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予定は確定ースケジュール管理は基本ー  作者: 秋海棠
第四章 レベルアップ

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やっぱりクズパーティ

また口調が汚くなりますが、ご容赦下さい!


 

 結局今回も【ホーリーウェーブ】の習得には至らなかった。

 うーん、何か掴めそうな気はするんだけど、回復魔法よりも難しい。

 同じ聖属性中級の【ハイヒール】や【アンチドーテ】は一週間くらいで使える様になったんだけどなぁ。


 練習もそこそこに、ヒースさんと見張りを交代し、眠らせてもらった。



 やってまいりましたボス部屋前。

 そして今、目の前の扉は閉まっているので誰かが挑戦中なんだろう。

 それと、扉の前には三組ほどのパーティが並んでいた。

 私たちの番までは少し時間がありそうだ。


「オークって経験値高いんですね。私以上に倒していたヒースさんはレベルアップしました?」

「私はまだだな。また暫くは数をこなさなければ上がらないだろう」


 そう、私はまたレベルを一つ上げたのだ。

 オークはこれまでの階層の魔物より取得経験値が高い。

 それでもヒースさんが上がらないのは、元々のレベルのせいだろう。

 もっと下層のモンスター相手でないとレベル上げは難しいよね。


「ここを越えれば十一階層だ。次からはフィールド型になる。セーフティエリアが無くなるから睡眠時も油断出来なくなる」

「そうでした……フィールド型はセーフティエリアが無いんですよね」


 そうなんです。

 次からの階層はなかなかに厳しい状況が続くんです。


 一階層から十階層の洞窟タイプでは各階層にセーフティエリアが設けられているが、十一階層からのフィールドタイプではそれが無くなる。

 だから、今までの様にしっかりとした睡眠が取れなくなり、より厳しい状態で魔物との戦闘を迎える事に。

 そうなるとミスも増え命の危険が高くなる。

 無理はせずしっかりとした準備と、入念な計画を立てて挑む必要があるんだって。

 

 そりゃ睡眠不足で戦闘とか勝てる気がしないよ。

 このボスを倒して転移陣の登録が済み、地上に戻ったら二、三日休息を取って挑もうという話になった。

 賛成!


 そんな話をしていると、ようやく私たちの番になる。

 扉が開き、五階層のボス部屋同様中には何もないし、誰もいない。

 五階層のボス部屋の一・五倍増し位の広さかな。

 

 ギィィィ、バタンッ


 私たち二人が足を踏み入れると扉は閉まった。

 すると、


 ボワンッ


 ブヒィ、ブヒィ、ブヒィ

 ブーッ、ブーッ!

 フゴーッ!フゴーッ!


「……多くない?」

「多いな」


 だから、前回もそうだったけど、事前情報よりも数が多いんだって!!

 見る限り、オークが三十体以上いるんじゃない!?

 遠くに一際大きな体格で色の違うオークが見えるけど、前方のオークで霞んでるよ!


「奥の違う色をしたオークはハイオークだな。経験値が高いと言われている」

「……そうなんですか……でも周りのオークで霞んでますよ……」

「さあ、来るぞ!」

「はいぃぃぃ!」


 それからは無我夢中で魔法を放っていった。

 次々とオークを葬っていくが、ヒースさんと離れオークに囲まれてしまう。

 ブヒブヒ、フゴフゴ涎を垂らしてとても寒気がする……


 これ一斉に襲い掛かられたらたまったもんじゃないよ。

 魔力を思い切り練り、光の衝撃波を放つイメージを膨らませる。

 ……イケソウナキガスル。


「ホーリーウェーーーブ!!!」


 すると、ブワッッと光を纏った空気圧の様なものが私から発せられた。

 それは私を囲んでいたオーク達に当たると、衝撃音とともにオーク達をバラバラに吹っ飛ばした。

 自分でやっておいてなんだけど、威力がエグい。

 ちょっと吐きそうだったわ。

 でも今はそんな場合ではなく、そのホーリーウェーブで開かれた先にいたハイオークを見据える。

 なんだか一瞬怯えた顔に見えたのは気のせいだろう。


「ホーリーアロー! ホーリーアロー!!」


 続け様に放つと、一つの魔法の矢がハイオークを捕らえ頭を撃ち抜いた。

 これまたエグい。

 

「こちらも終了だ。範囲攻撃が使える様になったんだな」

「やりましたね!咄嗟に出来ました!」


 フワッ


「あっ、レベルアップもしたみたいです」

「そうか、良かったな。では、魔石を集めて出よう」


 ヒースさんと倒したオーク達の魔石を集め、ボス部屋を出た。

 ハイオークの魔石は通常のオークより一回り大きく、クイーンビーの魔石と同じくらいの大きさだった。

 それから、ボス部屋を出た場所に置かれている転移陣に触れ、無事一階層へ戻った。


♢♢♢


 私たちはダンジョンから出て、冒険者ギルドに帰還報告に来た。

 ダンジョン外は既に暗く、今回も疲れたから早く帰って寝たかったけど、帰還報告はしっかりしなければとヒースさんに諭され今に至る。

 さすが真面目さんだよ。


「ダンジョンから戻りました」


 受付の女性に二人とも冒険者タグを出し、帰還の報告をすると。


「ヒース様ですね。二名の冒険者より、ポーション代をお預かりしております」


 そう言って硬貨をトレーに乗せて差し出した。


「しかと受け取った」


 キラービー襲撃でポーションを分けた冒険者達は、皆さんしっかり支払ってくれた。

 あとはあいつらだけだけど、関わり合いになりたくないからもういらないかなとすら思ってる。

 

 そう思ってたんだけど……


「あいつがそうなの?」

「そうだよぉ」


 見覚えのある女性達が、ギルドの酒場で飲みながら私たちの方を見て話している。

 しかも、目が合ってしまった。

 すると、三人の女性冒険者が私たちに近づいてきた。


「ねえ、あんたがユエって冒険者?」

「そうですけど」

「アタシ、回復魔法かけてなんてお願いしてないから。払わないわよ」

「は? えっ?」

「だから、頼んでないのよアタシは。これ以上付き纏わないでよね!」

「そう言うことだからぁ」

「……」


 そう言って、去っていってしまった。

 私は呆気に取られて何も言えずその背中を見送ってしまった。


「えっ? 今のなんだったんですか?」

「ユエが救った、クラウと呼ばれていた冒険者のパーティだな。ほとほと呆れる」

「通りで見覚えがあったわけか……って、はあ!? あいつら踏み倒して言い逃げ!? しかも付き纏うって何!?」

「恐らく他の冒険者に諭されたのではないか?」


 あいつらパーティ全員クズって事か!

 仲間の怪我を治してくれって頼んでおいて、金がないと言う。

 終いには本人は頼んでないから払わないってなんだそれ!?!?

 別にお金の問題ではない。

 ただ、その神経がわからない。

 マジで救わなきゃ良かった!!

 

「ちょっとヒースさん! 私胸糞悪いんですけど!!」

「奇遇だな、私もだ」

「呑まないとやってらんないっすよ!!」

「よし、行くか」


 ヒースさん、本当に胸糞悪いのかな?

 そんな様な顔をしてないからわからないけど、付き合ってもらおう!


 この間、ドナンの星と飲んだ酒場に行った。

 一時間ほど私の愚痴にヒースさんを付き合わせていると、そこにドナンの星のメンバーも依頼を終えて参加してきた。

 ラウラさんと暴言を吐きまくり、男性陣ドン引き。

 ヒースさんは顔色変わってないけど。


 ほんとあいつらクズパーティだな!!

 どうしてくれよう!!



お読みくださりありがとうございます!

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