隊は何とかなっても今度は調査隊が戦力不足になってはまずい。かといって討伐隊の戦力が不足してるのもまずい。もし魔物が帝都に来たら一体どれだけの被害が出るか分からない。だから君には魔物を倒して欲しいんだ」

 (なるほどな。確かにこのままだとまずいな。ん?でもそんなにやばいんなら国が動くはずだろ)


 「スタンピードに対して国は動かないんですか?普通はこんな時は動きそうですけど」


 「国か、・・・国は動くつもりはないね。理由は簡単、魔物の対処は基本冒険者となってるからだ。帝都が危険にならない変わりは動かないと思うよ。あ、だがそれはこの国だからと思ってもらっていいぞ。隣国なんかは冒険者を大事にしてるからな」

 「そうなんだ」

 「そういうわけで、スタンピードの討伐隊に参加してくれるか?」

 「その前に聞きたいですけど魔法って存分に使っていいですか?」

 「ん?そりゃいいが」

 「そうですか。では参加します」

 「そうかい助かるよ」


 (ふっふっふ、少々派手な魔法使ってみるか、それで後から何言われてもあんたが言ったんだろと言えばいいしな。はぁ、楽しみだなあ)

 そう思ってると


 「それと今回のオークキングの討伐で君のランクをCランクに上げる。手続きはこっちでしておくから明日以降来た時に登録用の受付に行って名前を言ってからギルドカードを出してくれ。そしたら上がるから」

 「分かりました。では」

 そう言って部屋を出るアラン


 次の日、アランはCランク冒険者になった。そして



 「スタンピードが起きたぞー!!」


ランド・カッセルの特徴

55歳 見た目はムキムキマッチョ 魔法師だがよく戦士と間違われる。

使える魔法 蒼魔法 支援魔法 自強化魔法(得意)

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