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神使呼ばわり

【使徒】を神使に変更しました。



 移動開始初日の反省を生かし、その後はポカをやらかす事はなかった。

 と、私は思っている。

 知らないうちにやらかしてても私にはわからないからね。

 そこはしょうがないと諦める。


 移動は順調で、本来予定していた日程より一日程早く『モーナ』街に到着した。

 普通予定からこんなに旅程を巻く事はない。

 これは一度も魔物と戦闘していない上に天候にも恵まれ、馬も快調だったからだ。


 実は二人が寝静まった後、こっそり三頭にヒールを毎日掛けていた。

 練習にもなるし、馬の疲労が少しでも軽くなればと思って。

 もちろん小さい傷なんかもしてたらすぐ治す。

 一番頑張ってくれているのは馬だからね。

 しっかり労います。

 

 そんなこんなで、『モーナ』街の門をくぐり、ラミーさんの実家に招待してもらった。


 お貴族様なだけあり、立派なお屋敷だ。

 手入れが行き届いている広い庭を通り、本邸の中の応接室に通された。


 この部屋に来るまでに何人の使用人にあったか。

 ここまで案内してくれたのもジェフという執事だ。

 屋敷に入ってすぐラミーさん達とは別れている。

 末端貴族って言ってなかった?

 全然そんな事ないと思うのは私だけだろうか。

 これなら大金貨五十枚なんて余裕で出せそうなお家じゃないの?と思ってしまう。


 通された応接室も広く、ソファも快適。

 出されたお茶だって美味しい。

 こんな庶民の私がいて良い場所じゃないことだけはわかる。

 応接室の中をキョロキョロする事しばし、部屋のドアが開かれた。


 そこには、華やかな中に清廉さのある薄いブルーのドレスを纏ったラミーさんが立っていた。

 

 ちょっと、いやかなり驚く。

 美し過ぎる。

 恐らくお風呂に入り磨かれ、化粧をしたんだろう。

 元々綺麗な上に化粧をして身だしなみを整えるとここまで変わるのか。

 気品を感じる。

 お姫様って言ったって皆んなが納得するだろう。


「あの、大丈夫ですか?」

「……ごめんなさい、あまりに綺麗だったので見惚れました」


 ラミーさんの言葉で我に帰る。

 

「フフ、今までは旅装でしたからね」


 いや、そういう問題かな?

 笑う貴方も美しい。

 ダメだ見入っている場合ではない。


「今日はこの屋敷にお泊りください。今ケージがヤロの屋敷を調査しているので、実行は明日以降になると思います」

「お世話になります」


 ケージさんは街に戻ったら戻ったで忙しい人だね。

 

「あっ、お預かりしていた荷物はどうしたら良いですか?」

「そうでしたね、全てジェフにお渡し下さい」


 そう言って預かっていた物全てジェフさんに渡した。


「ジェフ、下がりなさい」

「ハッ、かしこまりました」


 ジェフさんにそう告げた、この部屋にいた唯一の使用人を下がらせたラミーさん。


「不躾になるかもしれませんが、もしや、貴方は神の加護を授かっているのではありませんか?」

「えっ!?」

「他の者には話しません。お話し下さいませんか?」

「……何故そう思ったんですか?」

「貴方の使う聖魔法は他の者より効果が高いと思います。それに、放出する魔力の輝きも違います。決定打は神託を受けたという事、この街まで一度も魔物や野盗の類に襲われなかった事です。それと、貴方のアイテムボックスの容量がレベルに見合っていない事ですね。神の加護で片付けられる物ではありませんが」


 うわっ……そう言われちゃ何も言い返せない。

 自分で既に神託って言っちゃってるし、移動を開始する前私のレベルを二人に伝えている。

 もちろん魔力の総量も。

 私の戦闘力を知るためだ。


 それにラミーさんは、私がこれまでアイテムボックスに入れてきた物量をある程度知っているので、レベル十二の魔力量と比例しても大幅に超えていると予想を立てたようだ。


 うん、正解。

 困ったな……私の頭ではうまく誤魔化す言葉は出てこない。


 うーん……信用して良いのかな?

 しかし、どこからどこまで話せば良いんだろうか。


「大地の神レア様に誓います」


 私が黙っていると、ラミーさんは両手を胸の前で組み、目を閉じてそう言った。


 神に誓ってか……もう良いかな。

 グルグル考えるのも疲れたし。

 最悪“予定”スキルで何とかなるかな。


「……そうです。神より加護をいただいています。ですが、どの神かは聞かないで下さい。スキルも教えられません」

「やはり。エメリアの事もその神様からですか?」

「ええ、私の目的と合致したので今回協力を申し出ました」

「目的とは?」

「私のレベル上げに協力してもらうためです。今回の計画が成功したらお願いしようと思ってました」

「レベル上げですか……わかりました。エメリアの奪還に成功しましたら協力させて頂きます」

「ありがとうございます」


 エメリアさんの奪還が成功してからと思っていたけど、思いがけず協力を得られた。


「貴方は、エメリアに付けられた隷属の首輪も外すことが出来ると仰っていましたが、それも神から与えられたスキルなのですか?」

「その様なものです。詳しくお話しできず申し訳ありません」


 結局、神の加護があるって事だけしか言わなかった。

 忘れてたけど、一応追われる身なのでね。

 変に巻き込んでしまうのも申し訳ないし。

 

「……もしや貴方は『神使(しんし)』様では無いのでしょうか?」


 ブフォッ!!

 お茶飲んでたら吹いちゃったじゃん!

 

「ゲホッゲホッ。神使なわけありません!」

「そうですか……加護だけでは説明がつかない事が沢山ありますので、もしかしてと思いましたが……」

「勿論違います!全く違います!」


 もう、『神使』とか本当にやめて!

 こんなダメ人間が『神使』なわけないでしょ!

 

 あれ……?

 でも創造神様と商業神様の加護を受けている上に神託までされる私はもしかして、『神使』と呼ばれるのか……?

ブックマーク、評価してくださった方々本当にありがとうございます!

ようやく30話までかけましたが、進みが悪く申し訳ありません。

これからもよろしくお願いします!

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