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閉路  作者: 一稀美
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1000年後の未来

初めて書く小説です。頭の中にある物語をぐちゃぐちゃに書き込んでみました。

長編になるかと思いますが1人でも多くの人に読んでもらえると喜びます。

時は3020年。今このお話を読んでくださっている読者の皆様にとっては遠い遠い先の未来のお話。

約1000年くらい先かな。そんな未来のお話。


朝の6時。小鳥のさえずりが響き始める頃、蒸し暑さと喉の渇きを覚えて目を覚ます。

布団の中で一回大きく伸びをしてまだ眠りの沼にいる身体を起してあげる。背骨がポキッとなるのが気持ちいい。

こうしてだらだら時間を過ごすことであたしの1日が始まる。

朝食は何食べようかな···

トマトときゅうりを取ってきてサラダにしてもいいし、お米を炊いてもいいし、おイモを蒸して塩でもつけて食べるのも悪くないし、一郎達が産んだ卵でゆで卵も捨て難い。

あっ一郎達っていうのはね、家の外の鶏小屋にいる鶏姉妹のこと。

姉妹なのに名前が一郎二郎三郎…なのは変だって?そうなんだよね。矛盾してんの。卵を産むんだもん性別的にはもちろん雌。ただ…ただ顔が怖すぎるからどう見てもあたしには雌に見えなくて。仕方ない。5匹いるんだから簡単に一郎二郎三郎でいいやってなっちゃったって訳。もちろん!!誰が誰なんて把握出来てないから適当に名前呼びながら餌をあげたりするんだけどね。

結局朝食は畑をぶらつきながら熟れ頃になった野菜を服で拭って食べることにした。だって炊くのとか蒸すのとか茹でるのって火を使うじゃない?火を興さなきゃいけないからめんどくさいんだよね。薪だって軽いものじゃないし。後でパパがすればいいのよそんなことは。

さぁていい感じにお腹も満たされたし今日は何して過ごそうかな。畑から辺りを見渡すと隣の家のおじちゃんがお仕事に出かけようとしてた。そっかもう夏だもんね。おじちゃんは大きな畑でお米を作ってて夏は害虫駆除と雑草抜きに追われた生活をするの。この時期はアイガモくん達がいっぱい畑の中を泳いでくれててその時に害虫食べてくれるんだけど雑草は人の手でひとつずつ丁寧に抜いていくしかない。しかも根こそぎ抜かないとまたすぐ生えてきちゃうの。

よし決めた!今日はおじちゃんのお手伝いしよっと!

だってもし草抜きが完璧に出来なくて稲が枯れちゃったら私たちのご飯がなくなっちゃうから。この近辺の住民は皆ここでとれたお米をおじいちゃんが分けてくれて生活してるからもし不作だったら隣町まで貰いに行かないと行けなくなるのだ。

歩いたら5時間くらいかかるしお馬さんに手押し車を引いてもらったらもっと早く着くけど帰りは重たくなるからお馬さんもバテちゃうしとにかくいい事は何も無いからみんな手分けしてお米作りを手伝うことになってるの。

「おじちゃん〜〜〜あたし手伝う!!」

大声で右手を振りながら駆け寄る

「さくらちゃんいつもありがとうねぇ。今日は2列くらい頑張るぞ」

「にれつ〜?腰死んじゃいそう」

「まぁなぁ。でも終わったらばぁさんお手製のかき氷食べろうや」

おじちゃんの言葉にあたしは俄然やる気が湧いてきた。

だってかき氷!おばちゃんのかき氷は絶品で氷を削ってふわふわの氷の上にゆずと蜂蜜を混ぜた液体をかけるの!これがなんとも美味しくてあたしはこれを出されるとなんでも出来ちゃう気がするのだ。

さぁここからあたしの今日のメイン行事。真心込めた草抜きが始まる。

あっもう分かってるかも知れないけど私、さくらっていいます

畑中さくら。畑中家の一人娘で今年で15歳。ここ東京のど真ん中で生まれてからずっとここで畑仕事と釣りとお家の仕事とかして過ごしてる。狩りは禁止されてるの危険だからって。興味はすっごくあるんだけどね。

あと3年したら参加していいんだけどママは参加して欲しくないみたい。


ふぅぅ中腰の体勢ってすごくキツイのよね。腰に疲れが溜まってきて三本草を抜くごとに伸びをしないとやっていけなくなる。

そんな私の様子を見ておじちゃんが休むかぁ?って声をかけてくれるけどあたしはこんなので潰れるヤワな女じゃない!って逆に燃えてきちゃうの。私相当の負けず嫌いらしい。


一番端の列の除草をしながら本日199回目の伸びをしていた調度その時。あたしに衝撃が走った。

正しくはあたしにじゃない。あたしを含む全ての生物に。

眩しかったのだ。眩しいなんてものじゃない。目を開けてられないほどの光がもはや痛みを伴って空からあたし達生物を刺激したのだ。

5秒?10秒?いやもっと長い時間が経過したような気がする。

あたしはうずくまって頭を抱えながら時間が過ぎるのを待った。

恐怖…とは違う。あまりに急の出来事すぎて恐怖を抱く間もなくただ直感的に見てはいけないもののような気がして目を固く閉じていた。

シー・・・・・・・・・ン・・・・

静かすぎる時間。あんな衝撃の後あまりに静かすぎる時間をすぎる。固く閉じた瞳。強くあたし自身の頭を抱えてる手。全ての力がゆっくりと抜けていくのが分かる。太陽の暖かな温もりさえ感じてきてあたしの瞳が自然と開いてくる。

数分ぶりの明るさに瞳をうっすら細める。でもどこにも眼を刺すような狂気的な殺人的な眩しさはない。

何気なく首を右側に向けてみた。すると。。。

すると!!!

そこにあったのだ。光の衝撃は凄まじかったけど衝撃音ひとつ立てずにいつの間にかシレッとそこにあったのだ。あるはずの無いものが。あたしの見た事ないものが。

ううん、あたしだけじゃない多分ここ何百年遡っても誰も見た事のないものがそこにはあったのだ。

銀色でツルツルした硬そうな楕円の容器が。それも直径10メートルくらいあるようなバカにみたいな大きさで底には微かな煙が立ち込めている。

前の方には(って言っても楕円だからどっちが前なんて分からないけどとりあえずこっち向いてる側)銀色でギラギラさせながら太陽の光を反射させている。

見た目はまるで・・・UFO

UFOなんて本当にあるもの??空を飛んできたよね?そんなことあるの?昔の人は乗り物に乗って空を飛んでたって言うけどそれって…それって雪女とか大男とかと同じ部類で言い伝えじゃなかったの?

そして不思議なことに楕円の物体の側面にはあるイラストが書かれていたのだ。

真っ白な長方形のど真ん中に真っ赤な丸・・・あれは確か。国旗とかっていうやつ。ずっと昔それこそ1000年前頃に使われてた国の旗。

あたし国旗なんて見るの初めて…

時が経つにつれて国旗なんて使わなくなったしなんなら国歌っていう歌もあるんだって今はもう居ないひいおばあちゃんが話してくれたのを思い出す。その話じゃぁひいおばあちゃんも実際国旗を活用してるのなんて見たことないって言ってたような…

そしていきなり!驚くことに!微かにピーピーと何かの警告音がなると同時にその楕円の物体が開いたのだ。開くだけじゃない!道が!鉄のような道が!UFO!UFOの中から出てきたの!!ブィーーンって小さな音を立てながら!なんなのこれ!

ひ、ひ、ひと!!人がその中から!格好こそ変だけど間違いなく人間が出てきてこっちに向かって歩いてくるのだ。

突然現れたものの情報量の多さにあたしはパニックを通り越してぽかんと見つめるしか無かった。

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