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片思い賢者の生まれ変わり者  作者: メイ
迷いの森編
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クモの魔物が現れました


 かつてこの迷いの森と呼ばれる前には、一つの王国があり、王国の周りには森に囲まれていた。当時のその城の名を【ジャハクラウド】という城があったそうだが、現在では城は姿形(すがたかたち)を無くして、迷いの森と呼ばれるようになったのだとか……


 俺たちは、仲間とアズサと共に親子2人を探索しながら探していると、シアの悲鳴が聞こえてきた。俺たちはシアの方に向かっていると、シアは倒れ込んでしまっていた。奥から来ている魔物はとても大きいクモのモンスターのようだ。


「な、何あれ……!!」


 シアはとても脅えていた。


 シアは昔から虫嫌いで、相変わらず現在も変わっていないようだ


「シア、俺に補助魔法をかけてくれ。出来れば俺に防御力を高めてくれたらありがたい」

「分かった」


 シアは俺の後ろに行き、防御力を高める魔法【プロテス】を唱え、防御力が8アップしたようだ


 クモの魔物と戦うのは、実は初めてだが……昔本で読んだことがある。クモは他の虫の魔物と比べると攻撃力が高い分、防御力がないため体が柔らかいようだ。つまり攻撃さえ当たらなければ簡単に倒すことが出来るということだ


 俺は、突進しながらクモの魔物に向かっていった。クモは、ネイトに向かって攻撃をし、なんとか剣で一発目は守ることが出来たのだが、別の足からの攻撃が来ていた


「や、やばい……」


 クモの攻撃は俺の手薄になった部分に向かって、物凄いスピードで攻撃を仕掛けて来た


「グッ……」


 俺は後ろに向かって飛ばされてしまった


 ネイトは少し倒れかかってしまった。シアの補助魔法のおかげでもあるが、もし付与されていなければ、すぐにやられていただろうな


 その時俺の後ろからエリカとヒイロがやってきたようだ。何やら物凄い音がして駆けつけて来たようだ


「ね、ネイトさん大丈夫ですか……?ここは私たちに任せてください」


「ご主人様はまだ前の傷が完全に回復してないから安静にしてて欲しいの!」


 まさかヒイロやエリカに助けられるなんて思いもしなかったが、俺は頷いて言った。


「あのクモの魔物を倒してこい!」


 ヒイロとエリカは頷いて、クモの魔物に向かって剣を構えた


「ヒイロちゃん準備はいい?」


「私はOKだよ」


 エリカとヒイロは戦闘を始めた。まずエリカは下からクモの魔物の足に攻撃を始め、ヒイロは上から攻撃を始めた。作戦的には、エリカが下の足を抑えている間に、ヒイロは上から攻撃を与えるという作戦のようだ


「あの、クモさんの目に向かってヒイロキック!!」


 クモはとても痛そうに後ろに下がって行ってる。


「ナイスだよヒイロちゃん。私も頑張らなくちゃ」


 エリカは剣スキル攻撃力アップ付与をして、剣の攻撃力が普段の2倍にアップし、クモの足をどんどんと斬っていき、全ての足を切断させたようだ。


 当たり前クモは身動きが取れなくなってしまったようだ


「ご主人様トドメを刺して!」


 ヒイロはそう言うと俺は頷き、剣に魔法を付与した


「レイブンソード……」


 雷魔法を剣に付与した


「なんか横取りしてる気分になってしまったが、俺たちは仲間なんだ。行くぞ」


 俺はクモの体に向かって大きく斬り裂いて、魔物は消滅して行った。


 迷いの森の魔物にはこんな魔物がいるのか、体力や耐久力はなくても攻撃力がとても危険な魔物……本当に親子2人がこの森で迷ってるんだとすると、流石に生きてるかどうかが危うい気がする


「ネイトさっきは大丈夫だった?今から回復魔法をかけるから」


 シアは、俺の怪我したところに回復魔法をかけてくれた。


「いつも悪いな、いつも回復してくれて」


 俺がそう言うとシアは答えた


「私たちは仲間だよ。この先どんな事があったとしても皆さんを必ず回復させていくから、どんどん怪我していく勢いで必ず魔物を倒していって」


 シアの言葉を聞いて、俺たちは頷いた


 だがその束の間、奥からさっきのクモが何体もこちらに向かって来ていた


「ネイトさん、ヤバいです」

「ご主人様逃げよ!」


 クモ一体でも苦戦しているというのに、こんなにも襲い始めたりしたら、絶対にダメだ


「皆さんお困りのようね」


 前に聞いたことがある声が聞こえてくる。俺たちは声を場所を見ると木の上からこちらに向かって話す魔女がいた。


「私の名は灰の魔女アズサ、この魔物はストウトスパイダーって言う魔物で、見習いの冒険者では絶対に歯が立たない魔物なのよ」


 アズサは木から落ち地面に着地した。


「ネイト……どうして私が灰の魔女って呼ばれているか教えてあげるわ。じっくりと目を見開いているのよ」


 ストウトスパイダーはどんどんとこちらに向かって、距離を縮めて来ている


「炎の精霊よ。我が名は灰の魔女アズサの声を聞きたまえ、我は地獄の業火の炎を解き放つ者なり……フラメスファイア!!!!」


 アズサの杖から出される炎の魔法フラメスファイアはストウトスパイダーに向かって物凄い程の炎で焼かれて、一瞬にして魔物を焼き払ってしまったようだ。


「これが灰の魔女アズサの実力って事か」


「どうして私が灰の魔女って呼ばれてるかと言うと、私が魔法を唱えればどんな魔物も全てが灰と化してしまうからなのよ!見たか私の力は!」


 最後の一言さえなければとってもかっこよかったんだけどなぁ、だがこのアズサっていう子は確かに名前はデタラメや自称という訳では無さそうだ。これほどの実力があるならきっと中級冒険者なのだろう……


 

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