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予定は確定ースケジュール管理は基本ー  作者: 秋海棠
第四章 レベルアップ
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装備にお金がかかるのは当たり前


 冒険者ギルドでチーフから報酬を受け取り、一応依頼を受けた事にしてくれた。

 初依頼達成。

 半年受けないと登録抹消になるらしいので、ありがたい。

 商人ギルド証の方がメインだけど、この世界に来て初めて作った身分証だから、抹消されると思うとなんだか切ない気はしてたんだ。

 半年に一度何か依頼を受けるのもアリかもと思ってしまっている。

 依頼は私に出来ることなので、簡単なものに限られるだろうが。


 そんなこんなで、チーフとのやり取りも終えギルドを後にした。


「じゃあ、装備品の購入に向かいますか」


 ヒースさんと向かったのは武器と防具両方取り扱っているお店だ。

 一階は武器が並んでおり、二階に防具が並んでいる。

 まず初めに二階からまわって行った。


「ユエは後衛だから、重たい防具は必要ない。耐性の付与されているローブが良いだろう」

「耐性ですか?」

「ああ、各種魔法属性の耐性だな。複数耐性の付いているローブは値が高い。一つや二つの属性に特化しているものは比較的手頃だ」

「そうですか……温度調整のものとかってないですかね?」

「そうだな、店員に聞いてみよう」


 魔法耐性がついているローブも魅力的だけど、出来れば寒かったり暑かったりの方が辛いので、温度変化に対応できるものが欲しい。

 そんな贅沢なものあるかわからないけど、店員さんに聞いてみた。


「プラスマイナス三十度内であれば快適な温度に自動調整が付与されたローブがございます」

「おお!見せてもらえますか?」

「少々お待ちください」


 そう言って店員さんは店の奥に引っ込んでいった。

 店頭に出ていないってことはお高いのかしら……


「温度が調節されるのは良いな」

「私寒いのも暑いのもどちらも苦手で……三十度以上は対応出来ないみたいですけど、マイナス三十度に耐えられるのは大きいですよね?」

「そうだな、エンデルダンジョんでも雪のフィールドがあると言っていたからな。丁度良いだろう」


 それから暫くして戻ってきた店員さんの両手には大きい木の箱が抱えられていた。


「お待たせ致しました。先月入荷したもので、外気温プラスマイナス三十度まで耐えられ、お好みの温度に調整できるローブでございます」


 店員さんが木の箱を開け、中のローブを見せてもらった。

 一見、シンプルな濃紺のフード付きロングローブ。

 だが、内側には魔法陣のような物が貼り付けられている。


「試着しても大丈夫ですか?」

「かまいませんよ」


 袖を通させて貰い、使用方法を聞いた。

 購入時に本人登録をし、魔法陣に触れると好きな温度に設定できるようになるんだと。

 ハイテクだなぁ。

 そしてお値段なんと……


「大金貨一枚でございます」

「百万!?」

「ん?百マンとはいくらだ?」


 あっ、つい日本円で言ってしまった。


「いえ、ごめんなさい。こっちの話です」


 しかし、高い!

 どこのブランドコートだって位高い。

 でもブランドコートよりも断然高機能だ。

 百万……そんな高い買い物した事ないよ。


「ヒースさんどう思います?」

「うん?良いと思うぞ。値段もこの機能ならば妥当だろう」


 妥当か!

 感覚がわからないけど、魔法付与されているものが通常より高くなるのは頷ける。

 ただ、これ一つで百万。

 悩む、百万円の買い物となるともちろん悩むでしょ。


「次はいつ入荷するかわかりません」


 ですよねぇ、そんなに大量に作れるものじゃ無いですよねぇ。

 店員さん、悩んでる私の背中を押していますね?


「うーん……買います!」

「ありがとうございます」


 買うと言ってしまった。

 百万のローブ……大事に着よう。


 

 次は一階に下りて、ラミーさんが使っていたような杖の購入を検討する。


「ラミー嬢が使っていたロッドタイプか、短めのワンドが良いのではないか?」

「この短めのワンドだと物理攻撃は難しいですよね?」

「そうだな、強度が弱いから折れてしまうかもしれない。そもそも物理攻撃が必要か?」

「いやぁ、もしもの時の攻撃方法があった方が良いかなと思いまして」

「あるに越したことはないかもしれないが、狭い場所で振り回すには適さないが良いのか?」

「うーん、そうですよねぇ。でも刃物は使える気がしませんしねぇ」

「それならこれはどうだ?」


 そう言ってワンドタイプの一つを指した。


「これは?」

「説明書きには、消費魔力軽減とサンダーの魔法を放出するそうだ」

「あれ、それ風属性の攻撃魔法ですよね?」

「そうだな、十発は打てるみたいだ。これならいざと言う時に使えるのでは無いか?この魔石を入れ替えればまた使える様だな」

「維持費がかかるんですね」

「武器は基本メンテナンスも含めて維持費はかかるぞ」


 そりゃそうか!

 剣でも盾でも武器は、メンテナンスをしっかりしないとすぐダメになってしまうそうだ。


「そうですよね……私、風属性に適性はありますが、サンダーは使えないですし、咄嗟の時にはいいかもしれません」


 風属性の中級魔法【サンダー】を習得するのも手だなとも思った。

 でも、突如襲われたら気が動転して魔法を放つことが出来ないかもしれないから、このワンドは良いかも。


 値段は……金貨二枚。

 二十万か。

 さっきの百万を見た後だと安く感じでしまうのが、なんか悔しいな。


 店員さんによく聞くと、消費魔力軽減はおおよそ二割減の効果があるそうなので、この価格はそう高くは無いんだと。

 

 もう買ってしまおう!

 ヒースさんもこれが良いんでは無いかと言ってくれてるし。

 こう言う武器を使っていけば良し悪しもわかってくるだろう。

 初めての武器が金貨二枚はかなり奮発していると思うが、すぐ壊れるようなものよりは良いものと自分を納得させる。


 大金貨一枚のローブと金貨二枚の杖。

 初級冒険者には過ぎた装備だ。

 金に物を言わせて買ってしまった。

 でも、買ったならすぐ使ってみたくなるのは、人間の心理では無いかと思う。

 外見から入るタイプで申し訳ないが、ちょっとウキウキしてしまった。



「ヒースさん、今日は一日付き合って頂いてありがとうございました。ヒースさんは何か必要なもの無かったんですか?」


 買い物デートもとい装備選びも終わり、ホテルに帰ってきて夕食時に今更聞いてみた。


「私は揃っているから問題ない」

「流石です……詰所からも連絡が来ましたし、出発は明後日か明明後日でどうです?」

「そうだな、馬の手配ができるか確認する必要があるから明明後日でどうだろうか」

「承知です」


 そう、ホテルに戻ったら、私宛に詰所から言伝があった。

 明日にでも来て欲しいそうだ。

 なので、明日詰所に行って要件を済ませれば、『エンデル』街へ出発することができる。

 流石にずっとクリフ君に二人乗りしては、負担がかかり過ぎるので、一頭馬を借りる事になった。


 明日は別行動だ。


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