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神の回(前半)

会話文が多くなってしまいました。

神様も口調が悪い。。


 パァァァァァ__


 両膝をついて胸の前で両手を組む形で祈ったら、眩い光に包まれたと同時に意識が遠のいた。


 眩しさが無くなり意識が回復すると、目の前に引き締まった浅黒い肌の腹筋があることに気づく。


「は?」

「ようやく来やがったか」


 私がまだその浅黒いキレイな腹筋に釘付けで、思考が追いついてない中、そんな声が発せられた。

 恐る恐る顔を上げると、目を覆いたくなる程、美形で片付けるには謀られれる位の顔がそこにあった。


 短髪に刈りそろえられキラキラした茶色の髪、左右対称に完璧に揃った顔のパーツ、吸い込まれそうな黄金の瞳。

 その瞳を直視した私は、また意識が飛びそうになる。


「おいおい、しっかりしろ」


と、その超絶イケメンからの言葉で意識が戻る。

 しかし、意識が戻ると今度はその上半身裸の肉体美に目がいく。

 いやらしく無く、細いながらも鍛えられた涎ものの筋肉。

 理想の肉体とはこのことなのか。

 その上半身を拝みまた意識が飛びそうになるが、なんとか堪えここはどこなのかと聞く。


「おう、俺たち神の世界に精神だけ呼んだんだ。俺は創造神のカマックだ。んで、こっちが商業神のメルな」

「メルです、宜しくね」


 神?

 えっ? マジで言ってる?


 取り敢えずそのカマック様と言う神様が差した方を向くと、私はまた絶句した。


 白銀の長い髪を後ろで一つに束ね、同じ銀色のまつ毛が大きい目を際立たせている。

 透けそうなほど白い肌に、真っ赤な小さな口がなんとも目を引く超絶美女。

 これまた超絶美女で片付けてはいけないほどのその佇まいに、開いた口と目がしばらく塞がらなかった。


「おーい、そろそろ説明していいか?」

「……ハッ、失礼しました。あまりにお二人がキレイで見惚れてしまいました」

「これでも神だからな!ガハハハ」


 そう豪快に笑うカマック様。

 なんか創造神様とういうより、闘神様と言われても不思議じゃないくらいだ。


「早速本題だがよ、俺たちの世界の人間が勝手に召喚して悪かったな。本来召喚は禁忌だ。この世界のことはこの世界のモンがなんとかしなきゃならんのに、どっから見つけたか分からねぇが、召喚魔法陣を書き上げやがった。三千年前、別の国が召喚をやらかして、それ以降破棄させたはずだったんだが、管理しきれず今回呼んじまったんだ。スマンな」


 そう言って、お二方が頭を下げた。


「ヒェェェ!!神様が謝るなんてやめて下さい!!恐れ多いです!!」


 信じられないぐらいキレイな二人が神様ということはすんなり私の中に落ちたけど、そんなド偉い方が私に頭を下げるなんて!

 そう言って、頭を上げてもらい話を続けて頂く。


「実は、お前がいた世界からこの世界に転送する前、お前達に会ってんだが、そん時の記憶は消させてもらった。だから覚えてないだろ?んで、そん時な、勇者はあいつで決まってたんだよ。だが、巻き込まれたお前含む三人の職業はまだ決まってなかったんだ」

「えっ?そうだったんですか……なんで私だけ?」

「その場に三柱しか神がいなかったのが原因だ。闘神、魔法神、医神な」

「あっ、他の三人に付いていた加護の神様ですね」

「そう、俺とメルや他の神達は別件で対応しててよ、召喚に気付くのが遅れたんだ。闘神は勇者、魔法神は賢者、医神は聖女の職業を与えられるんだが、勇者以外の賢者と聖女は誰にするかって話がされた。だがなぁ、お前二人に言いくるめられちまったんだよ」


 えぇ……カジさんはなんとなくわかるけど、テラツカさんは優しそうなお婆さんだと思ってたんだけど。


「ああ、その聖女は情に訴えたとかなんとか言ってたぞ」


 うわぁ、それはズルい。

 言いくるめられる私も私だけど。


「そんでな、俺らが気づいて駆けつけた時には、お前に何も持たせず転送させようとしてたんだよあの神たち。その場で複数の加護が付けられなかったからなんだが」

「はあ……」


 ヤバかったんじゃん、私。

 って事は?


「そお、ギリ間に合ったんだ」


 抱きついて良いですか!?

 ってダメか。


「俺に触れたら魂消滅するぜ?」

「ヒィ……」

「まあ冗談だがな、ただ、触れることは勧めねぇ」

「はい、すみません。ってさっきから私の声出てました?」

「いえ、言葉は発していないけれど、こちらには聞こえるんですよ」


 そう、メル様が仰ったけど、マジか!

 かなり恥ずかしいじゃん!


「今そのことは置いておきましょう?」


 はい。

 キレイな笑顔で言われてしまえば、頷くしかない。


「話進めんな。んで、転送する前に間に合ってメルの加護をつけてやったんだが、お前その場で泣き出してよぉ。勢い余ってメルに抱き着いちまったんだよ。そしたら存在が希薄になっちまって危なかったから、俺の加護を付けて戻したって訳だ」


 は……恥ずか死ぬ。

 穴に入りたい。


 私はカマック様が話しているにも関わらず土下座して、


「神様方、本当にありがとうございました。それとご迷惑おかけして申し訳ありませんでした」


 下が見えない白い空間に頭を擦り付けた。


「貴方、顔を上げて」


 メル様の優しい声が私の頭に落ちる。


「しかし、飛んだご迷惑をおかけして、お二方には頭が上がりません」

「まぁ、気にすんな」

「でも、とてつも無いスキルを頂きました。今無事なのはお二方のお陰です」

「ああ、そのスキルの事も説明しよぉと思って呼んだんだ」


 あの規格外のスキルね。


「初めに言っとくが、元の世界に返す事が出来ねぇ。それにーー」

「えっ?」

「……すまねぇな」「ごめんなさいね……」


 えっ?

 神様の力を持ってしてもダメなの?

 えっ?

 嘘でしょ?

 もう家族にも友人にも二度と会えないなんて……

 

「本当にすまねぇ。こればっかりはどうにもならねぇんだ」

「じゃ、ワンド国の宰相が言っていた魔王を倒せばって話は?」

「嘘だ」


 あいつら……やっぱりかよ!

 薄々感じてはいた。

 でも召喚したなら帰還する方法だってあると思うじゃん。

 それを召喚した奴らが知ってると思うのは普通だよ。


 でも、神様に戻れないって言われたってことは、本当に戻れないのか……

 この世界で生きていくしか無いのか。


「そうなる。罪滅ぼしじゃねぇけど、ある程度スキルで元の世界の物を再現出来るようにしてある。ただ全てじゃねぇ。すまねぇ」

「……そうでした心の声聞こえてるんですよね。何故か前程絶望してないのが不思議です」

「お前どっかで帰れないと思ってただろ」

「そうなのかもしれないとは思ってました。でもいざ絶対と言われると受け入れ難いですよ__」

 

 それから私の愚痴大会になってしまった。

 本来神様と会話なんて死んでも出来ないのに、お二方に今までのモヤモヤを全部吐き出してしまった。

 今だけは何も言わず聞いてくれたお二方に感謝。


「落ち着いたか?」

「すみません、止まりませんでした……」

「まぁ俺たちの落ち度でもあるからな。気にすんな」

「カマック、スキルの話をしなくていいのです?」

「ああ、そうだったな。話が逸れたが、スキルでも元の世界には戻れねぇ。それに俺がお前にやったスキルで生命を奪うことも出来ねぇからな。あとお前レベル上げろや」

「え?何でです?」

「レベル不足でスキル弾かれただろ?レベル十五になりゃお前の部屋のキッチンが出せるようになるぜ。あと三十になりゃ“買い付け”が出来るようになる」

「買い付け!?」

「おうよ、前の世界で普段買ってたものを買えるようにしたぜ。だから早くレベル上げろや。ただ、お前が手に取ったことが無いものは無理だ。記憶から呼び出すからな」


 スゴイ。

 なんだこのスキルは。

 帰れない悲しみが薄れるほど衝撃的。


「あとな、出来ればで良いんだがやって欲しいことがあんだよ」

お読みくださりありがとうございます!

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