アルバン王国の闇
村から約2kmぐらいに位置するアルバン王国……
王国の中に入ってみると、たくさんの冒険者たちがいる。剣士や魔法使い……アーチャーなどいろんな職に就いている冒険者を見かける
「ここが、アルバン王国なんだね!」
シアはとても目が大きく見開き、とてもワクワクしていた。
ここが、王国なのか……俺は今まで村から1回も出たことがなく、正直心配だったが、王国というのはこんなにもでかいのか……
「なぁ、シア……村長が言ってた宿はどこにあるんだろうな?」
俺はシアに聞くと、シアも首を横に振った。やはりどこに宿があるのか分からないようだ。
仕方なく王国にいる民に話しかけると……
「あっ、黒髪のくせに話しかけるんじゃないよ」
何故か大声で言われ、どこかに言ってしまった。
俺は唖然してしまった。
一体どういうことだろうか……一応俺の髪は薄い青髪なのだが、勘違いにも程がある。それよりも黒髪がって言うのが気になる点だ。
「なにあれ全く、ネイト君はただ宿の場所を聞きたかっただけって言うのに……」
今分かることは、この王国はなにやら黒髪が嫌われているようだ。
俺はもう一度聞くために、次はとある冒険者チームに話しかけた。その冒険者は、俺たちみたいにまだ冒険者になったばかりだろうか、装備が貧弱だ。
俺は宿の場所がどこにあるか質問すると、剣士が教えてくれた。
「宿の場所か、ここからまっすぐ行って右に曲がれば宿があるぞ」
俺はお礼をしたあと、黒髪の人について質問をしてみると、なにやらこの王国では黒髪や亜人は奴隷扱いをされているらしく、どうしても青髪は遠くから見ると黒髪に見えてしまうから変えた方がいいということだ。
これでも、この髪は地毛なんだが……
だが、正直黒髪の人や亜人を奴隷扱いにしてるこの国は嫌な国だ……かつてシアも奴隷ショップに売ろうとした奴らと同等の奴らが、この王国にいると思うと虫唾が走る……
どうにかして奴隷にされている黒髪の人や亜人を解放させてやりたい。だが、そんな簡単に行けるとも限らない…
「ネイト……君?」
…………?
シアは心配そうに俺に話しかけてきた
「ん?あっ、いやなんでもない。ただ考え事をしていただけだ」
シアは俺の事を凄い見つめていた
「ネイト君が考えていることなんて全てわかるよ。あの日からずっと色々話したり遊んだりした仲なんだから、奴隷になった人達を救いたいんだよね?」
俺は少し感心した。あの時は組織の男たちに捕まったあと弱気になっていた時と比べると強くなったんだなって思う。
「ネイト君……なんか嫌な時の事とか考えてない?」
俺は、気のせいだと伝えた。