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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

膝上数センチの誘惑

作者: 0024

 半ズボンが好きだ。


 少年の膝小僧、というものに興奮を覚える。


 ……ああ、いや、自己紹介もなしにいきなりですまない。



 俺は荒神(あらがみ)耀司(ようじ)という。



 ちょっと小学生男子の半ズボンに興奮するだけの、ごく普通の男子高校生だ。

 ……ごく普通じゃない?

 そいつは済まない。


 まぁ、この性癖が一般的でない事は重々承知の上で言うが。


 ショタっ子の膝小僧が、好きすぎる。


 少年らしい、傷がつくことも厭わない、やんちゃな膝。

 少年だけれど、大人しい女の子みたいに綺麗な膝。


 どっちも好きだ。


 因みに前者の膝には絆創膏なんかが貼ってあると、とても良い。

 その辺の性癖を知り合いの(俺の性癖に対してある程度の理解を示す)女の子に語ってみた所。


「耀司って前から思ってたけど、ショタコンなの? それとも、男色(ホモ)のケがあるって事?」


 いや違うんだって。

 別にショタコンでもホモでもない。

 でも、ショタの膝小僧の芸術的な美しさには見惚れるものがあるってだけなんだって。


「ふーん」


 彼女は呆れたように肩を竦めた。

 くそう。

 理解して貰えんのは分かってたが、まさかそっちのケがあると勘違いされるなんて。


「いやあ、まぁ私は別に良いんだけどね。耀司がどういう性癖に目覚めようと、お好きにどうぞっていうか」


 言いながらも不満そうである。


「えと、屋硯(やすずり)さんちの追儺(ついな)さんや。なんか、不機嫌になっていませんか」


「べっつにー。そんなに好きなら銭湯とか行って少年の膝を舐め回すように見てれば?」


 お前なあ。

 そういうセクハラみたいな行為は俺のポリシーに反するんだよ。


「あくまでもその辺を駆け回ったり歩いてる少年の膝をただ見たいだけなんだ!」


「どう違うのよ」


 呆れたように追儺は苦笑した。


 まあ良いけどね、と言いつつ絡むような言い回しからして、やはり快くは思っていないようだ。

 駄目かぁ。

 この性癖についてうっかり彼女に開示した時は、まぁ、個人の自由だから良いんじゃない? と言ってくれたのに。


「自由だけど熱く語られても困るなあ、って。私、そういう趣味ないからねぇ」


 シュンとなる俺。


「そうか。まあしょうがないな。同好の士を探したいところだが、趣味の範囲が狭すぎて中々難しいな」


 男でも女でも良いけど。

 この気持ちを共有できる仲間が欲しい。


「あー、そういや知り合いに似たような事言ってる子はいたかな」


 と、追儺からそんな言葉が飛び出して、俺は


「マジか!? 教えて下さい追儺さま!」


 と土下座の姿勢になりそうになった。すかさず追儺は


「やめんかい」


 と手刀で俺の頭をぺんっ、と叩く。


「うう、貴重な同志を知りたいんだよ」


「教えてあげるから土下座はやめなさい」


 そうして彼女に紹介されたのが、なんと。



「お兄さんが膝小僧好きの人? 仲間だね、よろしく」



 ぎょっとした。

 どう見ても小学生。

 要するに、ショタじゃねえか。

 おめーの膝小僧に今にも萌えそうだよ。


 え、こんな年端も行かないうちからそんな歪んだ感情に支配されてるの?


 他人事じゃないみたいで、俺は困惑する。


「あ、僕の膝も見る? どうぞ」


「お、おおう……」


 割ときれいな膝だな……傷一つない、とまでは言わないが。


「良いよね、少年の膝。フェティシズムに溢れてるよね」


「理解者だ……!」


 小学生のくせにフェティシズムなんて言葉を遣う辺り、中身はさては大人だな?


「見た目は小学生、中身は膝フェチ高校生!」


「少年探偵みたいなキャッチフレーズを僕に付けないで」


 俺の言葉に鋭い切り替えしをしてくる彼。


「あ、で、名前を訊き忘れてたね。君の名前は?」



築山(つきやま)。築山 驟雨(しゅうう)、って言うんだ。よろしく」


「よろしく、驟雨くん」


 言いにくい名前だな。う、が2つ続くあたり。


「呼びにくいでしょ、シュウでいいよ」


「うん、そんじゃシュウくん。改めてよろしく」


 ◆◆◆


「お兄さんは実際どうなの。少年の膝だけで満足するタイプなの?」


「ええ? どういう意味」


 知り合って暫くして、シュウくんは言う。


「いやあ、男色のケはないのかと」


「追儺と同じことを訊くなよ。ないよ」


 俺は呆れる。

 あくまでもショタの膝小僧が好きなだけだ。


「本当かなあ」


「疑うのかい? ははは、確かめてみたまえ」


 何をどうすりゃ確かめる事になるのか深くも考えずに言う。

 すると、


「じゃ、失礼するね」


 突然、


 ちゅ。


「んはぁ!?」


 キスされた。


「な、な、な、な」


「ドキドキした?」


 小悪魔みたいな笑みを浮かべて、シュウくんは言った。


「き、君ね、いきなりは駄目だよ。そういうのは、相手の気持ちをだね」


 心臓がバクバク言っている。

 いや、何でだよ。

 相手は少年だが男だろう。


「ふぅん」


 じゃあ、と彼はにんまり笑う。

 そして、



「僕が耀司お兄さんの事を好きだって言ったら、OKなの?」



 と言ってきた。


「……マジで言ってるんだな」


 俺はごくり、と息を呑む。


「マジだよ」


 シュウくんは事も無げに言う。


 だが、俺の心は、どうだろう。


「……わ、分かんないな。言われてみると、OKな気もしてくる……お、俺、自覚がないだけで男も愛せるタチだったのか……!?」


 自問自答するが、シュウくんは笑って言う。


「お兄さんはタチっていうか、ネコだよね」


「専門用語を並べるな! それ、えっと、なんだっけ、う、(うけ)とかそういう意味合いだよな!?」


 自分も専門用語を放ちつつ、言う。


「そうだね。可愛い」


 か、可愛いとか言われたぞ。


 くっそ、小学生男子に弄ばれるとは。


「お、大人をからかうんじゃありません」


 俺は急に大人の振りをしたが、そこで彼が膝をちらりと見せる。


「ほら、これ見てどう思う? 耀司お兄さん」


 半ズボンから覗くその膝上の誘惑に、俺は頭がおかしくなりそうだった。


「う、う、う……惑わすんじゃねえー! くっそ、同好の士だと思ってたのに、君はとんだ小悪魔だな! 実は人間じゃないんだろう!」


「あっはっは、小悪魔ショタか、そりゃあ良いね」


 自分で言うな。

 俺が心の中でツッコむと、彼はニヤリと笑い、言った。


「まぁ、耀司お兄さんが『目覚め』たら、その時は僕の告白を受け入れる準備をしていてよ。なぁに、そっち側に墜ちるのも中々良いもんだよ」


「子供の台詞じゃねーな……名うてのプレイボーイかよ、君は」


 シュウくんの言葉に嘆息しながら、俺は肩を落とした。


 全く、こんな風に小学生相手に手玉に取られてる時点でお察しだよな。


 俺はもしかしたらそのうち、本気でこの少年に篭絡されてしまうのかも知れない、などと思うのだった。


(終わり)

ども0024っす。


小悪魔ショタの膝は良いよね……(二次元限定の性癖だけど)。


本格的にムーンライトノベルズ(女性向け)にBLを投稿しようとして結局R-18にはならずこうなりました。


うん、無理だな。


肉体的・精神的接触でいうと『精神的接触』+『キス』くらいまでが限界だな。

いや、肉体的接触を伴うBLも、別に食えなくはないしそういう漫画もアニメも嗜んだ事はあるけど、男性向けに較べると圧倒的に経験不足で文法が分かりません。


もうちょい勉強せんとなー。


ではでは。

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